電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

明31日(土)公開のアジア作品

2009-10-30 18:53:43 | Weblog
明日31日(土)公開のアジア作品です。

『母なる証明』韓国作品
監督:ポン・ジュノ
出演:キム・ヘジャ、ウォンビン
『殺人の追憶』などで知られるポン・ジュノ監督待望の新作サスペンス。静かに暮らす母親と一人息子に、ある日、女子高生殺人事件の容疑者として息子が逮捕される。母親は息子の無実を信じて独自に犯人を捜し出そうとするが・・・
ウォンビンが兵役後の復帰第1作であり、久々に日本に来日してキャンペーンを行っていました。
東京:シネスイッチ銀座ほかロードショー

ところでフィルメックスのチケットぴあのプレリザーブをすっかり忘れていて、今、申込しました。汗 たぶん、本発売になっても買えるんじゃないかと思っておりますが・・・

誠意なる婚活(非誠勿擾)

2009-10-29 19:33:47 | Weblog
日曜は映画祭最後の日ということで、『誠意なる婚活(非誠勿擾)』を夕方から鑑賞しました。
この作品は中国の超ヒットメーカーであるフォン・シャオガン監督と彼のメイン俳優であるグォ・ヨウのコンビによる作品で、中国国内では大ヒットを記録しています。共演はスー・チー、アレックス・フォン、ビビアン・スーで、この共演者の名前からも見たいと思い、前にDVDをもらっていたのですが、それを我慢して今回の日本語字幕版で鑑賞したのでした。
ストーリーは、変な発明品の権利を売りつけてお金を得た40代の男(グォ・ヨウ)がインターネットで結婚相手の広告を出して、返事のあった相手とお見合いをするという、題名通り、今はやりの婚活です。とにかく会う女性たちというのがひと癖あって、一番最初にあったのがゲイで、それも学生時代の友人で、そのころから好きだったといわれて苦笑い。また墓の話ばかりする女性だと思いきやお墓のセールスだったり、彼の状況を株の価値で話すトレーダーの女性とか、その会話の面白さにくすくす笑ってしまいました。ビビアン・スーは父親の仕事で台湾から杭州に住んでいる女性で、未婚なのにおなかに子供がいるという役で登場。そして映画の実質的なヒロインはCAのスー・チーなんですが、彼女は実は不倫していて、その相手がアレックス・フォンで、3年間で妻と別れると言っておきながらなかなか前に進まない状況にどんずまりになっていて、主人公とは最初お見合いしてその場でだめになるのだけど、なぜか友人関係になって、その上、ある約束事を条件に二人は北海道旅行に行くのです。
結末はアンハッピーでハッピーにはなるという形になっているのですが、台詞の面白さ、そして主人公があっちこっちに飛び回ってお見合いをしていくのですが、その風景の撮り方が非常に素晴らしく、特に北海道のシーンはこんなに風景を美しくとらえるんだと感心しました。
今回の見た作品の中では非常に楽しめた映画で、帰りに同様に鑑賞していた宇田川幸洋さんと「なかなかおもしろかったですねえ。」とお茶しながら話しました。
ところでこの映画は中国国内で大ヒットして、北海道がすごく注目されているようですが、いつもマッサージ屋で揉んでくれている子に話をしたら、「うぁー見たい。友達が面白いと言ってたよ。北海道でしょ。」と言っていたぐらいですから、話題になっていたことは確かです。
知床の風景、杭州の風景が印象的な作品でした。

