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りゅーとライフ

(MiddleTown Dreams)「りゅーとぴあ」と「ビッグスワン」をフランチャイズに新潟生活を楽しんでいます。

白河桃子著 「専業主婦になりたい女たち」 おれも専業主夫になりたいぜ…。

2014-12-18 23:42:32 | 

 社会学者山田昌弘氏とともに「婚活」ブームの生みの親である白河桃子さん。その白河さんの最新作「専業主婦になりたい女たち」を一読。

 内容の方は超簡単で、「経済状況が悪化する中、専業主婦になりたがっている女性は多いが、男性正社員は少なくなっているし、その給料も激減しているので、一時代前のように専業主婦になるのは難しい。幸運にも、専業主婦になれたとしても、夫の雇用は不安定でどうなるか分からず、極めてリスクの高いという生き方になっている。専業主婦になるなどと言う夢は捨て、ちゃんと将来を見据えて、働き続ける覚悟が必要…。」というもの。

 正直言って、これからは欧米のように、夫婦共稼ぎというライフスタイルに移行していくしかないのかな…という気がするが、現在、一応、正社員&正社員の夫婦共稼ぎ世帯実践中の私の実感は「フルタイム&フルタイムというのはメチャクチャきついぜ…。」と言うのが正直なところで、何かアクシデントがあった時、子供を預かってくれる実家が近くにないとなかなか仕事を続けていく…ていうのは難しい気がする。(良く女性が働いている国ほど子供が多い…とか言う識者もいるが、どうも都合良くデータを加工していんじゃないか?)

 …ということで、「夫婦とも9時5時あがりの緩い働き方が出来れば良いんじゃないかなぁ。」とも思うのだが、無理が効くから正社員な訳で、実際問題、難しいよなぁ…などといろいろ考えてしまった。

 現在、年末を迎え、カミサンの仕事はピーク。連日、帰宅時間は9時過ぎ状態で、家事の全てをやっているのだが(まぁ、普段もほとんどやっているけど。)、家事自体は大したことはないのだが、仕事した後、全てやる…というのは確かにキツイ。
 私は別に仕事が好きな訳ではないので、「おれも専業主夫になりたいぜ…。」と言うのが私の偽らざる本音である。


宇佐美典也著『肩書き捨てたら地獄だった 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方』

2014-12-14 09:32:42 | 

  元経済産業省キャリアの宇佐美典氏の「30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと」に続く2冊目の新書を読む。(率直な物言いが好きで、結構、氏のブログなどを覗いている私。)

 前作は経済産業省時代の話がメインであったが、今回は経済産業省を退官、独立を果たすも当初の見通しがはずれ事業は行き詰まり窮地に立たされるも、なんとか立ち直った経験から思ったことを披露するとともに、今後の日本社会、団塊の世代のような一生一企業に勤務し続けるような体制維持は不可能、これからどのような心構えで働いていくのかつらつらと…という2部構成。

 私が就職したのはバブル景気真っ盛り、1989年の事だったが、その頃は、所謂大企業や官庁に就職すればとりあえず安泰…、それが勝利の方程式という雰囲気があって、私もなんにも考えず、そのような方向で人生を送ってきたのだが、確かに、著者の言うように、やたら長寿が延びているにもかかわらず、社会の変化が激しく、会社の寿命が短命になっている現状を見ると、かつての勝利の方程式は絶賛崩壊中…という感は否めない。(やたら最近、医学部人気が過熱しているのは、医学部→医師 というのが最後の勝利の方程式に見えるからだろう。今後、どうなるかは分からないけど…。)

 自分の場合、もうすぐ50歳、とりあえず共稼ぎで稼げるだけ稼いで、定年後はそれまでの蓄えと不動産収入で細々と…などとボーッと考えているのだが(相変わらず甘い認識の私。)、「子供はどうするのかな~、バブル頭では有用なサジェスチョンを与えられないわ…。」という感じ。

 本書が子供へのアドバイスに有用かどうかは分からないが(子供が男の場合、とりあえず勉強しろ!という感じで簡単だが、女の子の場合、変数が複雑過ぎて、なかなか有用なアドバイスは難しいし…。)、勝利の方程式なき時代、子供にはしたたかに生きて行って欲しい…と思う次第である。


田村 秀 著 「自治体崩壊」新潟市スプロール化批判。そうはおっしゃいますけどね…。

2014-12-11 21:46:27 | 

 最近ではB級グルメ評論家としての方が有名(?)な新潟大学法学部学部長田村秀氏。旧自治省から大学教授に転身された…というキャリアから分かるように、ご専門は地方自治論…と言うことで、今、話題になっている増田寛也編「地方消滅」に対抗して(?)「自治体崩壊」なる新書を出版。早速、購入して一読。

 本書の中で、田中教授は第四章において「新潟県に見る地域社会の現実」と題して、地元新潟市のビジョンのない都市計画、郊外にスプロール化している現状を厳しく批判するとともに、駅前中心地に回帰し、賑わいを取り戻している県内第2の都市 長岡市を「コンパクトシティの先進事例に加わる。」、「長岡市に県庁を移転した方が県全体の振興にもプラス」と大絶賛。

 「うぉぉ…、長岡市、そんな凄いことになっていたのか!いつも家族で越後丘陵公園や県立美術館に行った後、リバーサイド千秋に寄って買い物して川も渡らず帰ってくるので知りませんでした。」という感じ。「今度、是非、見に行ってみたい…。」と思ったのだが、新潟市の余りのボロクソぶりには流石にちょっと違和感。

