風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

我家の暖炉

2005-12-18 22:52:50 | インポート
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こんなに寒い日が続くとコンクリート打ち放し(内外)の我家は厳しい寒さになります。新築の頃(20年前)はコンクリートの壁に近づくだけで冷気が体に伝わり外に居るのと変わらない状態でした。(屋根と天井も一体のコンクリートのまま)そんな時暖炉に火を点けると輻射熱による温かさが拡がり、薪の匂いと炎の揺らめきに救われました。
しかし暖炉だけではその周辺しか暖まらず(コンクリートが蓄冷状態の為)、全体を温める様々な暖房器具が登場しては消えています。1番目には現場事務所などに使うブルーヒーター(灯油式)、2番目にエアコン(これは今でも稼動しますが、我家には不向き)、次にコタツ、3階が増築され、東側に5階建ての病院が建ち、直接コンクリートに寒風が当る事が少なくなったのですが、窓が大きな木製建具だった為、隙間風がありなかなか寒さは克服出来ませんでした。
とうとう昨年、窓をアルミサッシに変え、床下に温風ファンコンベクターを設置(オンドルみたいな効果)してからやっと室内の温度も安定してきましたが、此処のところの冷え込みには暖炉が欠かせません。しかし隣に病院が隣接している為(煙の問題もあり)夜だけしか焚けなくなっています。
住宅設計では断熱やパッシブソーラー(太陽熱利用)など冬暖かい工夫をしていながら、我家では寒さとの長い戦いを繰返していて、設計者ならはじめから解っていそうなものだと思われるかもしれません。確かにコンクリート打ち放しの魅力に惹かれ、寒さ対策の事はあまり考えていなかったのが正直なところです。(実は夏も凄く暑かった)
負け惜しみのようですが暑さ寒さの厳しさを我家で知った事はすごくその後の設計に役に立っています。(笑)
ただ3階を増築する前にOMソーラーを知っていたら、それだけが今でも残念です。