社長つれづれ日記

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人が歴史を創る

2006年01月11日 | 仕事
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 「大野さん、これどおぉ」と栄一に頭を差し出す人物がいる。

 その人物は愛媛県中小企業家同友会代表理事、服部豊正である。今日は、栄一と、同じく同友会の鎌田事務局長を連れ添い、愛媛県庁への年始の挨拶から松山市庁への挨拶回りへと歩きながら移動をする、その道すがらであった。

 「すっきりしていますね」

 栄一は、(えっ)と一瞬けげんな顔をしながらも、服部の頭を見て、そう答えた。

 実は服部は、ここ4ヶ月ばかり、自分自身で自社で開発中の育毛剤のテストを行っている。「自分自身で納得がいかない商品はお客様には売れない」という、まさしく、商売人の鏡のような考え方である。ここ数ヶ月の成果が実り、うっすらと髪の毛が増えている。そういえば、何となく白髪も減って、少し若返った感じである。

 栄一は、それに気づかない。(散髪をしてきたのだろう…)という、単純な発想で答えてしまっている。後で理由を聞き納得をした。

 「あー、そういえば、なんか・・・、うっすらと雲がかかったような、うーーん。あーーっ、何となく・・・、なかなかいいですね。さすが経営者ですねぇ」

 栄一は、フォローになったのか、ならないのかわからないような返事をしてしまっている。

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 夕方まで挨拶回りで時間を過ごし、栄一はいったん会社に戻った。そして、夜の会食のための出かける用意をした。

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 全国大手の企業との会食である。相手は4人、四国支店長他3名。栄一の方は、他に坂野専務、堀技術部長、営業担当石田の4人である。

 今回は、ある会合で栄一と四国支店長とが同席になったところから始まる。なぜか栄一のことを気にかけてくれ、このお互いを知り合うための会食が成立した。

 気さくな支店長である。「とっておきのうまい酒がある」と言うことで、持ち込みの酒を振る舞ってくれた。飲むほどに、場が全員で盛り上がる。相手の参加者の一人は栄一の大学の後輩だった。そのこともあり、さらに意気投合する。


イメージ画像


 互いの仕事の紹介もしながら、今後の、仕事の協力の方向性など、色々な話が進む。

 初のお見合いだったが、お互い人間同士として、気が合った。

 (理屈は歴史を検証する、しかし、歴史は創らない。歴史を創るのは人間だ)

 栄一は、(人こそが歴史を動かし、良い人の輪が、良い仕事を創る)とも思っている。

 (今日の会食は本当に良かった。これからの関係が楽しみだ)

 そう思いながら、栄一は「また明日から頑張ろうな」と坂野に声をかけ、二番町の繁華街を後にした。

 日本酒が結構効いていたのか、歩きは少しふらついている。

つづく。

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