 新潟市の都市計画については、私自身、これまで批判してきたし、無秩序な公共施設の郊外移転、迷走する高速交通システムなど、そもそも新潟市に都市計画なるものは存在しないのではないか…と、私も思うのだが、田村教授が絶賛している富山市、青森市などが推進している所謂コンパクトシティについては評価の分かれるところで、もし10数年前、新潟市が都市回帰の方向に舵を切っていたとしても、今より状況は良くなっていたのかと言うと…ここあたりはなかなか難しいところではないだろうか。


 私などは30歳代半ばまで、古町近くの実家に住んでいて(所謂 パラサイト・シングル)、それから郊外に脱出して一戸建てを建てた…所謂、郊外脱出組。

 その経験、生活実感から言わしてもらうと、一人暮らしならいざ知らず、家族を持つとなると、家の建て替えを視野にいれなければならない訳だが、古い実家を建て壊して新築しようとしても建坪率の関係から、大幅に床面積を削らなければならないし、共稼ぎだと勤務地が市街地にあるならともかく、通勤用の自家用車2台を確保しなければならないし(マンションだと、駐車場代だけで3万は覚悟することになる。)…ということで、「そんなんだったら、土地が安い郊外に一戸建てを建てて住もうか。」というのが自然な流れだと思うのだ。(私の小・中学校の同級生で、地元に残っているのは実家の商店を継いだ者だけである。)

 だいたい、「そうまでして旧市街地に残る必要性があるのか?地方に住むメリットは広い住宅環境なんじゃないのか?」という根本的な問題もある訳で、確かに新潟市の郊外化は無秩序過ぎるとは思うものの、地方都市の郊外化を一概に否定するのは、実際の生活感覚からして、あまりにも安直なんじゃないかな…という気がする。

 こういった話になると、いつも思うのだが、地方都市の郊外化を批判し、「コンパクトシティを推進せよ!」とか言っている識者の方は「ちゃんとそういう生活を実践しているんだろうな?」と思ってしまう。(自分は大学の近くに住んでいて、普段はマイカーで移動…って言うんじゃ怒ってしまうぜ。)

 まぁ、難癖を付けてしまったが、基本的に私は田村教授のファンであって(ちゃんと著作もフォローしているしね。)、示唆に富んだ部分も多いので、今回の新作、是非、多くの方に読んでいただきたいと思っている。


FMレコパル 創刊40周年 限定1号復刊号 Ⅱ 石田衣良氏のオーディオ哲学(?)に共感。

2014-11-18 21:00:41 | 

 「FMレコパル 創刊40周年 限定1号復刊号」の中でNHK番組「らららクラシック」でも司会を務める小説家 石田衣良氏のインタビューが掲載。そこで氏のオーディオ哲学(?)が語られていて、

「ポップス、ロック、クラシックなどジャンルを決めずに、ピンときた音楽はすべて聴く。」

「オーディオは機能のみならず、デザインも重視。部屋にあるものだからこそ、才色兼備なものを。」

 …というところに共感。

 オーディオ・マニアと呼ばれる方の中には、とにかく「至高の音を追求!」(マニアなので当たり前だけど…。)と言う感じで、巨大スピーカーが鎮座、オーディオ機器が所狭しと置かれて、ケーブル類がとぐろを巻いていて、部屋のインテリアなど無視…とい言う様な方も多いのだが、私は音が多少犠牲になっても、綺麗にシステムを組んで、心地よく音楽を楽しみたい…というタイプ。(大抵、酒を飲みながら聴いてるし、最後はソファーに横になって寝てしまうし…。邪道と言えば本当に邪道。)

 正直、石田衣良氏の小説は幾つか読んだことがあるのだが、「う~ん、今一ピンとこないな~。」と言う感じなのだが、オーディオ哲学には全面的に賛同した次第である。


懐かしい…。オーディオの黄金時代だったな。 FMレコパル 限定1号復刊号

2014-11-18 20:50:09 | 

  書店で「FMレコパル 創刊40周年 限定1号復刊号」なるものを見つけて、懐かしさからついつい購入して昼休みに一読。

 私が小学生高学年から高校生の頃(1975年~1983年頃)はまさにオーディオ・ブーム。その貴重な情報元がFM雑誌だった。

 週刊FM、FMファンなど幾つかの雑誌が出ていたと記憶するが、私が定期購読していたのがFMレコパル。記憶が曖昧だが、FM雑誌の中では一番オーディオ寄りだった様な気がする。今も続く「ステレオ・サウンド」を始め、オーディオ専門誌も既にあったと思うのだが、そこに載っているシステムは高嶺の花…という感じで、音楽情報も載っていることもあり、実際に買うのはFM雑誌だった。(我が国が誇る「ステレオ・サウンド」を買い始めたのは大学に入ってから。)

 成績が冴えない私に業を煮やした父親が「高校に受かったら、30万円の予算でコンポを買ってやる。」というニンジン作戦を敢行、なんとか指定した高校に受かり、石丸電気から考え抜いたコンポが届いた時の感動…、恐らくモノの購入に際して、あれほど感動した瞬間はないだろう。人生最良の時は明らかにあの時だった。(オーバー…。)

 今のコンポーネンツ、普及品レベルの製品でも音の良さは隔世の感。ただ、どんな高級コンポーネンツを組んで聴いても、初めて組んだ自分のコンポの音を「感動」と言う面では超えられないように気がする…などと、感傷に浸った「FMレコパル 限定1号復刊号」であった。

 ※ 本号、ライブコミックとして黒鉄ヒロシ氏の「ベートーベン」が復刻掲載されているのだが、「モーツァルト」(レクイエム)も掲載して欲しかったなぁ…。