どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、そのユニークさは

2019年12月30日 20時20分00秒 | 映画
こうの史代さんの手による原作に衝撃を受けたのは、そもそも独特で生臭さえある「恋愛描写」がなされていたからなんです。

それまでも戦時中のエピソードで、夫婦や恋人の関係が悲劇的に引き裂かれるお話しは数多く存在していましたが、「この世界の片隅に」がユニークだなと強く惹かれたのは、空襲など極めて危機的状況の中で夫婦喧嘩をさせていることでした。

ここでの周作さんとすずさんは、米艦載機による激しい機銃掃射に晒されながらも、そんなことは大したことではなく、ハエなんかが飛び回って煩わしく思ってる程度にしか捉えていないように感じ、向き合っている二人にとってはどうでも良いことのようにさえ見えてしまう...。

たいていの場合、戦争という巨大な相手に対して皆同じ向きで立ち向かいますし、夫婦や家族の間にある「感情」とか「事情」なんかは二の次三の次でそれどころではない、つまり作品のテーマとして取り上げにくいし、そんな発想も無かったりします。

こうのさんは、そんな極面においても食事もすれば喧嘩もするという日常茶飯なエピソードをタップリと描写し、それによって人間臭くなり、今を生きる我々と何も変わらないのだということを生々しく示してくれた。

そんな作品に(少なくても私は)初めて出会い、感激したのです。

それだけにアニメーション映画作品になるなんて(夢想しつつも)現実となり、こんなにメジャーでビッグタイトルに成長するなんて想像もできなかった。

監督の片渕須直さんもいつだったか、枕元においておきたい作品というような事を仰ってましたが、私も同じで、祖母の内緒話のように、そっと自分だけの心に仕舞い...そしてたまに本棚から出して静かに味わっていきたい物語だなと思ってましたし。

「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」は原作にあるエピソードをふんだんに盛り込み、一歩も二歩も躙り寄った感のある作風となり、片渕さんの言に由れば「すずさんの内面と喪失を、文芸的に描いている」ものとなりました。

文芸的...昭和30年代までの小津安二郎・成瀬巳喜男・溝口健二らが得意とした愛憎劇の感触に近い...男女間の心情の生々しさが炙り出されたものと解釈してます。

個人的には...戦時中に実際にあった祖父母世代の不倫を伴うイザコザ話しにオーバーラップして、親近感というか...人間なんて、どんな状況下でもやることはやるんだよなぁ...というリアリティを強くかんじてしまうのです(^_^;

そのため本作は16年版「この世界の片隅に」にあった普遍的でドキュメントタッチなドライは奥に引っ込み、ウェットさが増しています。

そして人生に起こる出来事はキレイな事よりも汚い事の方が多い...こうのさんは戦時中を舞台にそんな表現をやってのけ、さらに片渕さんは同じ原作で二本の映画によってこの域に達した...本当に素晴らしい仕事をしたと思っています!

かつて無い試み...大いなる実験とも絵言えますが...ここは非常に好みの別れるところでもあり、人によって好みも意見も別れるところだなと思っています。



久々の宮崎駿さん

2019年12月29日 17時51分00秒 | 話題
78歳か...お元気そうですけど、写真みるとやはりお歳を召した顔つきに。

働き方改革をもって、スタジオは20時までに退社するようにしているのだとか。

ご本人も慣れない時間帯に最初戸惑いつつも、一人っきりになってタバコ吸っててもしゃーないかって感じで(^_^;、今では合わせて帰るようにしているそうな。

20時か...まだ宵の口というか仕事のピークタイムという感じがしますね(^_^;...まぁ私の業界も夜型シフトなんで、ブラックだと捉えられればそうなっちゃいます。

ジブリみたいに宮崎さんを頂点とした中央集権システムなら、上意下達で理想の実現も比較的容易いことなのかもしれないけど。

それはともあれ...引退を撤回してまで作ろうと志した「君たちはどう生きるか」、どんな作品になるのか想像もつかないけど(^_^;、なんだか完成が楽しみではあります。



この世界の(さらにいくつもの)片隅に、公開2週目

2019年12月28日 23時35分00秒 | 映画
先週に引き続き、立川シネマシティにて...。

今週から特典としてポストカードが配布され、しっかりゲットしました(^_^)

