どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

今日見た映画2本。

2019年05月04日 23時59分59秒 | 映画
天声人語の結びがもう全くその通りで...「お上から授けられた連休に振り回されている感じがどうしても否めない。おのおのが休みたいときに休むのが、あるべき休日ではないだろうか。さてこの10連休はきょうを含めてあと3日」ってね。こんなにウンザリくる休暇ってのも本当にシュールです(^_^;

ということで、今日も持て余す時間を消化するため...って感じでレコーダーに録り溜めていたものを消化したり、映画ソフトみたり。

中でも今日印象に残った2作、小津作品「東京物語」、そしてA・キュアロン作品「トゥモロー・ワールド(Children of Men)」。

それぞれ良かった〜!(^_^)

「東京物語」はもう何回見たかわかりませんが、「晩春」「麦秋」と3作続けると味わいが一層深まる...繰り返し発せられる笠智衆さんの「いやぁ...」と、原節子さんの「いいえ...」のバリエーションが堪らないのです(*^o^*)

そう言えば...以前読んだ小津映画研究本で、「いいえ」の数を数え、その微妙な言い回しの見事さを解いていたのもあったっけ。

小津作品はいろんな見方ができますが、今日は台詞回しの妙みたいなものを味わいました(^_^)

「トゥモロー・ワールド」も良かった...少子高齢化が極まって成れの果てな世界を描くSFなんですけど、いくつかのシーンが物凄く内容の濃い長回しをしていて、銃撃戦の渦中に放り込まれた感覚がハンパなかったです...。

原題’「Children of Men」が示唆する通り、生殖能力を失った人類が絶望状態に陥って狂気に走っていく...その地獄の中で奇跡の妊婦が現れ、醜い奪い合いが繰り広げていく...人間の恐ろしさと愚かさ...いろいろと考えさせられる作品でした。

2006年公開作品だったらしいけど、全く知りませんでした。調べてみると興行的にも不発だったらしい。

テーマが余りに暗く、抽象的なタイトルで伝わりにくかったからなのか...それにしても邦題の「トゥモロー・ワールド」は酷すぎてセンスの欠けらも感じられませんね(^_^;

BGMもイギリス系のロックやプログレからのものが多く、その曲のチョイスもシブイ!

見て置いてよかった...今日もまぁまぁ収穫を感じた日になりましたわ。