スパニッシュ・オデッセイ

スペイン語のトリビア
コスタリカ、メキシコ、ペルーのエピソード
パプア・ニューギニア、シンガポールのエピソード等

コスタリカの州-プンタレーナス Monte Verde

2013-12-10 11:45:50 | コスタリカ

【木の葉と枝に擬態した昆虫】
 撮影場所は Carara か Monte Verde のどちらかだが、たぶん Monte Verde だと思う。
 生物の進化は現在では、突然変異体の中で環境に適応したものが生き残るというような説明だったかと思うが、突然変異のほとんどは、そう都合のいいものではないらしい。写真の昆虫のように、色も模様も形も、周りの木に似せてしまう進化が突然変異だけで説明できるとは思えない。神の意志ではないとすれば、当該生物の意志か何かが働いているような気がしてならない。当該生物の意志云々は現代の生物学では否定されているようだが。
 さて、Carara へは、道路も整備されていて、簡単に行ける。一方、Monte Verde(緑の山)の自然保護区域 は名前の示す如く、山にある。平地の間は道路も整備されているのだが、山道になると、わざと舗装していない。舗装すると、観光客が簡単に行けて、自然環境が悪化することを懸念しているのである。そういうわけで、地図を見る限りでは、すぐ着くかと思ったのだが、岩だらけで、カーブだらけの山道を行くのは一仕事であった。
 その日は、ホテルでゆっくりしたが、翌日昼食に近くのレストランに出かけた。カルボナーラ・スパゲッティを頼んだのだが、これが、絶品で、首都サンホセに店を出してもおかしくないぐらの味だった。村のレストランだったので、全然期待していなかったのだが、見事に裏切られた。



 【リモン州グアピレスで撮影した、透明な羽のチョウ】
 上の写真と同じようなチョウも、この自然保護区で見ることができる。筆者が見たチョウの羽の透明でない部分は黒ではなく、茶色っぽかったと思う。トンボの羽が透明なのは珍しくないが、チョウの羽が透明なのは珍しい。

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コスタリカの地名(2) サンホセ市-カマキリとコカコーラ

2013-12-09 11:10:42 | コスタリカ

【Carara 自然保護区にて。2000年ごろ。木の皮の模様の羽のチョウ。】

 サンホセ市の北のはずれに Kamakiri (カマキリ)という地区があり、ここにはかつて刑務所があった。日本人なら、一発で覚えてしまう地名である。これもインディオの言葉に由来するようだ。
面白いところでは、サンホセ市内に Coca Cola という区域がある。コカコーラの工場があるわけでもないが、かつてはあったのだろうか。それとも、コカコーラの会社が土地を寄付したのだろうか。

 そこで、いろいろ調べてみた。まず、coca には次のような意味がある。
 1.コカ(の木、葉) 2.(飲料の)コーラ  3.(綱の)よじれ、巻き髪、髷  4.(コロンビア)剣玉  5.(ドミニカ、ベネズエラ)お化け、鬼
 地方によっては、これら以外の意味もあるようだ。 
 cola には次のような意味がある。
 1.しっぽ  2.列  3.膠(にかわ)  4.コーラ
 coca 同様、こちらも地方によって、さまざまな意味がある。
 cocacolo(女性形はcocacola)は「軽薄な若者」という意味で、コロンビアで使われているが、どうも、これは「コカコーラに象徴されるアメリカ文化にかぶれた」という意味に、Coca Cola という語が使われたことに由来するものと思われる。
 いろいろあたってみたが、Coca Colaとなると、やはり「スカッとさわやか」のコカコーラの意味だろう。ただ、コスタリカでは単に Coca といえば、Coca Cola で、ペプシ・コーラは Pepsi でよい。
それにしても、Coca Cola とはインパクトのある地名である。

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コスタリカの地名(1)

