夜、いつものようにリビングで夕食の後片付けをやっていると、カミさんと子供が見ているバラエティ番組の音が聞こえてくる。
ここ数年、個人的にはテレビ、特に地上波を見ることはスポーツ・音楽関連番組以外、ほとんどなくなってきているのだが、リビングで家事をやっていると否応なくテレビの音が聞こえてくる。私的にはバラエティ番組の騒がしい音が苦手で、それを聞かせられるというのは、ほとんど拷問に近い…という感覚。
その為、カミさんと子供がバラエティ番組を見始めると(こんなの見るなよ…というのももう疲れたので)家事を中断、二階の自分の部屋へと避難しているのだが、「なんで直ぐ二階に行くんだ…。」と家族には不評。「バラエティ番組が苦手なもので、番組終わったら降りてくるわ…。」と答えているのだが、本当にオーバーでなく、バラエティ番組の音を聞いていると頭痛がしてくるのである。(同じ理由で、朝、子供が見ているEテレキッズとかも騒がしくてキライ。もう、テレビを見なくなって久しいので、このような番組への耐久力が著しく落ちているようだ。)
まぁ、視聴率的に下手なドラマよりマシなようだし、制作費は安いし…ということで、バラエティ番組だらけになっているのだと思うが、その内容と言えば、言い尽くされている感はあるが、お笑い芸人の内輪話みたいなのばかりで、あまりにも空虚…。
「若者のテレビ離れ…、視聴率の低下、スポンサー離れ…。」が叫ばれて久しいが、ネットもBS・CSもなかった時代ならともかく、Youtubeを始めとした動画サイトが溢れ、BS、CSの多チャンネル化がこれだけ進めば、高齢者はともかく、若者、現役世代からはそっぽを向かれるわな…と改めて感じた次第。
冷静に考えると、地上波(と無料BS放送)は民放であればコマーシャル料、NHKであれば受信料で運営されている訳で、見ている人と負担者が完全にリンクしていない。(私は地上派をほとんどみないので、テレビ広告分を払うだけの大損状態で、実に腹立たしい。)
民放なら電気料以外、いくら見続けてもタダ。そうなると、時間的余裕があって、高いエンターティメント制を求めない人が地上派の主要ターゲットになってしまうのは必然…と言うべきだろう。
やはり映画でも、スポーツ観戦でも、コンサートでも、身銭を切らないとダメ…というかエンターティメントというものは客が金を払い、その料金に見合わないパフォーマンスを見せられれば「金返せ、バカヤロー!」という緊張関係があって初めて質が保たれるのではないだろうか?そのように考えれば、無料視聴が基本の地上波テレビは最初から廃れる運命にあったというか、そのようなメディアが高い質を保ち続けるのは構造的に無理だったのかもしれない。
「有料だったらバラエティ番組を見ますか?」そう質問したらバラエティ番組好きの方はどう答えるだろうか? 「節電、節電、原発はいらない!」と言うなら、テレビの無料放送を止めるのが一番…、そんなことを思う今日この頃である。