電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

パクリの映画

2007-06-30 17:07:15 | Weblog
香港映画を観ていると、「どこかで観たことある話だなあ。」とか「どこかで観たことあるシーンだなあ。」と感じることがあります。昔から人のアイディアを盗んですぐ作っちゃうから台本がない、と言われていましたが、このパクリの精神は日本映画にもありました。
石原裕次郎や渡哲也が活躍していた日活の映画がまさにヨーロッパ映画のストーリーをパクっていたりしていたことをご存知ですか?石原裕次郎主演、舛田利雄監督の『赤い波止場』はジャン・ギャバンの名作『望郷』をベースにして作られており、その『赤い波止場』を舛田利雄監督がセルフリメークして渡哲也主演で作ったのが『紅の流れ星』なのですが、これがまたゴダールの『勝手にしやがれ』にそっくりという、見比べてみると面白い作品が日活映画に沢山あります。
そのノリが香港映画に受け継がれていたといったほうがいいのかもしれませんが、1989年に香港へ行った時、劇場で観ていて唖然とした映画がありました。アンディ・ラウとロザムンド・クァン主演『トップポリス(傲気雄鷹)』です。新作をいち早く上映する午夜場という、香港で特殊な上映形態が1980年代にあって、キャスティングをみてこれは早く観にいかなければと、当時、一緒に香港へ行っていたマスコミの人たちとチムサーチョイ・イースト(尖沙咀東) にある映画館へ行きました。あらかじめ昼間にチケットを買っていたので、列に並んでいると、私たちの前に並んでいた香港の若者が話しかけてきました。私たちはその青年に「なんで、この作品を観ようと思ったの?」と質問すると、「このキャステイングだったから、観たいと思った。」と答えてくれました。
夜でも相変わらずがんがん冷房が入った場内で、長袖シャツを着つつ、予告が流れはじめました。昔の香港映画の予告は、シーンをつなげただけのだらだらした予告が多くて、1本の予告が3分もあって、つまんなそうな映画だと飽きたりします。さて予告も終わり、いよいよ映画が始まりました。アンディ扮する主人公の青年は、香港警察の特殊部隊を育成する警察学校に入隊します。そこで美人の女教官(ロザムンド・クァン)と出会い、恋を芽生えさせながら、親友とともに訓練に耐えていくが、ある日、親友が訓練中に死に・・・・、あれ、これどっかで観たことがあるなあと思ったら、トム・クルーズの『トップガン』だ~、ということで、この映画のオチが観てる途中でわかってしまい、結局、その通りに話が進んで、観終わった後、皆で苦笑いしていたのでした。
ここまでパクられていると、立派としかいいようがありませんが、これもまた香港映画を観る楽しみの一つといえるでしょう。ちなみにこの『トップポリス』はビデオ化されていますが、DVD化はされていないですね。

返還10周年

2007-06-29 19:28:17 | Weblog
今年は香港が中国に返還されて10周年。あっという間の10年でしたが、日本の新聞も現在の香港の状況などが記事で取り上げられています。
その中で、「あなたは何人ですか?」という質問に対して、「中国人である。」と答えた人が「香港人です。」という答えを上回ったそうです。香港返還前、イギリスの統治下であった香港は、“さまよえる中国人”といったほうがいいくらい、中華圏の中でも異質な存在であったと思います。その立場が、返還が近づくにつれて混乱を呼び、富裕層は海外へ移住しました。そして返還前後から経済が落ち込み、一時はSARS問題で揺れて、失業率が8%に達した時期もありましたが、現在は経済も順調であり、われわれが知っている香港ではない、いかがわしさと汚さがなくなってしまった香港がそこにあります。
私が初めて香港に行ったのは1985年でしたが、その時、すごく印象に残っているのは地下鉄でした。レスリー・チャンの『君が好きだから』では、まだできたばかりの地下鉄を効果的に使っていますが、地下鉄の発券機がおつりをくれないことに驚いたのでした。日本はお金を入れて行き先の金額を押しますが、香港は行き先のボタンをまず押して、表示されている金額を入れるという、逆の発想の発券機だったために、ちょうどのお金がなくて、余分に入れたまんま行ってしまったという思い出があります。また、切符が何度でも使用できるようなカードだったというのも、すごく驚いた思い出があります。また、イップ・トン主演の『トップレディ』では、中環駅周辺にあるビルの1Fにあるファッションストリートを歩くヒロインの姿を見ながら、「あ、ここ歩いた。」なんて思いながらみたりしておりました。
昔の映画を見直すとすごく懐かしく思える香港ですが、10周年を迎えて今後どうゆう姿になっていくのか、映画界も昔に比べて弱体化している今、この先の動向に目が離せません。
そういえば、フェリーの中環駅が遠くになったと、この前香港に行った時に、もにかるさんと嘆いておりました。

