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[神戸空港]小型機が無許可で離陸あわやANA機

2006-05-23 | 事故・事件・トラブル
<コメント>
 小型機が管制官の許可を受けず離陸してしまった。管制官は無許可で離陸に入った小型機を確認したが、着陸予定の機に影響がないと判断し、離陸を続行させた。2機の間隔は25キロメートルだった。
 「25キロも離れているのだから別に重大な問題ではないだろう、小型機の機長が管制官の指示に従わなかっただけだろう?」と思われるかもしれないが、下に添付した「出発」「進入」マップを見て頂きたい。
 神戸空港は、大阪伊丹空港と関西国際空港の空域内にあり、風向きにかかわらず出発機も到着機も明石海峡大橋上空を通過する。片側通行で着陸機が進入中は絶対に離陸出来ない。管制の誘導により正面から機を迎える事はないと思うが、一歩間違えば重大事故につながる。無許可で離陸してしまった機長への厳重注意はもとより、2度とこんな「うっかりミス」が出ないしくみを作り「安全」を確保する事が望まれる。

(時事通信) - 5月22日23時0分更新
 神戸空港で21日午前11時すぎ、個人所有の小型プロペラ機(3人乗り)が管制官の許可を得ずに、福井空港に向けて離陸していたことが22日、分かった。前方には神戸空港に着陸予定の鹿児島発全日空便エアバスA320型機が飛行していた。
 国土交通省は「両機の間隔が十分で安全上の問題はなかったが、航空法違反に当たる」として、小型機の機長を厳重注意した。最接近時は午前11時8分で、両機の間隔は約25キロだった。 

(共同通信) - 5月22日22時29分更新
 神戸空港で21日に3人乗り小型機が管制官の許可を得ずに滑走路へ進入、そのまま離陸するトラブルがあったことが22日分かった。国土交通省は管制指示違反にあたるとして、小型機機長の男性から事情聴取し、厳重注意などの処分をする方針。他機の運航に影響はなかった。
 国交省によると小型機の機長は、滑走路途中の誘導路から進入するための管制官の許可を、離陸許可と勘違い。停止せず滑走路に入り、21日午前11時7分ごろ離陸した。管制官は着陸機の安全を考え、そのまま離陸させたという。

(読売新聞) - 5月22日23時54分更新
 神戸空港で21日、個人所有の小型プロペラ機が、管制官の許可を得ないまま離陸していたことが分かった。
 国土交通省によると、小型機は同日午前11時7分ごろ、神戸空港から福井空港に向けて出発する際、誘導路から滑走路に進入する手前で待機するよう管制官から指示されたにもかかわらず、許可を得ないまま滑走路に進入し、離陸した。
 管制官は小型機が滑走を開始したのを確認したが、すでに速度が上がっており、停止させるのは危険と判断。小型機が離陸した後、男性機長に対し、管制指示違反があったことを通知した上で、厳重に注意した。
 この時間帯、神戸空港の周辺では、約36キロ離れた上空を鹿児島発の全日空機が飛行中だったが、同機への影響はなかった。同省に対し、機長は「離陸許可を受けるのを完全に忘れていた」と話しているという。

<参考資料-神戸空港の出発進入経路>
☆出発
・環境上及び管制間隔設定上の理由により、離陸後は明石海峡に向かって飛行するルートを設定。
・東京方面、東北・北海道方面はその後、播磨灘において北に変針するが、航空状況によりその手前で北上させることがある。
・北部九州方面は小豆島付近を通過後、西方に向かう。
・南部九州、沖縄方面は淡路島西方において南西に変針し、高知方面に向かう。


☆進入
・東京、東北・北海道方面からは、兵庫県中部付近より南下し、海上で旋回をして明石海峡に向かい、その後、西から進入する場合は直線的に進入し、東から進入する場合は空港の南側を旋回し着陸する。
・九州、沖縄方面からは淡路島南西部を通過後、播磨灘で旋回し明石海峡に向かう。その後は東京、東北・北海道方面からの到着と同経路。