マイ・フェイバリット・ジャズミュージシャン パット・メセニー。そのパット・メセニーがニュー・プロジェクト「Unity Band」をスタート!ということで、早速、そのニューアルバムをタワレコにて購入。
メンバー的にはサックスにクリス・ポッター、ドラムにアントニオ・サンチェス、ベースにベン・ウィリアムスを起用。サックス入りのメセニーのアルバムと言えば、「80/81」がまず思い浮かぶが、本アルバムはアコギ、エレキ、ギターシンセ、さらにオーケストリオンまで、メセニーならではの多彩なサウンドが楽しめるのが特徴。どの曲もクオリティの高いサウンドを聴かせてくれるが、中でも聴き所はオーケストリオン・スケッチと言う副題がつけられ、オーケストリオンが大活躍する7曲目の「シグナルズ」だろう。
「メセニーに駄作なし」(と言っても問題作は「ソングX」など結構多い訳だが…。)という感じで、本作もいつものようにメセニー節満載、ファンを満足させるに十分な作品に仕上がっていると思う。個人的には久々にギターシンセを弾きまくるメセニーを聴けて嬉しく思った次第。
ただ、全く新しいというか、新鮮味のあるサウンド…ジャズの新しい地平を本アルバムから見つけられるのか?と問われると、従来のメセニー・サウンドの延長線上に止まっており、方法論的に出尽くした…と感じざるを得ないと言うのが正直なところだ。(コアなファンからはバカヤロー!お前の耳が悪いんだ!と言われるかもしれないが…。)
この点については、マイルス・デイビスが最後までサウンドを変化させていったのと対照的…というか、まぁ、マイルスが異常だった…というところだろうか。(まぁ、変化していけば良い…と言うわけではないとは思うけど。)
いずれにしろ、演奏、楽曲のクオリティの高さは「さすが、メセニー…。」と言う感じで文句なし。今年の冬、来日コンサートに行けなかった私、是非とも次は久々に生メセニーを体験したいと思う。このユニットでの来日を期待したい。