8月下旬~9月上旬発売のアジア作品DVD(セル)

2007-06-28 19:01:50 | Weblog
8月下旬~9月上旬発売のアジア関連のDVD(セル)の一覧です。

中国
8月21日
「康煕 雍正 乾隆」DVD-BOX
出演:ダイ・シャン

香港
8月24日
『真説エロティック・ゴースト・ストーリー劇場版』
監督:ライ・ガイメン 出演:ポーリン・チャン
『真説エロティック・ゴースト・ストーリー覇王ウーチュンの復讐』
監督:ピーター・オー 出演:アンソニー・ウォン
『真説エロティック・ゴースト・ストーリー艶魔大戦』
監督:ラン・ナイチョイ 出演:エイミー・イップ
8月29日
『酔拳』日本語吹替収録版
監督:ユエン・ウーピン 出演:ジャッキー・チェン
9月12日
『夢翔る人 色情男女』
監督:イー・トンシン 出演:レスリー・チャン、スー・チー
9月13日
『西遊記リローデット』
監督:ジェフ・ラウ 出演:ニコラス・ツェー シャーリーン・チョイ
台湾
8月24日
「ダンスオブハート眉飛色舞」DVD-BOX
出演:アレックス・トー
9月5日
「薔薇之恋~薔薇のために~」DVD-BOX2
出演:エラ・チョン

韓国
8月22日
「君はその星から来たの」DVD-BOX1
監督:ビョ・ミンス 出演:キム・レウォン
8月24日
『シティ・オブ・バイオレンス 相棒』
監督:リュ・スンワン 出演:リュ・スンワン
『血も涙もなく』
監督:リュ・スンワン 出演:チョン・ドヨン
「キツネちゃん、何しているの?」DVD-BOX
監督:クォン・ソクチャン 出演:コ・ヒョンジョン
「おはよう、神様!インターナショナルヴァージョン」DVD-BOX
監督:ジ・ヨンス 出演:ユゴン
「ごめん、愛してる」ビジュアル・オリジナルサウンドトラックDVD
「夏の香り」ビジュアル・オリジナルサウンドトラックDVD
8月31日
「恋の花火」DVD-BOX
出演:ハン・チェヨン
「英雄時代」DVD-BOX1
出演:チャ・インビョ
9月1日
「朱蒙(チュモン)第一章前編」ノーカット完全版
出演:ソン・イルグク
9月7日
『おまえを逮捕する』
監督:ソン・ヒチャン 出演:キム・ミンジュン
「I LOVE ヒョンジョン」DVD-BOX2
出演:カム・ウソン
9月14日
「太陽が昇る日パーフェクトボックス」VOL3
監督:オム・ギベク 出演:イ・ビョンホン


あいかわらず韓国ものが多いですが、香港映画は、なんと『西遊記リローデット』
が発売(ユニバーサルより)。ファンの方ならあの作品、と思うでしょうが、これ、マーケットで売りに出ていたとき、けっこう高い金額で、2年間寝ていましたね。けっきょく大きな会社(ジャッキー作品も最近ここです)が出してくれるのはうれしいのですが・・・・埋もれてますね。ジェフ・ラウが監督ということは、チャウ・シンチーの西遊記『チャイニーズ・オデッセイ』がそうだったので、関連ということであわせてみるのもいいかもしれません。

