皆様もニュースで見られただろう。
皐月賞当日は、ジャッキー・ロビンソンデー(黒人初の野球メジャー選手の記念日)、実にこの選手の背番号42が、メジャーの全ての球団で永久欠番となっており、またこの選手はMVPを受賞するなど、赫々たる戦歴のプレーヤーであること、この日のメジャー選手らが、数多く42の背番号で試合に臨む姿を見て、日本では決して有名とは云えないこの選手の偉大さが我々にも伝わってきた。無論、わたくしもジャッキー・ロビンソンデーで何か無いか探した。
結局、日曜阪神のメイン 淀屋橋ステークスがこのメモリアルだったと言うことになる。
1着 2枠 3番 マイネルアルビオン
2着 4枠 7番 タニノローゼ
これが 42 ジャッキー・ロビンソンの姿だった。が、これだけではない。
アルビオン
わたくしには忘れがたい名前である。時は1994年秋に遡る。幾度かお話して来たことだが、この年、前年秋から快進撃を始めた1頭の優駿が、一体どのような活躍をするのか、競馬ファンは大きな期待と夢を持って見つめていた。
ビワハヤヒデ 皐月賞・ダービーとも2着のあと、休養し、秋は神戸新聞杯から始動、遂に菊花賞を制し、1番人気の有馬記念こそ、復活トウカイテイオーの2着に敗れたが、明けて京都記念 天皇賞・春 宝塚記念 秋のオールカマーと制し、リーチで臨んだ天皇賞・秋、1.5倍の1番人気で、敵なしと見られていた。私はレース前日土曜夜、周囲に、「ビワ消えるよ」と吹いたが、一笑に付されてしまった。そんな馬鹿な、如何に何でもビワが消えるわけ無い、との意見が大勢を占めた。幾度わたくしが、これがよい、この本命は消えると申しその通りになること夥しくとも、所詮縁無き衆生は度し難し。が、わたくしは確信を持っていた。
今でも可能なら、この第110回天皇賞を示唆した、94年『優駿』11月号の110ページを紐解かれたい。新橋のJRA広報センターには閲覧用在庫があるはずだ。
この110ページには、いずれ、英国系に詳しい学者だったと思うが、コラムで、「アルビオンの白い壁」 という一篇が掲載されていた。このアルビオンとは、ドーバー海峡から見た、英大陸の切り立つような白い岩壁を意味する。ドーバーを船旅で渡られた方ならどの方も印象的であろう。この狭い海峡を挟む、フランス側は極めて穏やかな砂浜が続き、ここがあのノルマンディー上陸作戦の悲惨な舞台になったとは思いがたい静けさ、一方、英国側はこれと全く正反対に、超えがたいと見える白い崖が連なり、夷敵を寄せ付けがたい英国式謹厳と矜持をたたえ持って聳え立つのである。
このコラムでは、欧州全土をほぼ制圧したナポレオンですら、この白い壁=アルビオンを越えることが出来ず、自然の要害として、古来からのブリテンの独立を盾のように守った、というような記述がある。そして、が、古代においては、唯一この壁を乗り越えて、ブリタニア征服を成し遂げたのがジュリアス・シーザーであると書いてあるのである。
皆様、無論この『優駿』文化的コラム、多くの競馬新聞、スポーツ紙は見るが、この御用雑誌でも、前半の競走馬、GⅠ有力馬のグラビアなどは熱心に見てもこの後半の写真より文字が多いページは読み流すという一般ファンの如何に多いことか。無論、110回天皇賞前の最新号の110ページ、これはサインだったのである。私は一読して直ぐこの意味が分かった。
白い壁 = ビワハヤヒデ(越えがたき白い壁 無敵の芦毛馬)
シーザー = ネーハイシーザー
これは、ナポレオンも駄目だった越えがたい白い壁を、しかしシーザーは乗り越える、ビワが飛び、ネーハイシーザーが勝つ、という暗示であると捉え、わたくしは、3番人気ながら実に8.6倍もつくこの馬の単勝を、周囲にも勧め、自分でも大量買いしたものである。ビワは5着に敗れて引退し、ネーハイシーザーの逃げ切りに2着セキテイリューオーで馬連も88倍ついた。
この4年後、老齢8歳馬 オフサイドトラップ が6番人気 単 42倍でこの秋の天皇賞を制したときも、『優駿』該当118ページは、大御所・大川慶次郎さんという高齢評論家のインタビューが掲載されていたのである。
皆様、ジャッキー・ロビンソンに戻ろう。何故、この伝説の名プレーヤーの日に、背番号と同じ 2-4 が出て、しかも1着は マイネルアルビオン これは明らかに、
アルビオン = メジャーの白人選手たちという壁
これを乗り越えようとした、初の黒人メジャープレーヤーの雄姿をくっきりと映す小粋な演出である。今回、アルビオンは、メジャー選手のみならず我々が越えるべき、そしてイチローらが超えて見せた人種差別の壁を暗示するものとして使われているのである。