「裁ち間違えた...」のシーンですね。

とのこと!面白い企画ですね、こりゃ集めんワケにはいかんじゃろ(*^o^*)

今回は初見の二人、友人と弟と共に鑑賞しました。

客入りはこんな感じで、中高年層で8割方は男性でした。

16年版「この世界の片隅に」も含めて初見の人も多い感じで、笑いをさそうオチのシーンもしっかり反応(^_^)

しかし、前回にも感じたことだけど、極上音響の調整が極められたのか、音源そのものがブラッシュアップしたのか...全体的にクオリティが上がって鮮明で低音域の響き方もレベルアップしてるなぁと。同行した二人も実感していたようです。

映像も美しく、花見のシーンは本当に美しくて、涙が止まらないです(´;ω;`)

鑑賞後、どうだったか聞いてみると、二人ともちょっと戸惑っている風でした。あまりに新規のシーンが増え、まとまりが付かないと(^_^;

まぁ...わかるような気がします。それだけ16年版と19年版はテイストも違うし、テーマも異なりますしね。

私も東京国際映画祭で先行版を観たとき、ちょっとそれに近いものを感じました。どこに視点を置いたら良いか定まらなくなるんですよね。

なので、これはやはり最低2回は観た方が良い作品だなと思います。私もそんな感じで徐々に引き込まれていく感覚を味わってますしね。

ともあれ、いろいろな面で語り合いたくなる作品なんです(^_^)



納会

2019年12月27日 23時23分00秒 | 日記
早いもので、今日で業務も終了です。

高田馬場にある会社行って、かんぱ〜い!今年もお疲れさまでした〜!!来年もよろしくです〜!!!ってやってきました(^_^)

バタバタしている内に時間ばかり過ぎ去って、溜め息ばかりの毎日ですわ...(´д`)



イザナキの力が弱まっているということか?

2019年12月26日 23時25分00秒 | 話題
今年の統計結果として出生数が90万人を下回り、死亡数は137万人を上回り、それぞれ戦後最多を更新したとの事で...。

単純計算で年間50万人近く日本人が減っていくワケですね(^_^;

少子高齢化を具体的な数字で表しているのですが、こんな話題を耳にする度に日本の神話「古事記」のエピソードを思い起こします。

アダムとイブのような存在である、イザナキ神とイザナミ神。

二柱は相和して、国うみをしていくわけですが、まぁ色々あってイザナミ神は先立ってしまい...悲しくて寂しくて堪らないイザナキ神は黄泉国へ会いに行く。

結果はまぁ見ちゃイケナイものを見てしまい(^_^;、イザナキ神は怒り狂ったイザナミ神に追いかけられ、這う這うの体で黄泉国の入口に辿り着き、巨大な岩で塞いでしまう...。

ホッとしたイザナキ神に対して、「こんな仕打ちをするなら人間を日に千人殺してやるからっ!」と叫び、イザナキ神は「それなら千五百人生まれるようにするさ」と応じるワケですな。

古代の時代に統計なんてとってないと思うんですけど、実に理にかなってる数字感覚だなぁと。つまりイザナキ神の力をもって年間18万人余り人口増加していってるワケで。

なんか絶妙だなぁという感じのエピソードなんですが...まぁ要するにこのパワーバランスが崩れ、逆転し始めてる...なんだかねぇ人間が、強いて言えば行政なんかが一所懸命に対策を叫んでも空振りするばかりだし、判りやすく子育て環境整えても違う気がする。

問題はそこではなく、神話に倣っていうワケじゃないけど、これも神の見えざる手なんじゃないかなと。

これだけ娯楽に溢れて...決して豊かになったとは思えないけど...結婚だの出産だの子育てだの...これまで当然のように存在していた「こうあるべき」という人生の通り道が枝分かれし、複雑化してしまった以上...もう戻れないところに来ているとしか思えないんですよね...。

イザナミ神の呪いをヒシヒシ感じてしまうんですわ。



この世界の(さらにいくつもの)片隅に、映像化の巧みさ

2019年12月25日 22時05分00秒 | 映画
原作漫画のある作品を映像化する際、それをどう見せるか監督の演出力が問われるワケですが、その昔「原作原理主義」と称し、原作漫画の一コマ一コマを絵コンテに見立てて、アングルも忠実に...と喧伝した映画監督がいましたが、結果はとてもつまらないものになっていて、まんまやりゃ良いってもんじゃないなという見本みたいな作品でした(^_^;