しょこたん

2007-06-27 15:14:43 | Weblog
昨晩、深夜にテレビ番組をザッピングしてみていたところ、テレビ東京の関ジャニが司会をやっている「おもてなし音楽バラエティ むちゃ∞ブリ!」にしょこたんこと中川翔子ちゃんが出演していました。この1週間、チャンネル回すとしょこたんが出演しているのをよく見ますが、今日発売された最新シングルの宣伝をかねた出演のようです。で話は「むちゃ∞ブリ」なのですが、彼女に最高のヌンチャクをプレゼントするということで、な、なんと倉田保昭大先生の声(御大も自身の道場で録画された映像で登場)が録音された、時価200万円のスワロフスキー製ヌンチャクをプレゼントするという、なんとまあ、とんでもないヌンチャクをプレゼントされたしょこたんは、ショッカーの戦闘員相手に振り回していたのでした。
しょこたんのブルース・リー好きは有名ですが、彼女は今の事務所(ワタナベ・エンタテインメント)に所属する前は、ジャッキー・チェン日本事務所(というよりもアーティストキャンパス・ジャパン)に所属してました。ちょうど彼女が離れたぐらいの時にJCJAPANのスタッフからそんな話を聞いたのですが、そのときは私もそんなに人気が出るとは思っていなかったのですが、おたくブームに乗ってブレイクしたのはやはり彼女に大きな運と時代の流れにマッチしたということなのでしょう。
ところで、なぜ彼女がアーティストキャンパス・ジャパンに所属していたのか、その経緯は聞いていませんが、確か彼女のお母さんが熱烈なジャッキー・チェンのファンだった、というようなことをちらっと聞いたことがあります。なので、その流れで所属になったのかなあとも思っておりますが、アイドルでブルース・リーやジャッキー・チェンのファンと公言してくれるのは、クンフー映画ファンにとっては非常にうれしいかぎりです。
さて、そんなジャッキー・チェンですが、昨日ファンクラブの会報が届き、目を通すと、『ラッシュアワー3』や『功夫之王』でジェット・リーと共演したことについてのジャッキーのコメントが書いてありました。また、2009年ぐらいには久々に監督をするべく脚本を推敲中という文面も。楽しみですね。

香港映画に出演した日本人

2007-06-26 20:23:29 | Weblog
今日の朝、朝日新聞を読んでいたら、「私と香港」という枠で、俳優の國村隼さんのインタビューが載っていました。香港映画に出たきっかけだとか、あの頃の香港映画界のことをちょっと語っていて面白いインタビュー記事でした。國村さんは、『ハード・ボイルド~新・男たちの挽歌』のファーストシーンで殺し屋として登場して、ユンファと派手なガンアクションを繰り広げているのですが、なかなか渋い演技を魅せてくれます。
國村さん以外にもこれまで多くの日本人がアジア圏の作品に出ていますが、これはまた次の機会にゆっくりと書いていきますが、1980年代の一時期、ジャッキー・チェンやユン・ピョウの人気が高かった頃に作られた日香合作『孔雀王』に出演した日本人俳優たちは、あまりに危険な撮影をしているのでびっくりし、某男優がぶちきれたという逸話を残しているほど、誰だろうが信じられない危険なスタントまでをも俳優たちにやらせていたのでした。
時はすぎ、90年代の終わりに、ある女優さんとお話する機会があったのですが、「撮影現場たいへんだったでしょう。」と聞くと、「いろいろ聞いていてびっくりしたけど、でも楽しかったですよ。」と言っていました。その女優さんは香港映画が好きだったので、いままでいろいろと聞いていたことを踏まえて現場に臨んだのだと思いますが、時代ごとに日本の俳優たちの香港映画に対しての認識が違っているのはすごく面白かったです。
時は21世紀となり、一時期の日本ブームがなくなって香港映画に出演する俳優は少なくなりましたが、でも、樋口明日香といった、香港でがんばっている女優さんがいたりもして、時代の流れを感じる今日この頃です。