わたくしもこのレース、4枠 フィレンツェ の枠を推奨した。この日が、ヘリコプターの日であり、これはヘリの原理を着想したレオナルド・ダ・ヴィンチの誕生日であることに起源を持つ。そして、上野の美術館では、このレオナルドの『受胎告知』が、フィレンツェのウフィツィ博物館から貸し出されて、展示されている最中である。この、『受胎告知』とは、聖母マリアのもとに、大天使ガブリエルが訪れ、間もなく貴方は精霊により身ごもり、神の子を産むということを告げに現れる場面を描いた傑作である。
だからこそ、お勧めしたように、この日2Rで ベビーフェイス が、10Rでは テンシノゴールド などが発射したのである。
この日の10R 白鷺特別。このレースも、1番人気『受胎告知』大天使ガブリエルから テンシノゴールド それに、わたくしが推奨したのは7枠だった。
7枠11番 ニシノカエデマル
7枠12番 パープルファルコン
白鷺特別、白鷺といえば白鷺城=姫路城 であり、これが最も美しく見えるのは、時代劇などでも御馴染み、西の丸 からである。そして、この白鷺城と姉妹城の提携を結んでいるのが、パリ郊外のシャンティー城であり、シャンティーといえば、フランスダービーの舞台、シャンティー競馬場である。このレースに、このフランスダービー馬の産駒がただ1頭出走していた。それが、ペリエが乗って、凱旋門賞も制した パントルセレーブル この馬名は、有名画家という意味であり、『受胎告知』のダヴィンチの週、また六本木の国立新美術館オープンで、モネ展で長蛇の列の絶えない週末にふさわしいと見ねばならない。8Rでも、印象派を意味する インプレッション が1着している。この仏ダービー馬の仔が、ニシノカエデマル である。
この同枠のパープルファルコンが1着し、テンシが2着。私は、8枠の最低人気トップアーチも気にはなったが、これはかなり他の馬券を買う気にならないレースだったと思う。
さて、馬券の素材は多く、例えば、先週日曜阪神には、早いレースで次のようなものが見つかった。
3R 4枠 7番 エーシンエムシー 4番人気
5R 4枠 8番 エーシンエーエル 6番人気
同じ4枠のエーシン、これは意図的であると見られる。私は3Rエーシンの不発を見定めてから、この5Rの4枠から枠連で行くことにした。同枠に2番人気のマルカフェニックスがいた。
さらに、わたくしは、昨年の皐月賞ジョッキーのこの今年皐月賞当日の次のような配置もキャッチして登録の方々にはお伝えしていた。
5R 1枠 1番 シュトラーレン 石橋 守
6R 1枠 1番 マルヨカレッジ 石橋 守
8R 1枠 1番 ダノンシャトル 石橋 守
わたくしは、1日に同じ枠に3回以上置かれたジョッキーは基本的に仕事があると見做している。無論これだけでは投票材料として充分ではない。が、同枠馬、別の要素、など様々、当日のレース経過を見なければ判断できないものもある。が、土曜阪神の9R れんげ賞 でも、昨年の皐月賞と同じ 5番ゼッケンのメイショウがきちんと発射している。
わたくしは先手と見て、この4枠から、流しをかける際、この3回の1枠の石橋枠を漏らすまいと思った。結果、
日曜阪神5R
1着 1枠 2番 テイエムアタック
2着 4枠 8番 エーシンエーエル
これで、 枠連 1-4 ¥、5600
である。枠連で流し、56倍で充分な儲けとなる。
昨日16日、JRAページで発表され、登録の皆様方にお伝え申した事柄、向こうの仕掛けの1つをお知らせしよう。
4月16日付 JRA発表
この4月末と5月最初の週、ウインズ銀座 新橋 汐留 の3つのウインズに『ホットペッパー』銀座版5月号についている抽選券を持っていくと、ディープインパクトのポスターなどが当たるキャンペーンが行われるという。
このキャンペーンを、中央競馬会は
『春の祭典スペシャル』
と称しているのである。察するところ、実際にウインズ銀座などに先週、皐月賞の週に赴かれた方々には、ポスターやリーフレットなど配布物の形で、このキャンペーン 春の祭典 の予告なり前触れなどが示されていたのではあるまいか、と我々は想像している。
ホームページという全国版では16日、ウインズ銀座界隈では先週このキャンペーンを出してくる向こうの意図とは何か。
『春の祭典』というバレエ音楽があり、作曲家はストラビンスキーである。そして、種牡馬にも、ストラヴィンスキー という馬がいる。この馬の代表産駒が、
コンゴウリキシオー
であり、14日土曜日の阪神メイン 読売マイラーズカップ を9番人気で逃げ切り、単 ¥、2550 である。
このコンゴウリキシオーを教える為の、『春の祭典』だったことは疑いない。
このような事柄は、毎週よく転がっているのである。
登録をご希望の方は、
deep_impact@csc.jp
まで、空メールをいただければ、折り返し、詳細をご連絡します。
今週登録していただければ、天皇賞 NHKマイルカップ ヴィクトリアマイル に加え、フジビュースタンドで新装オープンする東京競馬場に纏わる仕掛け馬券をご提供いたします。