電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

映画館の閉館

2012-07-20 20:23:06 | Weblog
今年はほとんどのシネコンや映画館がデジタル導入となりますが、その半面、映画館閉館の情報が毎月のように発表されています。
いちばん残念なのは、B級のアクションを上映してくれていた映画館の閉館は本当に残念でありません。
関西だと、すごいレトロな映画館だったホクテン有楽座などを含む同じ興行会社の7館の劇場が閉館となり、東京も銀座シネパトスや、まだ正式な発表をしていませんが、シアターN渋谷も閉館の方向にといった話が業界内で流れています。
こうなると、香港映画とかをかけてくれる劇場がますます限定的になるわけですが、DVDで観られるとしても、やはり大画面で観たいのはファンの心理というものでしょう。
私も仕事でお世話になった銀座シネパトスは、これまでも香港映画では『かちこみ!ドラゴン・タイガー・ゲート』『イニシャルD』『ツインズ・エフェクト2』や最近では『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』を上映していました。また私が仕事でかかわっていた『片腕カンフーVS空とぶギロチン』『怒れるドラゴン不死身の四天王』の上映ではトークショーで出させていただいたり、また倉田保昭さんの『黄龍 イエロードラゴン』の初日舞台挨拶で人があふれたりなんてこともありました。こういった作品が銀座でみれなくなるというのは、ホント残念です。
またシアターN渋谷も、キングレコードのショウブラ発売のイベント上映で「香港レジェンドシネマ・フェスティバル」や、『ファースト・ミッション』のフイルム掘り起こし上映なんかもお願いしてイベント上映やったりと、本当にいろんなことをやりました。
映画界はどんどんデジタル化となって、その機材導入に莫大な予算がかかってそれを断念する劇場とかも出てきている今、昔ながらの風情や劇場スタッフの熱意とかがなくなり、どんどんシステマチックになっていく劇場に寂しさを感じる思いです。

この作品もついに日本でDVD化。やはり『イップマン誕生』とかの影響があったからだろうか。ブルーレイでも出るとはびっくりでしたが。また秋はとんでもなく中華作品発売のオンパレードです。
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字幕

2012-07-16 15:14:31 | Weblog
昨日書いた『プロジェクトA』からの話の続きになります。観に行かれた方は気が付いていると思いますが、字幕が右縦に書かれています。今では下段横というのが普通ですが、80年代までの字幕の位置は右縦が一般的でした。そして1行が10文字しか表記できませんでしたので、はしょった訳になっていました。また香港映画の場合、字幕翻訳は英語の台本から訳されていました。なので、ダイアログのない部分は翻訳されていなかったり、あまりにも台詞が短いと字幕にしなかった時代でもあります。
『プロジェクトA』も台詞しゃべっているのに字幕でなかったり、すごく長く話しているのに字幕が短かったりと、今改めて昔の作品をフイルムで確認すると驚くことも多いわけです。
私が映画業界に入ったころは、広東語を翻訳する方はまずいないのと、通訳でさえも広東語をしゃべれる方はいませんでした。
当時のジャッキー・チェンの通訳は、日本に留学経験のあったゴールデン・ハーベストのアジア部長のタイさんが担当されていたり、やはり日本留学経験者でTVBの日本支局員として働いていたジョンさんが担当していたりと、日本と関係のあった香港人が通訳の代わりとなっており、日本人での通訳者はおりませんでした。
その後、ビデオ時代の到来と共に、香港映画もたくさん日本へ入ってくるようになり、広東語に興味を持った方も増えたために、日本人でも話せる方が増えましたが、それも今では懐かしい思い出です。
今はより意味を近いものにするために、言語での翻訳をお願いすることが多くなりましたが、香港映画でいちばんむずかしいのがコメディとクンフー映画の技の名前。特にチャウ・シンチーのギャグは翻訳での文字数に制限があるので訳しずらいし、意味をどうつなげるかで翻訳者は苦労されていました。
私も旧作のDVD化の監修の仕事をいただいた時によく字幕チェックをするのですが、いちばん苦労するのがこの字幕なのです。
秒数と文字数の格闘、それと表現力。いやー、字幕って本当にむずかしいもですね(水野晴郎風で)

