2002年本館、2003年屋内体育館を設計した「なみの高原やすらぎ交流館」がPHP表紙の見開きに掲載され、今日送られてきました。PHPは良く見かけているのですが、病院の待合室?、図書館?と何処で見かけたのかハッキリした記憶がありません。
PHPは「PEACE and HAPPINESS through PROSPERITY」の頭文字を取った月刊誌で「成功・繁栄を通した平和と幸せ」と読めば良いのでしょうか。特集「わたしの幸福論」では日野原重明、内田樹、CWニコル、小山内美江子、藤本義一、蜂飼耳、(対談北杜夫×齋藤由香の方々が執筆されています。
なみの高原やすらぎ交流館は旧波野村の少子化の為、廃校になった5つの小学校、分校の中の一つです。農村と都市の交流施設にコンバージョン(用途変更)をする計画があり、設計に当って「地元の絆の中心であった小学校の校舎を残してほしい」との要望と通年利用希望を出来るだけ叶えたいとOMソーラーの太陽熱空気集熱式ソーラーを提案しました。
旧校舎は30数年経ており、耐震補強も必要でした。コンクリートの庇は鉄筋が見えているところもあり、補修と桧方杖の補強(コンクリートを木で支える-チョット逆な感じですが)をし、屋上防水など既設改修を行い、南に食堂と広間、北に浴室と便所を鉄骨で増築しました。去年耐震偽装の影響で建築基準法が改正され増築時の構造判断が厳しくなりましたが、エキスパンションジョイント(建物と建物の間に地震で揺れて建物同士がぶつかり合い壊れないように隙間を作って繋ぐことです)で対応してますので面積の規制をクリアすれば、この方法は他の学校でも可能でしょう。
PHPにも書かれていますが、旧波野村(現阿蘇市)地区には宿泊施設があまりなく、この交流館が帰省時の宿泊や老人会利用など幅広い活用がされ、OMソーラーが役にたっていると聞くことが大変嬉しいですし、何度も雑誌や専門誌に紹介されることに改めて古い建物を長く使うことの大切さを感じます。