風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

東京での棟上

2009-01-26 10:03:19 | インポート

1 2 3 21から24日の3泊4日で棟上の立会いに行きました。熊本の大工さん4名と地元建設会社大工さん2名で、22日朝熊本から大型トラックで運んだ材料を下し、土台、大引組み、そして1階の柱を組んで行きました。東京はここしばらく天気が良かったとのことですが、21日夜から雨になり、22日朝には止むとの天気予報も霧雨が降り続く天気でした。22日も夕方から朝まで本格的な雨が降るとの予想、2階床組みまで終り雨養生をして、次の日の棟上に備えました。

翌日、実はチョット問題発生、朝から通し柱、大黒柱廻りを組み直すことになり、上部の材料を移動しながら、部分的に梁を外し組み直しました。午前中には組み直し作業も終り午後からは2階、小屋組みまで順調に進み夕方にはほぼ完了、どうにか予定通り棟上のお祝いが出来ました。

東京の住宅に熊本の木材と大工さん(熊本城本丸御殿でも棟梁として腕を振るった人-なかなかの肥後もっこすです)で建てる。ある意味すごく面倒で気を使うことを何故やろうと決めたのか、悪天候や組み直しの大変さの最中、チョット暗い気持にもなりましたが、棟が上がった時、熊本と東京の大工さん達が協力し、休み時間も削って一生懸命取組む姿は素晴らしく感動的でした。

一時間ほどの祝いの席では、東京の住宅造りの現状や地方にも進むプレカット化などの話になり、造り手の気持を受け止める仕事が少なくなる中、「とっても良い経験が出来た」との自己紹介での一人一人の言葉に、間に立った設計監理者として苦労はありましたが、やる意味があったことを確信出来ました。「百聞は一見にしかず」です。一度経験したことは一生の財産になります。その大切さは経済性や効率性では計れません。短かい宴は嬉しい一時でした。

               


寒の一月

2009-01-16 20:54:07 | インポート

1 2 今日は熊本県木造利用大型施設コンクールの現地審査があり、設計者として赤水保育園に立会いと説明に行きました。阿蘇は週末からの降雪のため、幹線から保育園までの道路は雪が残り、快晴とはいきませんでしたが、時々日が差しソーラーは外気温6℃の中、集熱温度45℃とそこそこ働いてくれていました。0、1才児も居る保育園はパッシブソーラーのほんのりと温かい床暖房効果が良いと言われます。直接温める床暖房は床面温度が高く、遊んでいる時は良いですが、昼寝の時は寝汗を掻いてしまい体調管理が難しいとの事です。

1_2 1_3 先週は熊本大学のこばと保育園が完成、昨年からソーラーを組み込んだ保育園の設計が2棟続いたことになります。同じ用途の建物設計は続くケースが多く不思議です。

2_2 1_4 011 こばと保育園は熊本大学施設部の発注で基本設計と実施設計は担当しましたが、監理は施設部が行いました。風設計室はソーラー部分だけの重点監理でしたので、色彩計画などは担当の方にお任せでしたが、担当された女性の監理者がきめ細かく、熱心に対応して頂いたので、私としてもほぼ納得の出来上りです。

来週は東京の住宅の棟上げです。熊本の材木、構造部の手刻みと棟上までは熊本の大工さんが行います。私も立会に行きますが天気を心配しています。明日は大工さんの加工場へ、スタッフと一緒に土台と大引に防蟻防腐液状触媒活性炭を塗りに行きます。現場では大型トラックで運んだ木材を下ろし、すぐ土台敷きを始める為、現地で塗る時間が無く熊本で塗って持って行くことになりました。二度目の設計者自らの炭塗りです。