幸せの絆
ウーラン・ターナ監督
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プロジェクトA

2012-07-16 02:03:12 | Weblog
日曜は会社の近所にあるフイルムセンターに『プロジェクトA』を見に行きました。今、「ロードショーとスクリーンの時代」というテーマで、70~80年代の作品を上映しているのですが、その中に『Mr.BOO』と『プロジェクトA』が上映されているわけです。
いつものフイルムセンターの番組と違って、今回は洋画の配給会社が加盟している外国映画輸入配給協会50周年にあわせた企画なので、今回の企画内容は外配協の委員の一人である東宝東和の方や元ヘラルドの方とかが関わっているので、上映作品も東和やヘラルドがらみの作品が多いわけです。
さて、すでに行った方もお気づきだと思いますが、今回の上映プリントは東宝東和のマークが冒頭にでますが、これは東宝東和が配給した作品のプリントをフイルムセンターに寄贈していたので、今回の上映版は日本公開版を見ることができます。
『プロジェクトA』の場合、エンディングクレジットのNGシーンは日本で付け足ししています。なので、今、DVDで発売されている版よりも1分近く長いものになってます。
日本で追加したのは、石垣を登ろうとして何度か失敗するところ、自転車のシーンではしごを飛び越えるのを失敗するシーンなどが追加されています。
今回の催し物はフイルムで当時の映像を見れることが一番うれしいわけですが、大画面で若きジャッキー、ユン・ピョウ、サモハンのアクションの切れ切れなことや、成家班、洪家班の合同でアクションを作り上げているところなど、見所いっぱいで、なおかつ火星と太保がサブキャラで活躍しているところの面白さなど、スクリーンで堪能できたことの喜びがありました。
今回は本当にこうゆう上映イベント嬉しいのですが、今後も、例えば香港映画だけの特集とかもやってほしいなと思います。少なくとも東宝東和、日本ヘラルド映画で公開された作品のプリントはあるわけですから。
ちなみに土曜に『だれもがクジラを愛してる。』の初日立ち会いで、今回の企画に関わった東和の方から話を聞いたのですが、フイルムセンターでプリント持っていても権利元と上映することの交渉が大変なんだそうです。


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夏の香港映画祭『白蛇伝説』

2012-07-13 20:10:17 | Weblog
7月もあっという間に中旬となりました。弊社は明日14日から始まる『だれもがクジラを愛してる。』の初日になりますが、私がこの作品にべったり入っていたので、ほとんどブログを書くことができませんでした。
映画業界は14日(土)から本格的に夏休み映画に突入していきますが、一般映画とはまた別に、東京ではひっそりとと言っていいのか、「夏の香港傑作映画祭」がシネマート六本木で始まります。シネマート六本木
第一弾は『白蛇伝説』で2週間の興行になっていますので、お時間間違えないように。

アジアとは関係ありませんが、弊社が宣伝を手掛けた『だれもがクジラを愛してる。』は、明日14日(土)はTOHOシネマズが1000円でみれます。東京:TOHOシネマズシャンテ 神奈川:TOHOシネマズららぽーと横浜 愛知:TOHOシネマズ名古屋ベイシティに近い方はぜひ。ドリュー・バリモア主演の実話から生まれた感動ドラマです。HP


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夏休みアジア映画が多すぎる

2012-07-01 17:04:44 | Weblog
7月に入りましたが、アジア作品が大挙として上映されることを前々から伝えていましたが、これだけ多いとどれを観に行っていいかわからないくらいです。8月は皆さん、うまくスケジュールをたてて劇場にGO!!です。
東京エリアでの公開は以下になります。

中華
7月6日『さらば復讐の狼たちよ』TOHOシネマズ六本木ヒルズ
7月14日『3D SEX&禅』シネマート新宿
    『白蛇伝説~ホワイト・スネーク~』シネマート六本木
7月28日『盗聴犯~狙われたブローカー~』シネマート六本木
8月4日『画皮 あやかしの恋』有楽町スバル座
8月11日『強奪のトライアングル』新宿武蔵野館
    『コンシェンス/裏切りの炎』新宿武蔵野館
    『やがて哀しき復讐者』新宿武蔵野館
    『マクダルのカンフー幼稚園』シネマート新宿
8月18日『盗聴犯~死のインサイダー取引~』シネマート六本木
韓国
7月21日『依頼人』シネマート新宿
8月18日『プンサンケ』ユーロスペース 
8月25日『神弓』シネマート新宿
インド
8月4日『ラ・ワン』東京都写真美術館

追加
7月15日京橋フイルムセンターで『ミスターブー』と『プロジェクトA』の上映もあります。

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