藤井竜王1勝での第2局の1日目です。
挑戦者は伊藤匠七段。
先日に八冠制覇して、色々な催しに出席し忙しい毎日の藤井竜王。
タイトル保持者の嬉しい悲鳴と言う所でしょうか。
タイトルを保持し続けるのも難しいのは当然ですが、挑戦者になるのも非常に難しい。その年に全棋士のトップに立たないと、挑戦者になれない訳ですから、色々な強い人たちに勝つ必要が有ります。
この藤井竜王と同じ世代の伊藤匠七段も、六段で予選に挑み、名だたる棋士に勝ち、挑戦権と七段を手にしたのですから。現在の力は藤井竜王を除いて一番と言えます。
藤井将棋の特徴は、かなり早い段階で分かれ道の多い危険な道を選択します。
一歩違えば大きな戦いが始まるハラハラする道です。
現実には対戦相手は分かれ道の多い危険な道は選択せず、藤井竜王も結果的には早い段階で戦いをする事は有りません。
ところが王座戦では永瀬拓矢が、自ら危険な道を選び、藤井聡太が考える時間が多くなりました。
流石の藤井聡太も、序盤の終わり位からお互いに危険な道を歩む将棋の経験は少なく、勝ちはしたものの、その内容は完敗と言える結果でした。
現在の伊藤匠七段も1日目の午後には激戦になる道を進んでいます。
このまま突き進む読みと勇気が有るのかは分かりませんが、、、
もし、決行すれば2日制の戦いが1日で終わりそうな勢いです。
藤井竜王が永瀬拓矢との戦いに影響されたのか、いつもより積極的な攻めになっています。
昔々に2日制の戦いが1日で終わりそうになり、周りの人から「ゆっくりお願い」のカンペが出た事が有るそうです(笑)
確かに、、、予定の行事の全てが狂ってしまいますから、主催者はハラハラするでしようね。
繰り返しになりますが、本当に「藤井将棋」は何時も細い崖っぷちの道を歩みます。
そんな事を2日も続ければ頭の中はメチャクチャ疲労するのでしょう。
その疲労が王座戦で、永瀬拓矢がミスをする原因になったかも知れない。
挑戦者の伊藤匠七段も藤井竜王と同じAI将棋に精通している棋士です。
何処までAIを利用して読み切っているか、それも大きな楽しみです。
この2人の戦いは、、、
プロ棋士やAIの予想する一手じゃないのを見る可能性は高い気がします。