建国大業を観る

2009-10-28 20:47:38 | Weblog
東京・中国映画週間の上映作品の中で、いちばん気になった作品が『建国大業』でした。なぜならば中華人民共和国建国60周年を記念して作られたこの作品、まさに国家プロジェクト的なプロパガンダな作品だからです。
話は1945年の終戦から共産党と国民党の対立から1949年10月1日の国家誕生までを描いているのですが、なにぶんにも登場する人物は実在した人ばかり。特に話の核となる共産党の毛沢東と周恩来、国民党の蒋介石を演じている俳優たちはそっくりな人が器用されています。それからあまりたくさんの登場人物が登場するのですが、いやはや、日本語字幕が向こうの中国語字幕の上にあり、なおかつキャラクターの紹介テロップが日本語字幕と中国語字幕の間に入れたりしているので読みづらいこと。
とにかくいろんな俳優や監督がわずか1分あまりの出演でどんどん出てくるものですから、途中に意識を失うとその登場シーンも見失ってしまうこともありです。ジャッキー・チェンが記者役だったり、チャン・ツィイーが婦人部の一人とか、ジェット・リーも最初で登場し、後半の国旗を決める会議のところでドニー・イェンとヴィッキー・チャオが並んで座っていたりと、まあ出てくる出てくる。チアン・ウェンが蒋介石側の部下の一人で出ているのも面白かったですが、チェン・カイコーやフォン・シャオガン、ピーター・チャンといった監督たちも俳優として出てくるところに、中国映画界総動員の感ありで、すごくお金がかかった映画でもあります。建国の映画ですから中国史の歴史のお勉強にもなるかもしれませんが、中国では大ヒットしているとのことでそれもよくわかります。でも日本ではたぶん公開されない可能性が高いのではないでしょうか。
こうゆう映画が作られて国民を昂揚させる内容ですから、世界不況でも経済成長率著しい中国国内でのこの作品の役割というのはまさに大きいのではないでしょうか。
映画の観客は半分の入りでしたが、そのうちの半分が中国の人たちだったようです。おかしかったのはドニー・イェンとチャン・ツィイーが登場したところでどよめきというか笑いというか、急に観客がざわざわしたのが印象的でした。
それと蒋介石夫人が登場するところで『宗家の三姉妹』を思い出しましたが、国民党を作った孫文や蒋介石は日本とも深い関係があったわけですね。孫文が日本に留学していた時に神田神保町界隈に住んでいて、古書街によく足を運んでいたという話をこの前聞いたばかりでした。

アン・ホイTV作品3

2009-10-27 16:38:16 | Weblog
アン・ホイTV作品1,2は政府の機関である廉政公署が製作でしたので、非常に社会的な問題定義をテーマにしていますが、アン・ホイTV作品3は香港電台時代の作品である「獅子山下」(78)3作品の上映です。これは当時の新聞で取り上げられた事件の社会的な問題をとらえたもので、その後のアン・ホイ作品の原点に近いテーマを取り上げています。
1本目の「来客(ベトナムから来た少年)」は、「北斗星」の阿詩にちょっとテーマが似ていますが、ベトナムから香港へ従兄をたよって不法入国した少年が、香港の街の中で生きる厳しさとベトナム戦争の記憶を交差させながら今を見つめる内容です。この作品は彼女の日本初公開作品になった『望郷』のベースとなっていると言われています。
2本目の「橋」は、政府当局によって取り外されそうになっている橋をめぐって、道路の向こう側に住む住民たちを取材するイギリス人記者の話です。この作品にはツイ・ハークの奥さんのナンサン・シーが民生局の地区長役で俳優として登場するのですが、今とあんまり変わらないのでびっくり。ただ衣装があまりにも派手でそこにもびっくりでしたが。それとクリフトン・コーも俳優として出ていました。
3本目の「路」は、いわゆる麻薬依存の患者を収容する施設の話で、そこの女性担当者と入所した老婆、そしてその娘の話に、ギャンブル好きの両親に金ばかり言われるクラブで働く娘が同僚のすすめで大麻にはまり、弟が麻薬の売人として警察に捕まったことで薬絶ちを決心するまでを描いています。ここでは老婆の娘役ドゥドゥ・チャンが演じているのですが、名前のクレジットが出るまで気がつきませんでした。なにせ顔が今と違うんです。ノーメークというか派手な化粧をしていないからですかね。
この3本はアン・ホイ作品の今を知る貴重な作品の数々で勉強になりました。それとこれらにかかわった俳優やスタッフの名前を見ていると、香港ニューウェーブ派の関係がわかる貴重な時代の作品でもあったわけです。





  

