E表現研究所の「Eから始まる」

E表現研究所所員の、E生活やE活動を自由に語り合うサロンです。

そういう年齢

2016-09-27 22:53:14 | エッセイ

高校時代からの友人と会った。
彼女は、高校三年生の息子の大学受験に向けて奮闘中。
うちの娘たちも息子さんと同じ高校で、
でも受験はもう6年も前のこと。

彼女は何度も、
「よく二人も大学受験をやったよねー」
受験生の母も大変なのだ。

それにしても、と彼女は言う。
「私たちの年代って、いろいろあるよねぇ」
人生いろいろ、子どものことや親のこと、
自分のことにも試練を迎える。
そういう年齢なんだ。

ふと高校時代の話になる。
私のクラスにはクラスの歌というのがあった。
彼女は隣のクラスで、そんなのはなかったという。
どうしても先生がクラスの歌とやらを決めたいと言い、
でも、私たちはまったく乗り気ではなかった。
先生は、
「例えば……水戸黄門の主題歌」
えー、なんでー、なんでそれなの……。
誰もがそう思ったのだけれど、
「いいよ、それで」
ということで、クラスの歌は「水戸黄門」

「人生楽ありゃ 苦もあるさ
 くじけりゃ誰かが先に行く
 後から来たのに 追い越され
 泣くのが嫌なら さあ歩け」

歌詞はあいまいだけれど、こんな感じか。
当時18歳の私たちには、何かピンとこなかったのけれど、
好きか嫌いかはともかく、
とても意味のある歌だったのかもしれない。
少なくとも先生には……
そして、今の年齢の私たちにとっても。

みきほ