2013-12-08 10:25:43 | コスタリカ

【絵葉書より:1980年以前。昔ながらの「牛飼い」。スペイン語では boyero という。スペイン語の「オウシ」は一般的には、toro(トロ) で、メウシは vaca(バカ) だが、buey は「去勢されたオウシ」である。そして、buey を飼う人が boyeroである。この写真は絵葉書用のヤラセのようだ。牛と牛飼いがきれいすぎる。】
 グアナカステ州の州都 Liberia はアフリカの国の名前にもなっているが、このほかにも、よその国の都市名なども多く見られる。思いつくままに列挙してみよう。
 Cartago、Filadelfia、Cairo、Manila、Atenas、Grecia、San Francisco、Buenos Aires、Barrio México(メキシコ地区)など、数多い。
 Filadelfia は英語では Philadelphia と表記されるが、そもそもフィラデルフィアとは現ヨルダン王国の首都アンマンの昔の名前である。ここもかつては古代ローマの一部であり、そこからスペインに移住した人たちもいたことだろう。そして、故郷をしのんで、新たな町をフィラデルフィアと名付ける。さらに、そこからアメリカやコスタリカにも移動したのだろう。
 Atenas はギリシアの首都「アテネ」のこと。Grecia は「ギリシャ」である。コスタリカにギリシャ系移民がいるかどうか、不明であるが、いたとしてもごく少数だろう。少なくとも筆者には知り合いはいない。ギリシャ系なら姓ですぐわかる。面白いことに、これらの都市にはドイツ系が多いらしい。
 ギリシャ系移民がいないのなら、どうしてこんな名前になったのかというと、「カルタゴ」と同じ経緯だと思う。ギリシャも古代ローマの版図だったし、シチリアやナポリはローマ以前のギリシャの植民地だった。その後、中世から近世にかけて、南イタリアはスペインンの勢力圏に入る。そこから、スペインに移動して、新開地でギリシャにちなむ地名を付けたギリシャ系の人もいたことだろう。さらに、そこの人たちが新大陸に行って、ギリシャにちなむ名前を持ち込んだのだろう。
 エジプトのカイロも古代ローマの版図だったことから、そこからスペインへの人の移動もあったことだろう。
 マニラはフィリピンの都市がいちばん有名だが、グーグルで検索してみると、やはりスペインにもマニラはあった。コスタリカのマニラはスペインのマニラに由来するものだろう。
グアナカステ州の州都、リベリアはアフリカのリベリアに由来するとは到底思えない。Liberia は「自由な」を表す形容詞 libre に関連する言葉で、アフリカのリベリアはアメリカの解放奴隷の国だったはずである。
 さて、コスタリカはインディオの言語に由来する地名もある。前回まで触れた Guápiles(guape という「双子」を表す言葉に由来)もそうである。グアピレスの近くに Cariari という町がある。これもインディオのことばにゆらいするサンホセ郊外にも同名の、ゴルフやテニスを楽しめる施設がある。すでに触れたが、パナマとの国境近くの町の名前はブリブリ(Bribri)だった。クレヨンしんちゃんにはぜひ行ってもらいたいところである。リモン州はコスタリカの中で、インディオの地名がいちばん多く残る州である。
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コスタリカの州-リモン グアピレス(6) カカオと顔

2013-12-07 11:25:02 | コスタリカ

【グアピレス郊外に住む、女房殿の妹の家の庭のカカオの木】
 コスタリカではカカオ(cacao)も採れる。カカオの実のなり方も日本人は間違いやすい。木の枝にぶら下がっているものと思いがちだが、実際は、写真のように、木の幹に生る。写真のカカオはまだ熟していないが、熟してくると、焦げ茶色になる。
 
 チョコレートを作るには、写真のように、まずカカオの実から種を取り出す。この種がカカオ豆である。
 
 きれいにして、よく乾燥させてから、写真のように、フライパンで炒る。
 
 それから、豆を挽く(スペイン語では、moler という)のである。
 アラフエラ州アラフエラ市郊外に住む、別の妹の家にはパパイヤ(papaya)の木があって、実がたくさんなっていた。あまりたくさんあるので、腐らせてしまうこともしばしばで、ついに、邪魔になったとかで、切ってしまった。何とももったいないことである。
 田園生活が好きな人はコスタリカの田舎は人生の楽園だろう。ただし、finca と呼ばれる農園または牧場は維持管理(治安対策も含む)が大変なので、いくら安くても購入はお勧めしない。グアピレス郊外の妹の家の庭程度が理想的であろう。