笑っていいとも

2007-06-25 15:59:51 | Weblog
映画の宣伝で狙う媒体のひとつがフジテレビ系「笑っていいとも」です。昔に比べて今は宣伝するものが増えていたり、出演させるためのコーナーがないとなかなか厳しい番組でもあります。
私がアテンドして収録現場へ行ったアジアスターの最後は、『クローサー』で来日した3人娘でした。確か食べ物で1位を当ててはいけないコーナーに出演したのですが、3人の行動が面白くて、ヴィッキー・チャオは「私が答える~」とばかりに前面に出ていて、その横にスー・チーがちょっと控えめに、そしてカレン・モクは二人の後ろにいてすごく控えめに参加していたのを覚えております。
さて、そんな「笑っていいとも」に本日、久々に行ってきました。現在宣伝している邦画『キャプテン』の宣伝もかねて、出演者の筧利夫さんが番組出演したからです。『キャプテン』は故ちばあきおさんの漫画が原作で、かのイチローやレッドソックス松坂といった野球選手たちがこの作品を読んで野球選手を目指したという、すごく人気の高い漫画の実写映画化です。筧さんはクイズに参加したり、そしてエンディングでポスターボードを持って宣伝していただきましたが、なにせ本日はいろんなゲストが来ていて、最後ちゃんと宣伝させてもらえるか時間見ながらどきどきでしたが、しっかりセンター位置で紹介されたので、あ~よかった、よかったと胸をなでおろしました。
ところで、本日の特別ゲストになんと、あのビリーが登場したのです。え、誰だって?今いちばん話題のエクササイズのDVDで有名な“ビリーブートザキャンプ”のビリー・ブランクスです。ちょうど楽屋入りする時に、目の前を通ったのですが、目があったので「Hi!」と挨拶したら、「Hi(^^)」と笑顔で挨拶を返してくれました。すごい過密スケジュールをこなしているにもかかわらず、気さくな感じがよかったです。ちなみに彼は1990年代にアクション映画でも活躍していて、『キング・オブ・キックボクサー』や『ライオンハート』といった作品に出演しています。

スターが行く食事場所

2007-06-23 17:43:47 | Weblog
今日の日刊スポーツのシネマ欄に、東京へ来たスターがどんなところに行くかという記事が掲載されておりました。昔から映画宣伝で監督やスターが来日するたびに悩まされていたのが、彼らがどこに行きたいか、ということです。
昔は、映画のキャンペーンでも、余裕を持って来日していたので、取材で2日、そして一泊二日で京都へ行って俵屋へ宿泊する、なんていうのが定番でした。ところが最近は皆忙しいというか、自家用ジェット機でやってきて、24時間後には離日するなんていうのが当たり前のようになっています。
最近は、スターたちの口コミがあるので、「あそこのホテルがよかった。」「あそこの食事がいい。」なんて情報が伝わってしまうので、呼んでいる配給の宣伝は大変です。予算の関係があるのに、向こうからはここのホテルがいい、何人連れて行きたいなんてのもあって、困り果てることがけっこうあります。
さて、そんなスターたちを連れて行く食事場所として有名なのが、六本木にある田舎屋です。ここは大きなしゃもじで目の前に焼いたものを運んでくれる炉辺焼きのお店なのですが、料金的には高いお店で(なにせ値段が出ていない。さっき調べたHPにはお品書きが出ているがやはり高い)、私はアテンドで行ったことがありますが、食べたことはありません。
そのお店に初めて行ったのは、かの『ファースト・ミッション』のジャッキー・チェンの来日の時でした。なぜか他社なのにアテンドしていた東宝東和の飯田さんもジャッキーをよく連れてきていたのかもしれませんが、ペーペーだった私は、外に止めてあったハイヤーのところでずっと待っていた記憶があります。
ここは日本的な雰囲気を味わえるということで、目の前にある品々から選択ができるので、自分の頼んだものを調理し、そしておおきなしゃもじに乗っけて自分のところに運んでくれるというのは、いかにも外国人に受けそうなパフォーマンス。今ではスター行きつけの定番店です。
そういえば、この前、築地市場の中にある御寿司屋に入ったら、キャメロン・ディアスのサインが貼ってありましたよ。

明23日公開のアジア映画

2007-06-22 16:15:46 | Weblog
明日23日(土)公開のアジア映画です。

『リサイクル 市界』タイ=香港
監督:パン・ブラザース
出演:アジェリカ・リー、ローレンス・チョウ

女流作家が新作として心霊現象をモチーフにした作品を書こうとするが、自分の周辺で奇妙なことが勃発し、やがて彼女は死者たちの世界に迷い込んでしまい、恐怖を体験していく。ホラーを撮り続けるパン・ブラザースの本作は、香港でもヒットした作品で、死界の世界のSFXが話題となりました。ほとんど宣伝されていないいないのが寂しいかぎりですが、怖いもの好きな方はぜひ。