アン・ホイTV作品1

2009-10-26 16:07:56 | Weblog
アン・ホイ監督の『生きていく日々』を見たかったのですが、当日券もなく残念でしたが、彼女のTV時代の作品集の1,3も押さえなければとこれはしっかり見ることができました。
作品1のほうは「龍虎豹」シリーズの第6話と「北斗星」シリーズの阿詩の話の2作品です。「龍虎豹」は弁護士の話で、冒頭にヒッチコックに捧げるというテロップが出ます。ある金持ちの夫が妻が浮気をしているから離婚したいという仕事依頼が持ち込まれます。妻は元歌手で美人。その彼女はいつも海水浴に行くのだが、そこで夫の友人たちが彼女が男と抱き合っているところを目撃したとの証言があります。ところがその弁護士のところに妻が現れ、夫には愛人がいると告白します。そんなこんなで話が進むのですが、最後、ミステリアスな結末にしているのですが、なんかよくわからない終わり方でした。(途中に睡魔が襲ってきて大変でしたが)

「北斗星」シリーズはダミアン・ラウ主演でソーシャルワーカーの活躍を描いた作品です。中国大陸から密航でマカオの従姉妹をたよった少女シーが、身を落として娼婦となり、客の青年と親しくなるものの、青年は麻薬づけでそれが見つかり保護観察の身になっています。彼女は幸せの日々を送れるものと思いきや、青年が再び麻薬におぼれ収監され、青年の両親からも冷たい目で見られ、居場所がなくなった彼女は再び娼婦の世界へ落ちていく話です。この作品ではまだすごく痩せてて野性的二枚目のン・マンタがシーを香港の娼婦に落とす若者を演じていました。彼があんまり痩せているのでびっくりでしたが・・・
当時の香港が抱えている問題が、今現在も違う形で変わらなく続いていることを感じるのですが、貧しい(お金がない)ということがいろんな犯罪につながっていくということは今の日本にも当てはまるような気がします。

カンフーサイボーグ

2009-10-24 23:46:38 | Weblog
今回の映画祭の作品の中でいちばん香港映画のエンターテインメントの匂いがしていたのが『カンフーサイボーグ』でした。ということで19日の朝一に観に行きました。
監督はジェフ・ラウ。この人はウォン・カーウァイと組んでいるプロデューサーとして皆さんもご存知だと思いますし、『大英雄』やチャウ・シンチーの『チャイニーズ・オデッセイ』の監督として有名です。ただ、この監督の作品、どっちかに転ぶので今回はどうかなあと思っていましたが・・・
ストーリーは2046年の中国が舞台。危険な任務を全うさせるために作られたサイボーグ、K-1(アレックス・フォン)のお守り役に政府のラム・チョン(エリック・ツァン)かrふぁ指名されたのが田舎の町の警察官であるタイ・チョン(フー・ジュン)。なんでもできるK-1を気に入らず、その容姿と働きに亡くなった同僚の娘で妹のようにかわいがっている同僚警官のソウムイ(スン・リー)が惚れていることに嫉妬。K-1をなんとかやっつけてやろうと考える。一方、K-1もソウムイの態度にいままで感じたことのない感情を覚える。だがサイボーグが人間と同じ恋愛感情が起きたときはシステムが遮断されてしまう。
そんなある日、タイ・チョンはラムから、宗教的な興味を持ち姿を消したK88(ウー・ジン)を探し出す仕事を頼まれる。だが、K88はK-1よりも能力の高いサイボーグだった・・・
と、SFの話の割には田舎の町が舞台という、スケール感があまりなく、なおも前半はその町の中でのK-1とソウムイとの恋愛話になっています。その恋愛話が実は映画の中心的なポイントとなっていたのです。なので、後半でロボットバトルとか、『トランスフォーマー』のような変身シーンなどもあるのですが、見終わった後は期待していた内容とはだいぶ違っていて、ん~、でした。
その恋愛話に絡むピエロ役がロナルド・チェンで、セリフの中に『恋する惑星』のあの有名なセリフをパロディーに使っており、相変わらずジェフ・ラウはウォン・カーウァイネタを散りばめているので、場内の香港映画ファンはここで爆笑でした。
言語は広東語だったので、北京語で見るよりはしっくりしましたが、しかしまあ、やっちゃったな~。
ヒロイン役となるスン・リーがちょっと気になる女優さんでしたが、アレックス・フォンの顔のアップ(基本、アップめに構図が多い)が多いので、その肌つやのよさに感心したりしました(つるつる~)。それとあの髪型は前から言ってますが、絶対「鉄腕アトム」からイメージしていると思ったのでした。
日本で買いたいと思っている某会社もあるようですが、さてどうなることか。

