電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

ファースト・ミッションその16

2006-09-06 00:13:03 | Weblog
『ファースト・ミッション』のキャンペーンが、初の本格的なアテンドだったために、4日間、もう飲まず食わずの仕事でした。ジャッキーもエミリーも基本はホテルでのインタビューでしたが、ジャッキーは移動して、文化放送での生出演や当時日本の所属レコード会社のワーナーパイオニアのスタジオでレコーディングをしたりと、あっちいったりこっち行ったりと、なんだかよくわからないまま、アテンドを続けていました。この時に初めてお会いしたのが、のちに私の香港映画における師匠となった東宝東和の飯田さんでした。
さて、エミリーはというと、「週刊朝日」で水着を着た写真を撮ったり、「BEPPIN」での水着グラビア撮影と、水着撮影がすごく多かった印象がありましたが、それでも彼女は一生懸命、仕事をこなしていました。実はこれまでいろんな俳優さんに会いましたが、心底好きになっちゃった女優さんって、エミリー・チュウが最初で最後ではなかったかと思います。というのが、彼女、すごく苦労していて、両親は事故で亡くしていて、弟さんの面倒を見るために、モデルになったという経歴がありました。だからかもしれませんが、他人に対してすごく優しく、気を使ってくれる人でした。私は片言の英語でなんとかコミュニケーションとろうとしたのですが、いかんせんこちらのボキャブラリーが足りないので、なかなか長い会話になりません。そんな中、彼女の優しさにふれたある出来事がありました。ロビーをうろうろしていたら、ちょうど彼女が映画誌の撮影で近所の日比谷公園から帰ってきたところでした。その日はまだ外は暑くて、彼女は外で買ったコーラの紙コップを持っていました。私がそれを指差して、「今日は暑いね」と言ったら、エミリーは「すごく暑いね。これ、飲む?」といって、持っていたコーラの入った紙コップを私に渡してくれたのでした。この頃は女性にあんまり?免疫がなかったので、それだけでほ、ほ、ほのホの字になった私でした。(当時、この話を業界内のエミリー・ファンに話をすると、かなり怒られましたが・・・・)でも、この優しさがその後の彼女の女優人生を短くしたのかなあと思うのでした。(残念なことに彼女は今、上海で彼氏と住んでいるものの、未婚の母として暮らしているとジミー・ウォングから聞き、幸せに縁遠いのかなあとショックをうけてしまいました。)