東京:シネマート六本木にてロードショー


もう一本、トルコ映画『イラク 狼の谷』という作品が銀座シネパトスで公開されますが、一部の映画ライターさんから、拾い物の作品と聞いています。トルコ側から描いたアメリカとの戦いを描いていて、いつもアメリカが悪を駆逐するという、ハリウッド作品から一転して、実はいかにアメリカが悪いのかということが描かれていて、それが面白い、との感想でした。アメリカが正義、といっていても、他国の人間にとってはそう思えるでしょうね。現実的に、アフガニスタンやイラクは現実には泥沼と化していますからね。
お暇な方はぜひ。

綾瀬はるかのお市

2007-06-20 20:38:37 | Weblog
現在、TBSの深夜で「世界の中心で、愛を叫ぶ」の再放送(本日最終回)をしているのですが、そのヒロインを演じている綾瀬はるかにはまったのがこの作品です。テレビ好きの私もそれまでまったく注目していなかったのですが、この「セカチュー」のちょっと前に主演した単発ドラマ「冬空に月は輝く」をたまたま見て、「うぉ、いいなあ。」と思ったのが彼女を注目するきっかけでした。おかげで「セカチュー」はDVD-BOXを買ってしまったほどはまったドラマでした。
最近の彼女の話題といえば、今年の春まで撮影に参加していた『猟奇的な彼女』のクァク・ジェヨン監督の『僕の彼女はサイボーグ』という作品のヒロインと、その後『ICHI』という作品で、女版の座頭市を演じるというニュースが流れたのはついこの間のことでした。二つの作品とも特殊?な役なのですが、この『ICHI』、私としては、座頭市の女版ということよりも、お姫様役が似合った松山容子主演の「めくらのお市」ではないかと思っております。今はめくらという言葉は差別用語なので(※ご了承ください)、このドラマ(映画が先でしたが)は題名がひっかかるために現在は闇に葬られていますが、私が子供の頃に見たこのドラマは、毎週かかさず見ていたほど面白い時代劇でした。あ、松山容子さんというのは、ボンカレーの初代のモデルをされている女優さんで、1960年代~70年代始めまで、時代劇で活躍していました。
この時代のテレビドラマは、映画で活躍していたスターたちが日本映画の斜陽とともにテレビに進出していた頃で、大川橋蔵主演の「銭形平次」や近衛十四郎主演の「素浪人・月影兵庫」、それから中村敦夫主演の「木枯らし紋次郎」、緒方拳主演の「必殺仕掛人」、そして中村錦之介主演の「子連れ狼」等、毎週楽しみに見ていたドラマが多かったように思われます。
また東南アジアでは『座頭市』シリーズが大人気で、勝新太郎のそっくりさんを使った台湾映画があったりと、日本の時代劇は香港や台湾の映画に多大な影響を与えたわけです。
話が戻りますが、綾瀬はるかがどんなお市を演じるのか、個人的にはすごく興味ありです。

写真のコマ撮り

2007-06-19 21:37:18 | Weblog
今から10年ぐらい前まで、映画の宣伝をする(ポスターなどを作る)場合、権利元からきた写真ではとてもじゃないけどいいものが作れない、という場合は、よくフイルムから写真を抜いて使ったりしていました。でも、世の中が21世紀になってからは写真の権利とかがうるさくなって、欧米の作品を扱う場合は、いくら写真がなくても勝手に抜くことなどできなくなりました。
香港映画も昔はひどくて、いい写真がこなくて困ってしまいました。『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』のポスターの写真は、フイルムから抜いた写真で作りました。一方、ジャッキー・チェンの作品は、スチールがやたらめったらあったりと、写真の数にびっくりしました。
さて、時は今、DVDの時代となって、ギャラリーやらなんやらと特典映像を入れるようになりましたが、香港映画の古い作品になると、ほとんど写真が残っていないということがあって、困ったことがいつも起こります。写真がないということはパッケージをどうするんだ~と、担当者を悩ませます。
ということで、昨日に続き、ゴールデン・ハーベストのクンフーの話になりますが、ほとんど写真がきていないために困っております。デジタルリマスターをした作品に関してはなんとかなりそうな按配ですが・・・・。
で、本日は特別に、うちの資料庫から見つかった『片腕ドラゴン』の写真です。これはなんで横長かというと、当時、いい写真がきていなかったので、プリントから抜いたのですね。だから、サイズがシネスコで横長になっております。
現在は、すべてデータで写真が送られてきますが、DVDのマスターがHDだときれいに抜けるので、そこから抜いてもらったものを送ってもらったりしています。
でも、フイルムから抜いた写真も味があるというか、私にとってはすごく懐かしいものを感じてしまいます。

