8月16日 矢田寺 送り鐘
仏教行事に、火と線香(煙)が重要だと書いたが、音(音色)もあの世との交信に欠かせない。釣り鐘から大きな梵鐘まで、寺院には必ずある。そしてそれを突いてその音色にのせて精霊を迎え、そして再びあの世に送る。寺町三条上るにある矢田寺では、五山の送り火と同じ日に送り鐘をつく。
御本尊は「地蔵菩薩」別名代受苦地蔵という。人間のすべての苦しみを一身に受けるお地蔵さまだ。地蔵菩薩は、お釈迦様が入滅後、56億7000万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)すべてにわたり我々を救うとされている。特に地獄の閻魔様に顔が利くとの事で、最近亡くなって閻魔様の裁きを受ける「新盆」には丁寧にお願いする事だ。
来週22日には、京都六地蔵巡りが京都の周辺の6つのお寺で行われる。(後日詳しく書く。)更に子供の守護尊とされ日本では、「地蔵盆」として定着している。
こうして京都の盂蘭盆会が終わる。来週から日常生活が戻って来る。