社長つれづれ日記

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2006年01月19日 | 仕事
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*この日記は日々の行動を小説風に書き留めたものです。


平成18年1月19日(木曜)くもり、東京出張から帰松

 羽田発松山行き、ANA599便、ほぼ満席の飛行機が着陸態勢に入る。冬のこの時期は、風が強い。乗客が400名以上乗れる大型ジェットでも、着陸態勢に入ると大きく揺れる。

 (あまり気持ちの良いものではないな)そう思いながら、栄一は目を瞑っている。

 定刻より少し遅れて、21時少し前に、松山空港に着く。

 空港から歩いて5分の距離に、栄一の会社がある。入り口ゲートから建物を見ると、まだ会社には明かりが点いている。

 (よく仕事をやっているな。誰が残っているのだろう・・・)

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 栄一は、社員の「ご苦労様です」、「お疲れ様です」の暖かい声を聞き、疲れていた気持ちを少し癒している。

 デスクトップパソコンの電源を入れ、ノーツに溜まっているメールに目を通した。四日間会社を空けたためか、かなりメールが溜まっている。携帯電話に転送をかけ、その場で対応しているものもあるが、対応しきれなかったものに関しては、手際よく返信メールを書き、対応している。

 栄一は雑務を終えた後、一息つきながら、この三日間のセミナーの振り返りをした。



 (三日間の講師全員が70歳以上の講師だった。全員に共通する特徴は活力があるということ、けっして老いていないということ。そして、高い使命感を持っているということだ。また、戦争体験ということも講師全員に共通することだろう。若いときの戦争の苦労は、いろいろな意味で講師の精神を強いものにさせている。)

 (講師全員から、それぞれの哲学を感じることができた。人生観や職業観、宗教観などを学んだ。感謝とか、謙虚とかいう言葉も、講師の体験談から、その深い意味を感じることができた。)

 (あらためて、経営理念のもとに企業経営を行うことの重要性を再確認した。とくに、企業の社会における存在意義については、わが社で再度幹部と話し合う必要があると思う。わが社の存在意義を問うことこそ、わが社の道を歩むということにつながる。道なき経営は、薄っぺらい。)

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 栄一は自宅に帰る車の中、テレビから流れてくるライブドアのニュースに耳を傾ける。

 (まだまだIT業界は未成熟な産業だ。社会から本当に信頼を受ける産業とはなっていない。まだまだ歴史を築いてきた産業と比肩するには時間がかかる。しかし、ITが社会の中で必要不可欠なものになって行こうとしている事も、否めない。IT業界の一員として、その責任を感じつつ、企業経営に努力してゆくべきだろう。ライブドアは他人事ではない・・・)

 栄一は進行方向をじっと見つめ、車のハンドルを再度しっかり握りなおした。

つづく

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