字幕台本の謎

2007-06-18 20:22:26 | Weblog
映画業界で仕事をしていると、字幕チェックの癖がついてしまいます。字幕チェックというのは、出来上がった字幕台本を字幕に仮焼きした後、初号チェックで表現や誤りがないか映像を見ながらチェックをするのですが、その間違いを見つける仕事であります。
自分が関わっている作品のみならず、たとえば劇場で見ていた他社の作品でも、ついついチェックする癖がでてしまうことがあります。
ところで、字幕翻訳用の台本というのは、海外のを見比べると非常に面白いものがあります。
アメリカやカナダなど、英語圏は台詞だけではなく、そのシーンのこと細かなことが書かれたもので、英語に馴れていないと、どれが台詞なのがわかんないことがあります。
香港映画だと、漢字と英文の両方が書かれているのですが、これを見比べていると、時々、意味が違う台詞になっていたりして、これは翻訳者泣かせにもなってます。
ところで、現在、ゴールデン・ハーベストのクラシッククンフーの字幕チェックを始めているのですが、この字幕台本、漢字のみの、それも手書きのものもあります。なので、ところどころ癖字があってわかりずらい。それよりもびっくりしたのが、ジミー・ウォング主演で京都オールロケの『冷面虎』なのですが、字幕台本には台詞が載っているのに、映像をみるとないシーンが多い!こんなのも珍しいのですが、台本と見比べてみると、どうもカットされているシーンの台詞がそのまま載っているようなのです。例えば、後半、クラブで岡田可愛が歌っているシーンだと、台本ではフルバージョンで歌の歌詞が載っているのに、映像では最後のところの3行分しか入っていない、という風になっており、非常に興味深いものとなっております。
これはこれまで見たことのない、とても不可解な字幕用の台本です。

ホテリアー

2007-06-16 22:47:42 | Weblog
テレビ朝日が「ホテリアー」を放送するにあたり、そのイベントの一環として、テレビ朝日のとなりにあるTOHOシネマズ六本木ヒルズで、毎木曜に午前中1回だけ、韓国版「ホテリアー」の上映をやっていたのですが、今週最後の上映では、なんと全部のスクリーンを空けたとの記事がでてました。それにしても、この前の「スマステ」でも韓国人気俳優ベスト10の第1位にぺ・ヨンジュンがなっていたので、日本での人気はいまだ衰えずというところです。
ぺ・ヨンジュンといえば、例の新作ドラマがいまだ放送されないという事態が起きています。日本ではすでにエイベックスがナビゲートDVDを発売していますが、4月の段階では、6月に日本でも某国営放送が放送と聞いていたのですが、いまだ動きが見えない状況のようです。
ファンにとっては首を長くして待っているわけですが、はたして9月にはという話も本当なのかどうか?
某国営放送といえば、映画でヒットした『北京バイオリン』のテレビシリーズがBSの方で放送されるとのことで、この作品のビデオ権を持っている会社で、いろいろな話を聞きました。ちょっと楽しみなテレビシリーズです。

明16日公開のアジア作品

2007-06-15 19:23:12 | Weblog
明日16日(土)公開のアジア作品です。

『雲南の少女 ルオマの初恋』
雲南省の自然を背景に、昔の暮らしの雰囲気がまだ残る素朴な村で、つつましく生きる少数民族(ハニ族)の少女が、都会から来た漢民族の青年に恋心を抱く切ない初恋物語。監督:チアン・チアルイ、出演:リー・ミン、ヤン・チーカン
東京:東京都写真美術館にて公開


