電影宣伝自由人

香港映画を中心にしたアジア映画のよもやま話などを紹介

ファースト・ミッションその15

2006-09-04 15:50:19 | Weblog
9月に入り、いよいよジャッキー・チェンの来日キャンペーンとなりました。今回はヒロイン役を務めているエミリー・チュウ(そのときまではエミリー・チェンとなぜか言っていました)も来日することになっていました。何せ、キャンペーンで自分がサブでない形で仕事をするのが初めてだったので、緊張の度合いが違います。おまけに前日からちょっと体調が良くなくて風邪を引きそうだったので、初めてユンケルを飲んでなんとか体調を持たせようとしていました。
成田空港への出迎えに行ったも初めてで、出口ゲートのところでずっと待っていました。ジャッキー一行はすぐにわかったのですが、エミリーは初めて見るので、本人を見つけられるかドキドキしながら待っていました。この時、とにかく彼女の写真を撮らなきゃと、カメラを構えて待っていたのですが、ゲートから出てきたエミリーを見て、シャッターを切るのを忘れてしまいました。いや、もう、はっきりいってその美しさは際立っており、その美しさに仕事を忘れてぼう然と立ちつくしていたのでした。
一行は宿泊先の帝国ホテルへ向いました。先に戻った私は、一行が入ってくるのを待っていたのですが、ここで大きな失敗をしてしまいました。私はジャッキーのアテンド兼ガード役だったのですが、ロビー裏入口から部屋まで行く道順を把握していなかったので、彼が着いた時に多くのファンに囲まれてしまい、どこをどう行っていいのかわからなくなってしまいました。結局、違う方向へ行ってしまい、その間にファンからはもみくちゃにされ、なんとか部屋へ案内したのはよかったのですが、腕時計を見たら、時計のガラスにヒビが入っていたのでした。
その日の夜は、松竹の奥山副社長(当時)が主催する食事会が用意されていました。出席者は総勢30人ほど。香港側は、ジャッキー、マネージャーのウイリー、そしてエミリー。ジャッキーの通訳は当時、TVBの日本駐在担当だったジョン・チャンさんと、エミリーの通訳は、最近、映画監督もしている王愛美さんでした。そして、もう一人、プロデューサーも出席しておりました。そう、ジミー・ウォングです。この食事会で見たジミーさんは忘れられませんでした。それは、中国の乾杯(飲み干してグラスの底を見せなければいけません)を、ジミーさんは一人で出席者全員ひとり一人とおこなったのでした。それもストレートのブランデーで。中国式の乾杯に、酒好きの上司も、さすがにもたんと言っておりました。