【グアピレスの女房殿の実家の庭から出土したインディオの石の顔。1983年撮影】
 グアピレスと、隣町のグアシモからも、このようなインディオの石の顔がよく出土する。

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コスタリカの州-リモン グアピレス(5) バナナ

2013-12-06 13:20:20 | コスタリカ

【グアピレス郊外に住む、女房殿の家の庭で採れた3種類のバナナ】
 コスタリカにはいろいろな種類のバナナがある。日本でいうところの「バナナ」はコスタリカでは一般的に、banana ではなく、男性形の banano を用いる(「バナナ」はやはり男性の方がふさわしいような気がする)。コスタリカのバナナは Chiquita (チキータ、「小さい」の意)ブランドとして、輸出されている。実は、リモンへとつながる鉄道は、ユナイテッド・フルーツ社のバナナを、内陸部のプランテーションからリモン港まで輸送するために敷設されたのである。

【チキータ・バナナのキャラクター「セニョリータ・チキータ」】
 これらのバナナのほかに、調理用バナナもある。こちらは banano とは言わないで、plátano という。調理用バナナは生では全然うまくない。煮ると、芋のような感じである。熟したものをフライパンで焼いて、粉チーズをかけて食べると、絶品である。
 さて、辞書によると、スペインでは「バナナ」一般を banana ではなく、plátano というらしい。ペルーでも同様で、バナナ一般を plátano と言っていた。plátano には「プラタナス」(英 platanus)という意味もあるようだが、コスタリカでは plátano が「プラタナス」ということはありえない。もともと plátano は「プラタナス」だったのだろうが、「バナナ」の意味も担うようになったのは、「プラタナスの葉がバナナの葉に似ていたところから」と辞書には載っていた。
 ところで、バナナが生っているところを知らない人(日本人も大多数は知らないだろう)は下のような絵を描く。

【『新文化初級日本語Ⅰ』文化外国語専門学校編、凡人社、2000年、p. 122】
 上の写真を見ると、これで間違いはないように見える。

【ペルーにて。1989年筆者撮影】
 ところが、バナナの実は実際には、このように、上から下ではなく、下から上へと伸びていくのである。 

【グアピレスの妹の家の庭にできるパイナップル】
 実のなり方を勘違いしやすい果物にパイナップルもある。パイナップルは木の実だと、子供のころは思っていたが、じつは、木ではない。また、上から垂れ下がるのではなく、下から伸びてくるのである。 

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コスタリカの州-リモン グアピレス(4)

2013-12-05 11:08:37 | コスタリカ



【グアピレス市郊外に住む、女房殿の妹の家の庭に住む野生のナマケモノ】
 グアピレス市はジャングルを切り開いてできた町である。町を一歩出ると、すぐにジャングルが広がっている。女房殿の妹はジャングルのすぐそばに住んでいるのだが、いろいろな野生の生物が庭にやってくる。

【赤ガエル。毒を持つ。今ではだいぶ少なくなったそうである。】

【羽根が透明なチョウ。羽根の向こうに緑の葉っぱが透けて見える。この種のチョウはプンタレーナス州の国立公園でも見ることができる。】

【2羽の tucán(オオハシ)。羽をむしって飛べないようして、ペットにする人もいる。】
 リモン州には野生動物が観察できる区域がある。グアピレスからサンホセ州よりのジャングルにあるのだが、入場料が高いので、訪問者はもっぱら、アメリカなどからの観光客である。女房殿の妹は、そんなところに行くために絶対に大金を払ったりはしないだろう。

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コスタリカの州-リモン グアピレス(3)

2013-12-04 15:25:37 | コスタリカ

【グアピレス空港の格納庫においてあるセスナ機。よく落ちるという評判だ。勝手に乗り込んだ。1983年】
 グアピレス経由でリモンに行く道ができるまでは、カルタゴ、トゥリアルバを経由せざるを得ず、リモンからの新鮮な魚介類は入手困難だったが、国立公園~グアピレス経由の道ができてからは、リモンに行くにはこちらを利用するようになった。時間も5時間ぐらいは短縮されただろう。

