菅首相の後継を決める民主党代表選、小沢一郎元代表の支持を誰がとりつけるだのなんだのと、ドバタ劇に正直ゲンナリ。
まぁ、2年前の総選挙で国民はこの民主党を選んでしまった訳で、政治家だけを責める訳にはいかない…というか究極的には我々の責任…というのが民主主義の辛いところでもあり素晴らしいところでもある。
ただ、思うに、現政権を担う民主党に限らず、90年代以降(竹下政権以降)、首相、大臣経験者を含め、政治家の質が落ちているのは否めないと思う。やはり、これは、政治家の世襲制と無縁ではないだろう。自民党政権後半、20世紀末から急激に世襲政治家が幅をきかせ、優秀な人材が政治の世界に入ることが極めて困難になって行ったことが、やはり、ここに来てボディーブローのように効いているように思えてならない。
本当は小選挙区制になって、各政党とも政策に明るい優秀な人材をリクルートし、がんがんそう言った方が当選回数にかかわらず活躍する…というシナリオだったはずなのだが、優秀な人材が政界へ入っているとは到底思えないのである。(実際は優秀な方も入っているのだろうが、パワーポリティクスの中、力を発揮できていない…ということはあると思うが…。)
感覚的な言い方で申し訳ないが、今の日本、(少なくとも偏差値的に)優秀な人材は医学系と大企業に(過度に)集中しているような気がする。そしてその個としての優秀性が大組織、そして「リスク回避」というマインドの蔓延の中、萎縮し、今の日本の停滞感を生んでいる…というのが私の見方である。
個人のささやかな幸せ、安定を捨ててまで、政治などというヤクザな世界に飛び込む…などという物好きな人はほとんどいない。今の民主政権の主要閣僚を見ても、世襲政治家、弁護士などリスクヘッジを持っている人、松下政経塾的な人(賛否両論があろうが、私はあまり好まない。)あたり出身で、一般感覚を持った優秀な人材…という方があまり見られないのが残念だ。
優秀な人材が入れば問題全て解決…とは思わないが、今の政界、人材的にあまりに劣化していると思う。当面、新しい総理のもと、新内閣が組閣される訳だが、真に国民の為に働いてくれる優秀な方が少しでも入閣してくれることを祈るのみである。
※ 本来はあんまりブログで政治のことは書きたくないのだが、あまりに酷いので一項おこした次第。