明24日(土)公開のアジア作品

2009-10-23 22:01:47 | Weblog
明24日(土)公開のアジア作品はありません。

が、チャン・ツィイーがサイコ殺人鬼を演じる『ホースメン』が公開されます。

うちの会社は明日初日で『携帯彼氏』の立会いです。舞台あいさつがあるので、うちのスタッフはマスコミ対策でどたばたしております。
その後に渋谷で『建国大業』を鑑賞するのですが、あの上映時間の長さはいったい・・・

映画祭を見に六本木ヒルズへ行くといろんな媒体の方と出会い、しばし立ち話。とにかく今年の映画祭は盛り上がってないという同意見が多いですね。
あの香港映画祭の熱気が懐かしいけど、中国大陸側の力が強い今、もうあんなイベントできないだろうなあ。


アン・ホイTVドラマ2

2009-10-22 19:36:53 | Weblog
今回のアジアの風部門はアン・ホイ監督のテレビ時代の作品も見れるということで、時間が空いたら見ようかなと取ったチケットが「アン・ホイ作品2」でした。
ここでは廉政公署が製作した「ICAC」シリーズの「ICAC:牛署Y費(ステーキ代)」「ICAC:白黒」が上映されました。ICACは汚職を調査する委員会で、主演はダミアン・ラウ(劉松仁)です。こうゆう古い時代の作品をみると、監督の初期の演出などが見れるのと、よく知っている俳優さんたちの若き時代の顔にも注目がいきます。そしてスタッフの名前も驚きなのですが、撮影を『ロボフォース 鉄甲無敵マリア』の監督でもあるデヴィッド・チャン(鐘志文)が手掛け、「ステーキ代」の脚本をショウ・ブラザース脚本を数多く手がけたニー・クァン、脚本監修を作家の金庸、そして「白黒」の脚本はカム・コクリョン(甘国亮)です。特に「白黒」のほうでは、ICACの新人女性調査員をドゥドゥ・チェンが演じており、その友人にはコラ・ミャオ、そして話とはあんまり関係ないとは思うんですがカム・コクリョン自らが怪しげなビジネスマン役で出演しており、ドゥドゥと絡むのですが、この二人は80年代につきあっていたので、そんな二人の絡みになんか笑ってしまいました。この2本を見ていると、映画監督として活躍している人が俳優として出演していたりと、80年代の香港映画界のお勉強となる作品でした。

