ビリー・ホリデイとジョン・コルトレーンの命日である7月17日は、ファンにとっては感慨深い日である。ジャズの両巨星を聴いたことがなくても、日本人のほとんどの方が知っている石原裕次郎もまたこの日に亡くなっている。「太陽の季節」でキラ星の如くデビューし、52年という短い生涯を終えるまで日本を代表するトップスターであった。数多くの映画や歌は今も語り継がれ、歌い続けられている。
終生、酒と煙草を愛した裕次郎らしいジャケットは、「ノスタルジア」という74年のアルバムで、ジャズファンには見逃せない内容だ。70年代のトップ・プロデューサー、オリヴァー・ネルソンが監修にあたり、マックス・ローチやJ.J.ジョンソンを育てたベニー・カーターが編曲と指揮をとっている。集められたメンバーもシェリー・マンをはじめ、ジェローム・リチャードソン、バディ・コレットといった名手が顔を揃える豪華なもので裕次郎ファンならずとも手にしたい作品であろう。
映画の主題歌を集めたもので、曲と曲の間に映画の思い出を裕次郎が優しく語るかける心憎い趣向で、裕次郎の魅力をあますところなく満喫できる構成だ。曲のはじめにはメンバーの声も収録しており、スタジオの和やかな雰囲気は日米のビッグネイムの顔合わせとは思えないほどリラックスしている。トップのビクター・ヤングの名作「ラブ・レター」は、語りかけるようなバラードで、あの「夜霧よ今夜も有難う」を思わせる大人の世界だ。ジャケットのように煙草を手にとりブランデー・グラスを傾けたくなる。
小樽にある石原裕次郎記念館には、映画「黒部の太陽」のセットを再現し、愛車のベンツ300SLや愛用のマリングッズが展示されている。数々のヒット曲のジャケットも並べられており、その一角に愛聴盤も並んでいた。チェット・ベイカーだ。粋な男が愛したのは、また粋な男であった。
終生、酒と煙草を愛した裕次郎らしいジャケットは、「ノスタルジア」という74年のアルバムで、ジャズファンには見逃せない内容だ。70年代のトップ・プロデューサー、オリヴァー・ネルソンが監修にあたり、マックス・ローチやJ.J.ジョンソンを育てたベニー・カーターが編曲と指揮をとっている。集められたメンバーもシェリー・マンをはじめ、ジェローム・リチャードソン、バディ・コレットといった名手が顔を揃える豪華なもので裕次郎ファンならずとも手にしたい作品であろう。
映画の主題歌を集めたもので、曲と曲の間に映画の思い出を裕次郎が優しく語るかける心憎い趣向で、裕次郎の魅力をあますところなく満喫できる構成だ。曲のはじめにはメンバーの声も収録しており、スタジオの和やかな雰囲気は日米のビッグネイムの顔合わせとは思えないほどリラックスしている。トップのビクター・ヤングの名作「ラブ・レター」は、語りかけるようなバラードで、あの「夜霧よ今夜も有難う」を思わせる大人の世界だ。ジャケットのように煙草を手にとりブランデー・グラスを傾けたくなる。
小樽にある石原裕次郎記念館には、映画「黒部の太陽」のセットを再現し、愛車のベンツ300SLや愛用のマリングッズが展示されている。数々のヒット曲のジャケットも並べられており、その一角に愛聴盤も並んでいた。チェット・ベイカーだ。粋な男が愛したのは、また粋な男であった。