 サンホセから国立公園の峠までは上り道で、ちょうど峠のところに料金所がある。この料金所を少し過ぎたカーブの多い下り道がゴルゴ13の狙撃地点である。道を通る車を狙撃するには、ジャングルからになるが、道路脇は、谷になっていて、おいそれと谷を横切って、行くことはできない。しかし、そこはゴルゴ13である。

【このトンネルの付近がゴルゴ13が狙撃した車が通っていたところ】
 この道路は高速道路というわけではないが、有料道路である。面白いことに料金は上りか、下りの一方面だけで徴収する。料金を払いたくなければ、一方をカルタゴ経由にすればいいのだが、料金はそれほど高かったとは思わないので、たいていの人は料金を払っていたと思う。ちなみに、「料金」のことは、メキシコでは cuota(「割り当て」の意味もある。)と言っていたが、コスタリカでは peaje「ペアヘ」 だった。
 この下り道の標高が高い所は、雨や霧が多く、道によく大きな穴が開いていた。路面や路肩に反射板があったのだが、盗難にあって、大分なくなっていた(ペルーでも同じようなことがよくあった)。また、がけ崩れも多発して、よく通行止めになっていた。
 山を下りてしまうと、平原になり、道もだいたい直線になる。シキーレスからグアピレスに行く道もまっすぐである。
 以下は終点、グアピレスのバスターミナルである。

【1983年。筆者撮影】
 急ぎの用の時は、高くつくが、グアピレスの飛行場から小型機でサンホセに行くこともできた。筆者も1度だけ飛行機に乗ったことがあるが、20分ぐらいで着いた。そのときは、気流が悪く、飛行機も小さいので、よく揺れた。同乗のアメリカ人(たぶん)が、ぶつくさ文句を言っていたのを思い出す。

【フアン・サンタマリア空港(アラフエラ)上空。1983年】

【グアピレス空港の小型機。これに乗った。1983年】

 冒頭の写真のセスナ機も救急用として、今でも使われている。
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コスタリカの州-リモン グアピレス(2)

2013-12-03 11:31:10 | コスタリカ

【1910年撮影。リモン港に向かうバナナを積んだ汽車】
 リモン州グアピレスからは、かつては鉄道でサンホセへも行けた。もともとはサンホセとリモン港を結ぶ路線だったようだが、途中のシキーレスから分岐して、終点グアピレスまで行く路線もあったのである。

 

【グアピレス駅にて。かなり昔】
 女房殿も子供のころは、サンホセまで汽車に乗って、クリスマスの買い出しに行ったようである。グアピレスから、シキーレス、トゥリアルバ、カルタゴを経由していくので、汽車でも時間がかかる。8時間ぐらいだったろうか、1日がかりである。1日に数本しかなく、特急列車もなかったようである。

【グアピレス駅。かなり昔。現在は Casa de la Cultura(文化会館)になっている。】

【グアピレス駅跡。1983年。筆者撮影】

 駅に汽車がつくと、近所の子供たちは「汽車が来た」と言って、騒いでいたそうである。
グアピレス バナナ列車の 来て止まる

【グアピレス駅の近くにて。少年は女房殿の弟。今や40代の立派な中年である。1983年。筆者撮影】

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コスタリカの州-リモン グアピレス(1)

2013-12-02 12:30:02 | コスタリカ

【ウィキペディアより:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AB リモン州は地図の5】
 リモン州は女房殿が生まれた州である。ただし、リモン市ではなく、内陸部の Guápiles(グアピレス)という町である。町の名前「グアピレス」というのは土地のインディオの言葉で「双子」という意味の言葉(guape)に由来するそうである。
 というわけで、グアピレスには何度も訪れている。標高は低いものの、そう暑さは感じない。昼間でも室内にいれば、エアコンは不要である。ただ、銀行等のオフィスにはあるようだが。とはいっても、やはり中央高原のサンホセよりは暑い。カリブ海側なので、中央高原と太平洋側が乾季の時でも、よく雨が降る。しかし、そこはやはり熱帯で、朝からしとしと降るようなことはなく、スコールである。スコールのあとは気持ちがいい。
 グアピレスは中国人も多い。今では、2世、3世の時代で、また混血もしているので、純粋の中国人は少ない。ただ、外交関係を台湾から中国に2010年ごろ乗り換えたことから、最近では中国本土からもグアピレスに来るようになっているとか。