東京都写真美術館といえば、8月4日にここで公開する『おやすみ、クマちゃん』というポーランドのアニメ作品の宣伝をやっております。
まだ、共産主義の時代、子供が寝る前の夜の時間帯に、パジャマを着たクマちゃんが1日に起こった出来事を話して(それが再現される)、そしておやすみなさいをするという、とってもかわいい作品です。

テレサ・テンのドラマ

2007-06-14 22:36:58 | Weblog
この前、テレビ朝日系列でテレサ・テンのドラマをやっていましたが、日本人の俳優でテレサのドラマを何で作るのかわけがわからん、という思いもあり、見ないと心に決めて、放映している時間は新宿でふらふらしていました。で、いつも新宿に行ったら寄る足ツボマッサージの店に入ったら、テレビのチャンネルがそのドラマになっており、足をもまれながら40分ほど見ていたのですが、ん~、やっぱりなんで作ったのかわからない、まったく魅力のないドラマでした。
なにせテレサ演じる木村佳乃が歌うところは、口パクでテレサの歌声をあてているのですが、それがどうもぴんとこないのです。もにかるさんのブログで向こうの地元ほかでの放送に関してのことを書かれていますが、テレサのことを愛してやまない人たちにとっては耐えられないドラマだったかもしれません。歌うシーンは本物のテレサの映像も使うとか、例えば天安門の事件での彼女が歌っているところは当時の映像を使うとか、そうすることでよりドラマとしての真実味があったように思えます。

テレサで思い出しましたが、今から15年ぐらい前のことですが、飯田橋かいわいで働いていたときに、帰りに寄ったパチンコ屋で流れていた曲がテレサ・テンの曲で、そこに行くたびにテレサの曲を聞きながらパチンコしてました。その中ですごく気に入った曲があったのですが、題名がわからず、結局、テレサ・テンの3枚組ベストCDを買って知ったことがありました。
『ラヴソング』でも効果的に使われているテレサの歌は、いつ聴いてもいいですね。


今年は酷暑

2007-06-13 20:58:43 | Weblog
九州までは梅雨宣言していますが、関東エリアはまだまだそんな雰囲気ではない今日この頃です。ここ何日かは昼間暑いし、私の体感予想では、今年はこれまで以上にきつい、酷暑になる感じです。
暑いといえば、亜熱帯に近い香港も、夏は死ぬほど暑い。で、映画館に入ると死ぬほど寒い。ホテルの部屋も寒くて、昔は香港から日本に帰って体調を崩したことが何度かあります。
そういえば、当時つきあっていた彼女と香港行った時に、『群龍奪寶』という、アンディ・ラウ主演の映画を1000人規模のでかい劇場で観たときに、お客は数える程度しか入っていなくて、ぶるぶる震えながら観た記憶があります。映画もなんだかよくわかんなくて、クライマックスでアンディがアクション炸裂させていたのだけを覚えております。
でも、今はそんな劇場も香港にはなく、シネコンばかりで寂しいかぎりです。
寂しいといえば、日本も香港も、事故や病気で亡くなる芸能人も多くて、朝、ニュースで知ってびっくりしたりします。
BEYONDのウォン・ガークイが亡くなったときも、バラエティの収録中で、と聞いて、え~って感じで驚いたことを、今でも覚えております。特にこの頃、彼らと日本のマネージメント契約していたアミューズは、香港にすごく力を入れていたので、当事者たちはたぶんに大きなダメージを受けたのではないかと思います。
時は過ぎ、すでに2007年、過去を振り返ることはあまりいいことではない、という人もありますが、過去の活躍したスターたちの姿をもう一度、聞いたり観たりすることが、あの頃のきらめきを思い出す、唯一の方法でもあるわけです。


ところで、レスリーのファンの方から、日比谷公園の思い出ベンチ計画という書き込みをいただきました。日比谷公園の話は前にも書いたことがありますが、1980年代まで、帝国ホテルに泊まったスターたちの取材は、ほとんど日比谷公園の噴水前で写真撮ったりしています。もちろん、レスリーもそうですが、日比谷公園って、ベンチの寄贈ができるってことを初めてしりました。
詳しくはその方のブログをのぞいてみてください。レスリー・チャンの思い出ベンチ計画