上映後、宇田川幸洋さんも見ていたのでちょっと立ち話。他のアン・ホイTV作品も見てみようと思いました。

夜と霧

2009-10-21 15:48:13 | Weblog
先日、厚労省が2007年度の日本の貧困率が14.7%(人口の7人に1人)だったということがニュースで報道されていましたが、この不況の中、職のない人たちはどうやって生活しているのでしょうか?これは日本だけでなくて、世界どこの国でも問題の一つなわけですが、アン・ホイ監督の『夜と霧』はそんな貧困と生活保護とDVということをテーマに取り入れています。
アン・ホイ監督は1980年代の香港ニューウェーブ派の監督の一人として注目され、映画に問題定義を取り入れていましたが、この『夜と霧』はまるでその80年代に戻ったような、重いテーマを描いています。
冒頭、一家心中事件が報道され、夫は重体、妻と二人の子供は死亡と流れ、そのニュースを見た女性たちが悲しみと怒りに暮れています。そしてこの事件を解明するために、警察で一家の隣人や友人、妹が事情聴取を受けながら、作品は一家の状況を描いていきます。
隣人の奥さんからはやさしそうに見えた一家の夫のレイ(サイモン・ヤム)は、実は生活保護を受けまったく仕事をしようとしない男で、双子の娘の学校の誕生会のわずかな会費さえ払えないくらい生活が苦しいために、妻のシャオリン(チャン・ジンチュー)は食堂で働いています。汗で仕事着の下から透けて見えるブラジャーを客の男たちは好奇な視線を投げかけ、そのことでレイはシャオリンに暴力をふるい、そのうえ暴力的なSEXを強要します。やさしさと暴力のはざ間で嫌気をさしたシャオリンは隣人の奥さんの紹介で区の議員に助けを求め、そういったDVにあっている女性たちが避難している収容施設に逃げ込みます。執拗な夫からの電話、そして悲劇の結末。冒頭で怒りと悲しみで泣いていた女性たちはこの収容施設に避難している女性たちだったのです。
この作品が1980年代のニューウェーブ作品と重なるのは、このシャオリンの生い立ちの背景があります。四川省の田舎で貧乏生活だった子供の時から出稼ぎに行き、深せんでレイと出会い男女の関係になるのですが、深せんは香港の男が妻子がいながらも浮気でそういった大陸の女性たちと関係を結んで(彼女たちには独身のふりをして)愛人関係になっているということが描かれています。家が貧しいがゆえに、そうやってなんとか自分の幸せをつかもうとする女性たち。でもそこには幸せだと思いながらも悲しい真実が隠されているわけです。全体的に重いテーマと救いのない結末ですがなかなか見ごたえのある作品で、映画祭にふさわしい作品と感じました。

サイモン・ヤムの嫉妬深いどうしようもない男の演技も、昔の悪役やっていたころをふっと思い出しました。子供を自転車に乗っけて走っているシーンとか、『文雀』のかっこよさなんか吹っ飛ぶほどの中年おやじっぷりで、同じ俳優とは思えません。また『プロテージ 偽りの絆』のときもそうでしたが、チャン・ジンチュー(張静初)の不幸な女っぷりは、今や薄幸の女を演じたら香港一、いや中国一なのではないでしょうか。
『おばさんのポストモダン生活』はいまいち乗れなかった私でしたが、この『夜と霧』は香港映画の重厚な作品として字幕で見れてよかったと思っております。
ただ残念ながら『生きていく日々』が見れていないのが・・・・、悔しいです!

追記:脚本監修をアレックス・ロウがかかわっているところからして、80年代ニューウェーブ派の匂いがします。

ジャッキー・チェンを探して

2009-10-19 18:49:28 | Weblog
土曜日昼のイベントのひどさに憤慨しつつ、土曜夜の回に見たのが『ジャッキー・チェンを探して』でした。製作費が4000万円で中国国内ではその3倍を稼いで話題となった作品ですが、映画はジャッキー・チェンが出ていてもアクション映画ではありません。
インドネシア華僑の16歳のチャン・イーサン(張一山)は、北京生まれでありながらも小さい頃からインドネシアで育ったために、母国の中国語は全然だめで、国語のテストで落第点をとるために、クラスメイトから笑い者になっています。そんな彼のよりどころはアクションスターのジャッキー・チェンで、ジャッキー・チェンに弟子にしてもらうことが夢なのです。
あまりに中国語ができないのでイーサンの母はお爺ちゃん、お婆ちゃんのいる北京に彼を送り出して勉強させようと考えるのですが、イーサンはこれはいいタイミングと新聞に載っていたジャッキーが訪問した寺に行くことに決めるのですが、なにせ中国語が苦手なので、タクシーの運転手に伝えたことがちゃんと伝わらなくて、違うところに着いたりするわけです。
そんな旅の中で、いろんなトラブルに巻き込まれていき、果たして彼はジャッキーに会えるか(会えるんですけどね)、というストーリーです。
前に予告をアップしましたが、この映画、大陸、香港の俳優さんたちが40名ほど特別出演でちょこちょこ出ています。学校の先生役で林威だったり、間違えた寺の女寺主が元秋など、知っている顔はいいのですが、いかんせん大陸側がまったくわからず。その中で女警官役の姜宏波がなかなかかっこよかったのですが、彼女は『鬼が来た!』や『三国志』に出演していたのですね。
あと、ジャッキー・チェンは本人の役なので、後半は撮影所内の話になって、結局は少年とジャッキーが会うのですが、ジャッキーが少年に「なぜ弟子になりたいのか?」という理由を彼から聞いた後で少年に話す台詞って、非常に道徳的で説教めいてて、社会主義国の思想の匂いがぷんぷんするわけです。
なので映画はいかにもザ・中国大陸映画って感じなわけですが、こうゆう作品に出ているJCの姿って、なんかしっくりこないものがありました。