 さて、地図で見ると、グアピレスはリモン市よりサンホセ市に近い。今では、バスで1時間で行けてしまうが、サンホセから北に延び、ゴルゴ13の狙撃場所の一つであるブラウリオ・カリージョ国立公園(ジャングルである)を抜ける道路は1980年当時はまだつながっていなかった。そこで、カルタゴ(Cartago)、トゥリアルバ (Turrialba)、シキーレス(Siquirres)を経由していかなければならなかった。カルタゴ~トゥリアルバ間はくねくねした山道で、遅い車がいると、なかなか追い越せない。サンホセからグアピレスまでバスで8時間ぐらいかかったかと思う。

【グアピレスにて、1983年撮影。pulpería は「食料雑貨店」。ラテンアメリカの用語である。スペインではこうは言わないらしい。soda は「ソーダ水」のことだが、ソーダ水以外にもコーラなどのソフトドリンクもある。estudiante は「学生」の意。この店の名前のようだが、近くに学校があったと思う。】
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コスタリカの州-リモン(2)

2013-12-01 16:00:46 | コスタリカ

【ウィキペディアより:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%AB リモン州は地図の5】
 コスタリカのリゾート地はカリブ海側ではなく、太平洋側に多いのである。カリブ海は波が荒く、からっと晴れた日はあまりない。太平洋側は乾季と雨季がはっきりしていて、乾季はからっと晴れているのに対し、カリブ海側は乾季と雨季がはっきり分かれない。
 それでも、リゾートはないわけではない。すでに述べたが、ニカラグアとの国境に近いところに、Tortuguero というちょっとしたリゾートがある。

 カリブ海は波が荒いので、海沿いの運河を行くのだが、ご覧のように穏やかなものである。1980年ごろは大した施設はなかった。今はだいぶ観光地化されているのだろうか。Tortuguero 行については、後日、詳述する。

 また、リモン市から少し南に行ったところも、Cahuita という国立公園になっているビーチがある。地図ではなかなか発見できないが、Puerto Vargas という小さな村で、黒人の漁師から langosta (イセエビ)を買ったことがある。イセエビはコスタリカでも高価であるが、日本ほどではない。リモンに行くときは、イセエビも楽しみの一つであった。青年海外協力隊の仲間も、自分でイセエビをとってきたことがある。
 リモン市の北にも小さなビーチがあるが、市内の海岸は砂ではなく、岩である。この海の上の岩に、かつてホテルが建っていたが、地震があって、その後、使われていないようである。
 ここは黒人と中国人が多く、黒人はカリブ海からやってきた。スペイン語ではなく、英語のようで英語ではない言葉、ピジンを使っている。残念ながら、リモン英語を研究する機会はなかったが、その後、パプア・ニューギニアでピジン語に触れることになる。ニューギニア・ピジンもそうだが、ハワイの怪しげな英語も、「私」は I ではない。ニューギニア・ピジンでは mi、ハワイでは me が用いられる。リモン英語でもそうだろうとは思うが、一度じっくり研究したいものである。
 リモン州のパナマとの国境に近い町にBribri(ブリブリ)という面白い名前の町がある(google では、かなり倍率を上げないと表示されないので、ここでは地図は省略)。ここからさらに山に入っていくと、スペイン語が通じない村がある。さすがに子供はスペイン語を話せるが、大人は通じない。コスタリカには珍しい先住民の村だ。最近までは indio(インディオ)と言っていたが、差別的な意味合いがあるとかで、indígena(インディヘナ)と呼ぶようになっている。「アメリカ・インディアン」と言わないで、「ネイティブ・アメリカン」と呼ぶようなものだろうか。

【絵葉書より:リモン市の公園。1980年以前】

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