ある記憶

遥か遠くにいってしまった記憶たち

十年の後

2008-11-15 22:34:19 | 




私の心が、あなたとの仕合せを、何故願わないことがあるかしら。
私は、それを、あんな昔から、あんなにちっちゃな女の子だった時から、
ずっと願っていたのだもの。
でも、私がそれを、あまりに願ったから……、
許される範囲を越えてまで願ったから……。
ねえ、あなたの腕の中で眠る仕合せ---、私にとってそれが、どんなに仕合せなことか、
あなたには判らない---。
でも、たとえどんなにそれが仕合せでも---、
その中ですべてを忘れ、これでいい、これでいいって呟きながら、
そのまま永遠に眠ってしまいたいほど仕合せでも、
たとえそうでも、でも、もし、それが、
世間から隠れなくてはならない仕合せだとしたら---、
もし、この間の晩のように、
世界中誰一人、私がそこにいることを知らないような仕合せだとしたら---、
もし、私が、そこにいることが、
世界中の誰にも知られてはならないような仕合せだとしたら---、
そうした仕合せの中で、一生、生きていくことは、人間にはできない……



『贈る言葉』の中に収められた『十年の後』という柴田翔の小説で、主人公に対し学生時代の恋人が告げた言葉です。
三十歳を過ぎて結婚を目前に控えた彼は、依然として己の青春の生への未練を捨てきれずにいる。

過ぎ去った青春時代への想い、そこでやり残こしたこと。
過去へ戻っていこうとしても、結局は、それぞれの生き方で今を生きていくしか仕方がない。
もはや過去へ戻ることはできない…。

学生時代の恋人ですでに人妻で子供もいる女性への愛情の〝うずき〟という姿を描くことでそんな荒廃の相を著わそうとした小説です。


今は流行らないけれど青春というものが純粋で無垢だった頃が確かにありました。
そしてそれゆえに人が一挙に荒廃へとすべりおちていった時代が……。



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田舎から食料がたくさん届きました

2008-11-15 10:07:07 | 




ピンポ~ン♪  ピンポ~ン♪

朝っぱらから誰かと思いきや宅配屋さん。
田舎からたくさん荷物が届きました。
〝食料〟です。
秋は野菜等の収穫の時。実家でもいっぱい取れます。
さっそく母親が送ってくれたんでしょう。




まずは柿です。実家の畑に植えてある柿木からとったんでしょう。
そして大根です。葉っぱはとってあります。これが大根なんですよ。
お店で売っているスマートなもんではありません。これが自然体です。




さらに青梗菜。最近はこんなのも畑で作ってんだなぁ…
そういやあ南国でしかできないかと思っていたゴーヤさえ栽培していると聞きました。。。
次の赤トウガラシ。こんな送られてもどうしたものやら…






その他にも、〝長いも〟〝小豆〟〝里芋〟も入っていました。
小豆の豆そのものはアンコを作れというのだろうか…

他にもさんまのみりん干し(母の手作り)とお米(ひとめぼれ)がありました。
大箱二つ分です。

そう、もち米も入っていた。
僕はおもちが大好きです。子供のころからお雑煮が大好き。
これも自分で作れということだろうか…

何しろこれで「この冬は越せる」というべきか。


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