さて、上映が終わった後に舞台挨拶があったのですが、これもどうなんでしょうねえ。もう少し映画にかかわった人たちからのコメントが聞きたかったと思います。(応援団はなんだったのでしょう?)
それと寺の女の子役の女優さんがあんなドレスで舞台立ったときに、最初顔が全然一致しませんでした。

JCが出ているので、安かったらどこかのビデオメーカーが買うのかなあ。なんて思った作品でした。

中国の作品ブログ


最悪のイベント

2009-10-17 17:01:33 | Weblog
自分が宣伝という立場にいる仕事をしているせいか、映画祭の舞台挨拶やティーチイン、イベントなどは特にどういう仕切りでやっているのか、ついつい職業的見方で眺めていることがあります。
最近は予算が縮小されているせいか、東京国際映画祭でもボランティアを使ったりしているのですが、要領を得ないというか、仕切りが悪かったりすることが多々あり、見ているこちらはイライラすることが多くなりました。

さて、本日から映画祭が開始されましたが、私はさっそく東京・中国映画週間の『ムーラン』のイベントに行ってきました。ちょうど入口でもにかるさんとバッタリ会ったので軽くお話をして会場であるシアターTSUTAYAに入りました。
で、定時を遅れてスタートしたイベント・・・・なんじゃこれ
まずマイクの音はでないわ、で始まり、『ムーラン』製作会社のプロデューサー二人が挨拶した後に流れた特別映像が、はっきりいってヨウツベでも見れるような、マーケット用プロモ映像、それもたかだか2分強ぐらいしかなく、映像が終わって司会が「皆さんどうでしたか?」の問いに、こちとら声も出ず。
その後、ゲスト登場で、ジングル・マー監督を呼んでもなかなか出てこないわでタイミングをはずし、ゲストが壇上に上がっての挨拶中にまたマイクの音が出なくなり、それに気をきかせたヴィッキー・チャオが声出して観客を笑わせるなど、なんかちぐはぐな内容。それで5名の方にサイン入りの写真プレゼントの抽選会なんていうのが始まり、結局30分強でイベントは終わり、1,300円の前売り買って行った私ははっきりいって金返せ~です。
今回は『ムーラン』の新たな映像が見れると思った顔見知りのマスコミの面々、帰り際に話をしましたが苦笑というより、やっぱり大陸の中国人の発想は・・・といったところでしょうか。

あと最後にマスコミ向けの写真撮影で、司会が「マスコミ以外の方の撮影はやめてください。」とアナウンスしていたのですが、すでにイベントが始まった段階でお客さんは写真撮っているわけで、いまさらそんなこと言ってどうすんのよと。

それと場内ではマスコミらしき人が空いている席に座っていて、その席に座る人がやってきてちょっとごたごたしたり、そうゆうのをチェックする係もいないという、こんなひどい仕切りは見たことない!

結局、このイベントって、『ムーラン』製作会社のマスコミアピールというか、東京国際映画祭(の関連イベントでしかないのですが)で『ムーラン』注目!とかいって中国国内とかで明日記事が出るんでしょうね。

と、怒りのコメントを今渋谷のネカフェで書いておりますが、ゲストのヴィッキー・チャオが白の衣装でかわいらしく登場し、チェン・クンもなかなかの好青年でした。ただ、ジェイシーは衣装がラフすぎて、おもわず突っ込みを入れたくなりました

それから、『建国大業』の平日の上映がなくなってしまい、あわてて24日夜の回に変更したのですが、平日に行こうとチケットをお持ちの方、渋谷シアターTSUTAYAでの上映は23、24、25日のみですのでお気をつけください。

