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サッカーどころではなくなった日

2015-11-15 23:58:58 | ドイツ代表

15年11月13日 国際親善試合 フランス 2-0 ドイツ

試合自体は、フランスもドイツも若手が活躍、バイエルンのコマンも出場。
負けはしましたが見ごたえのある面白い試合でした。

が、

「世の中には(or人生には)サッカーよりも大切なことがある」と言われることがしばしばありますが、そしてそれは、悲しいことや恐ろしい事件が起こった時に使われる場合が殆どです。

試合当日の午前中に、ドイツ代表が宿泊するホテルに爆破予告があり、チーム一同、テニス全仏オープン等が行われる「ローラン・ギャロス」に避難した、というニュースを知った時は、去年ロシアでバイエルンが巻き込まれたハプニングを思い出し、どうせタチの悪いいたずらだろう、と呑気に構えていたのですが…。


(via DFB-Team(Die Mannschaft) (facebook))


(via DFB-Team(Die Mannschaft) (facebook))
みんなで指差してるのはもしかしてシュバカノ・アナの写真?


時間つぶし

いや、これは本当にいたずらだったのかも知れません。マンシャフト公式も音楽つきで動画を作ったり、物見遊山気分ですし。
しかしその後、あの悲劇が起きたことを知ると、この件ももしかしたらいたずらではなかったのかも、むしろ予告してくれた分まだ良かったんじゃないか…、とか思うと、全身に冷たい汗が流れます。

CS放送を録画したものを見ましたが、確かに前半に2回ほど、大きな爆発音が聞こえました。
ただそれは、ニュースを知ってから見たので(試合結果は知らず)気付いたのであって、TVで聴いた限りだと、イタリア(セリエA)などでスタンドのサポーターが鳴らす爆竹?空砲?と大差ないように感じました。
あの爆音の下で、あんな惨劇が起こっていたとは…。

しかし試合は最後まで、何事もなかったかのように続行されました。
試合中どの時点で、スタジアムにいた人々にどの程度の情報が伝わっていた、ということはワタシにはわかりません。
しかし放送を見た限りでは、選手たちはプレーに集中してましたし、スタンドでは何度もウェーブが起き、フランスの好プレーに普通に歓声が沸き上がっていましたので、大部分の人は殆ど知らなかったか、そんなに深刻なこととは思ってなかったのではないか、と推測します。

情報が錯綜しておりまして、どれが本当なのか調べ切れてませんが、ざっくり把握した感じだと…
事件が起きたにも関わらず試合が続行されたのは、中止にすると却ってパニックになる、スタジアム内の方が安全だ、という判断だったようです。
そして試合後にアナウンスがあり、スタジアムは一時閉鎖。
観客の一部はピッチに下り、チーム関係者はロッカールームに。

観客は帰宅したとかスタジアムに留まったとか言われてますが、それぞれだったかも知れませんね。グラウンドにずっといた方は、寒いし恐いし、心細かったでしょうね…。
そしてドイツ代表チームはホテルには帰らず、そのままスタジアムのロッカールームで一夜を過ごしたそうです。
フランス代表チームもドイツ代表を思いやって、お付き合いしてくれたという情報がありました。ありがたい話じゃないですか…。
ともあれ、きっとマンシャフトはみんな、昼間の件も合わせて、おおいにショックを受け、恐い思いをしたことでしょう。
そして翌日、国境が封鎖されたフランスから、無事にドイツに帰国しました。
サポーターの皆さんたちも無事に帰れましたでしょうか。DFB公式が、外務省のお知らせのリンクを貼って「気を付けて帰ってね」という記事をアプしてましたが。

自分たちが標的にされたらしい、スタジアムのすぐそばで自爆テロ行為があった、ということで、選手たちの心理的ダメージはいかばかりか、なかなか実感を持って想像することができません。
ということで、当初の予定をいったんキャンセルし、17日のオランダ代表との親善試合を予定通り行うかどうかドイツ(DFB)・オランダ(KNVB)双方の話し合いのもと決定する、という発表がなされました。

無理しなくていいのよ、公式戦じゃないんだし、と思っていたら、つい先ほど、予定通り開催!と発表がありました。メルケル首相も観戦に来るそうです。
試合をすることがテロに屈しないというメッセージになるのか、どうか、わたしにはわかりません。そのような形で意思表示をする必要があるのだろうか?選手を巻き込んじゃいないか?とも思いますし…
ともあれ、やると決めたからには、安全対策には万全を期して臨んで欲しいと思います。