同じビジュアルな表現でも、紙の上に描かれた漫画と、時間軸が一方向に強制される映画ではアレンジを加えなければいけないと思うし、そこが映像化の醍醐味なハズです。

16年版「この世界の片隅に」で数々の映像表現の多様性と深みを感じさせる演出力に舌を巻いたり、ヒザを打ったりしましたが、19年版「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」においても成る程こうアレンジにしたのか!と驚いてしまったシーンが...。

すずさんが竹槍を用意するため竹林に入り、伐採作業をするシーン(第18回 19年10月)なのですが。

ここから縦に8コマ、横に3コマ(中央に作業を進めるすずさんを軸にし、その両脇に別の物語を配し)並行して進む。

こうの史代さんが得意とする実験的なコマ割りで展開されるのですが、ここを映画ではどのように表現するのか楽しみにしていたんです(^_^)

上述の某映画監督なら、横並びの3コマをそのまま流してしまうってことになるんでしょうが、それじゃ余りにも能が無い...きっと面白いアレンジを加えてくるだろうと注目していたんですね。

そしたらまぁ、それを持ってきたかっ!と驚いてしまいましたね(^_^)

すずさんは頭の中で物事を整理して考えるとき、特徴ある仕草をし解答を得る...そんな独特のクセがあるのですが、その動作をここで反復して見せてくれているんです。

決して説明調ではなく、キャラクターの動きによって表現する...これぞ演出というものです。

また一つ映像化の悦楽と巧みさを感じさせてくれるシーンに出会えた思いがしています(^_^)



ベビーカーの転倒

2019年12月24日 20時03分00秒 | 話題
これね〜

あるあるだなぁ...と、遠い昔のことですけどね(^_^;

ついつい色んな物を引っかけて、ショッピングカートみたいに使ってしまうんですよね。

通常はそのまま安定しているように思えるんですが、ちょっとした弾みや段差でヒックリ返ってしまうんです。

私自身なんどもやったなぁ...。

今もそうなのかと意外な思いで記事をみました。ママチャリなんかも凄い装備状態になってるし、ベビーカーももうちょっと改良進化しているもんだと。

注意書きには物をぶら下げたりするなと書いてあるみたいだけど、逆に転倒しない構造にできないものか...ちょっとした重心の位置とバランスの問題だとは思うけど。

まぁ遠い昔のことですけどね(^_^;



日本語字幕上映を、是非!

2019年12月23日 21時30分00秒 | 映画
文字通り、日本語音声に日本語字幕をかぶせる上映方式です。

つまりこんな感じなんですけど、本作「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」も是非実現していただきたいと思います。

高齢による難聴の母も、この上映方式のお陰で連れて行って「この世界の片隅に」を鑑賞できました。

需要は多くあるはずで、高年齢層の方々も観てみようか...と出かけるキッカケと動機付けになるんです。

来週は年末年始の休暇時期になりますし、子や孫と連れだっていく機会が増えるワケですしね(^_^)

これまで何回かここでも書きましたが、少なくても個人的に字幕が邪魔だと感じたことはないし、かえって文字情報から理解が容易になることもあったりします。

1〜2週の期間限定でも良いし、できれば字幕付きを午前とか日に一回長期にわたって上映してくれたら尚うれしいです(*^o^*)

各映画館主・支配人さま、ご検討をお願いします!



ケーキを食べる口実みたいな日(^_^;

2019年12月22日 21時03分00秒 | 日記
ちと早い感じなんですけどね...ちょうど良い感じだった平成の天皇誕生日も今年からは無くなってしまったんで...。

ってなことで、定番にして、あらゆるケーキの中で一番ウマイ!と感じるイチゴショート(*^o^*)

4号サイズをカミサンと半分ずつ、一気食い!最高\(^o^)/

記念のバラも21個になった次第(^_^)


早いなぁ...とは思いつつも、



ということなので、作品に因んで...そういう意味では良いタイミングだったのかも(^_^)