さて、これから『ジャッキー・チェンを探して』見ます。

明17日(土)公開のアジア作品

2009-10-16 21:19:08 | Weblog
明17日(土)公開のアジア作品作品です。

『アバンチュールはパリで』韓国作品
監督:ホン・サンス
出演:キム・ヨンホ、パク・ウネ
大麻を吸って警察にばれることを恐れてパリに逃亡した中年の画家が、滞在する民宿の主人に紹介されて知り合った女性のルームメイトとの恋を描いたラブストーリー。監督は『女は男の未来だ』などのホン・サンス監督、出演は『SSU』のキム・ヨンホ、「宮廷女官チャングムの誓い」のパク・ウネ。
東京:シネカノン有楽町2丁目劇場にて公開

いよいよ明日より東京国際映画祭です。
私は東京・中国映画週間の『ムーラン』イベントと『ジャッキー・チェンを探して』を見ます。はたしてイベントってどんなもんなんだろ?

香港落日

2009-10-14 16:41:47 | Weblog
先週の土曜から引っ越しをしておりますが、自分で荷物を移動させていることと、まだ電話がつながっていないので、パソが使えない状況となっております。まだ自分の部屋の荷物も1/5しか移動できずで、この分だと年内までかかりそうですね。なのでブログの更新も遅くなっております。

さて、今週からは東京国際映画祭で、その関連イベントとして東京・中国映画週間がありますが、しょっぱなにある『ムーラン』のイベントですが、本当に出演者と一部映像の構成のようですが、なにせまだ映画が完成していないのにこうゆうことをやるのは、日本での作品アピールのようですね。
先日、香港関係の人間と話をしたのですが、香港映画界の凋落は激しいようで、大陸と仕事をしなければ生きていけない状況になっているようです。名のある映画人たちはオフィスを大陸側にも作っているそうで、香港ベースでは完璧に動けない状況だそうです。すでに昨年からその動きが活発化しているそうですが、だからかもしれませんが、『ジャッキー・チェンを探して』みたいな映画ができるんでしょうね。

そうそうジャッキーといえば『ザ・スパイ・ネクストドア』は日本の会社が買っているようです。

明10日公開のアジア作品

2009-10-09 23:27:23 | Weblog
明日10日(土)公開のアジア作品です。

『甘いうそ』韓国作品
監督:チョン・ジョンファ
出演:パク・チニ、チョ・ジョンファン
彼氏いない歴10年、酒癖が悪い放送作家の女性が、突然クビになり、おまけに車にはねられるという不運に見舞われながら、
はねた相手が片思いの初恋の男性だった!一生に一度のチャンスと思った彼女は、記憶喪失のフリをして彼と同居することに成功するが・・・
運命の相手を逃さないため記憶喪失のふりをする女性と、彼女のうそに翻弄(ほんろう)される二人の青年の姿を描いたロマンチック・コメディー。
東京:バルト9にてロードショー

急に引っ越しをしなければならなくなり、この連休は引っ越しで終わりそうな3日間です。なにせ資料となっているDVDやビデオの量は半端なく、今の段階でもまだ箱3個。実は近所に引っ越すので、この1ヶ月で全てをすまそうと思っているのですが、とにかく気の遠くなるような往復をする覚悟です。

復活

2009-10-06 18:23:20 | Weblog
今日のニュースにエディソン・チャンが俳優復帰すると出ておりました。といっても中華圏ではなく、全編英語ということはアメリカ映画ということです。
あの事件から1年半経ったわけですが、女優側のダメージはいまだ計り知れず。ジリアンもやっとこさという感じですが、セシリアは完璧に沈んだまま。妊娠したみたいなニュースでは騒がれてますが、なかなか厳しい状況が続いています。
あの事件も結局のところ、流した連中は逮捕されたりしましたが、その後は何も語られていないのでどうなったんでしょうか?
香港芸能界の2大巨頭が絡んでいたので、あの事件の後始末はそうとう大変なことだったと思いますが、この2大巨頭って1990年代終わりからあっという間に香港芸能界のトップとして君臨しているわけですから、すごいですねえ。
やっぱりマネーパワーの強さというところでしょうあ。
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