風 雑記

建築とその周辺で感じたこと、思ったこと

Camp

2010-02-28 18:01:06 | インポート

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2月27日(土)午後3時から28日(日)の一泊二日でYMCA阿蘇キャンプの60周年(2012年)と野外活動クラブ「インデアンクラブ」の40周年へ向けての運営委員会に行きました。

日本の野外キャンプは1920年(大正9年)に大阪YMCAが兵庫県六甲山麓で初めて組織的教育キャンプ行ったのが始まりです。(キャンプの起源はインディアンのテント生活から発展した野外活動との事) 熊本では1952年(昭和27年 私の生まれた年)に阿蘇赤水の車帰に熊本YMCA阿蘇キャンプが開所し、2年後が60年目となります。YMCAでは30年、40年、50年と10年ごとに記念誌を発行し、記念事業なども行っていて、今回はそれに向け話し合うためスタッフや運営委員が10名ほど集まりました。

最近学習塾の野外キャンプや、市町村のキャンプ場も沢山あり、利用者ニーズも多様化し、キャンプそのものに変化も見られます。また子供たちを取り巻く環境もテレビゲーム、塾などで、自然の知恵から学ぶチャンスも少なくなっています。少子高齢化、人口減少、低成長経済に向かい、これまでの多消費時代から低消費時代への転換せざる得ない将来。YMCAの野外教育、福祉教育の知識とノウハウ、プログラムはレベルが高く、次の時代に大切なポテンシャルになるだろうと再確認しました。

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28日(日)は午前中まで話し合いをし、その後的石YMCA育成林の広場に地元の人とYMCA、阿蘇ワイズメンズクラブ(約20名)が集まり、サクラのてんぐ巣病の枝切に行きました。てんぐ巣病はサクラ、モミ、アスナロなどに発生し、ファイコプラズマと言われるウイルスによって発生するそうです。サクラてんぐ巣病は多く、樹勢が弱ったサクラに寄生し、放置していると枯れてしまいます。天狗の巣ような枝が出来(欧米では魔女の箒と言われ)、下から見る箒のような見るからに変な枝なので慣れるとすぐ解ります。高所作業者とハシゴを使い、10数本程のサクラのてんぐ巣を除去しました。3年ほどは続ける必要があり、除去すればサクラの樹勢も戻り、花見には問題ないそうです。

阿蘇キャンプのOMソーラーの状況を久しぶり確認しました(何時も夜に行くので)、快晴で気温も高かったので、正午頃棟温度77℃、吹き出し温度25℃~30数℃になっていました。逆に夏場の温度の方が気になったのですが、スタッフの人が「90℃弱ですよ」と言ってくれたので安心しました。風設計室のパッシブソーラーの出発点である阿蘇キャンプが11年経ても期待通りの性能を発揮してくれていることが嬉しく、60周年に向けパッシブソーラーの効果やシュミレーションデータをキャンプ場に展示する予定です。


「水前寺の家」 オープンハウス

2010-02-22 19:22:35 | インポート

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2月20日、21日の土日、「水前寺の家」(風設計室から徒歩5分)の初めてのオープンハウスを行いました。風設計室からは口コミでしか連絡していなかったのですが、日曜日は熊本県主催の住宅見学会(県産材杉柱90本と畳表のプレゼントを頂いた関係もあり)との共催になり、2日合せて80名ほどの見学者でした。

県庁通りから二筋入った比較的静かな住宅地で、敷地南には3階建ての事務所ビルが近接していて少し圧迫感があります。1階は仕事にも使えるようにとの要望だったので、2階に生活の場を集中させました。ご家族は祖母とご夫婦と子供の5人家族、片流れ屋根の組合せでシンプルなT字型の平面です。コストを抑える工夫をしながら、構造や断熱、ペアガラス、設備の将来対応など必要な機能はしっかり確保しました。中央のLDKはハイサイドライトからの採光や広めのバルコニー、大きな木製建具でとても明るく気持ちの良い空間が出来上がりました。多くの見学者が低めに抑えた1階天井高に懐かしさを感じると言われ、2階のLDK(24帖)に入ると、天井が高く明るい空間に「わっ~気持ち良い」と歓声を上げられ、ちょっと嬉しい反応でした。南のバルコニーに接する残した梅の木も白い花を満開にして歓迎してくれました。

土曜日は近所の人や近くの以前設計した建て主、二週間前にインターネットを見て連絡して来られた人、わざわざ福岡から見に来られた方などでした。

熊本県は情報誌「くまにち すぱいす」に大きな広告を出し、予約不要になっていたので住宅会社の人も大勢で見に来られていたのには少し驚きでした。見学者の中にはすでに新築の準備が進んでいる人やまだ先だけど勉強の為に来られている方など様々です。普段大勢の人に一日中説明するのも初めてなので、何時もと違う疲れを感じましたが、晴天にも恵まれ丸二日引渡し前の住まいで過ごせ、自分で言うのも変なのですが改めて「水前寺の家」が好きになりました。