ここ数年、大型台風が日本列島を襲っています。
昔の台風ならば、風速30m~40mでしたが、現代の台風は風速60mなんてあり得る状況になってきました。
これは、手に持ったティッシュペーパーを下に落とすと、1秒間で60m離れた場所まで吹き飛ぶ風の強さになります。
『電柱や街灯が倒れる』
『ブロック塀が倒れる』
『木造住宅が倒壊する』
さらに、高圧電流を送る鉄塔のような鉄骨構造物が変形します。
こんな地獄のような強風が、毎年のように日本にやってきます。
しかし、気象の研究者たちは、
「今後、もっと強力な台風が日本にやってくる。風速70mの風が吹く可能性がある。」と指摘しています。
もし、風速70mの風が吹いたらどうなるでしょうか?
『アスファルト道路のアスファルトが、剥がれて、宙を飛ぶ』
『路上の自動車は、転がりまくる』
という惨状になります。
このような強力な台風が来ると、木造家屋は倒壊する可能性が大きくなります。
では、私たちはどのような家に住めば安全なのでしょうか?
『鉄筋コンクリート(RC)造住宅』
または、
『補強コンクリートブロック造住宅』
であれば、強風でも壊れません。
コストを考慮すると、補強コンクリート造の住宅がベストでしょう。
これは、ブロック塀と同様に、コンクリートブロックをモルタルでつなぎ合わせ、補強のために、鉄筋も入れた建物です。
補強コンクリートブロック造の家は、見た目は冴えませんが、とにかく頑丈です。
沖縄では、補強コンクリートブロック造の家は、非常にポピュラーです。
沖縄というと、毎年何度も、大変強い台風にみまわれる地域です。
沖縄の不動産屋さんに聞いた話ですが、
「沖縄では、補強コンクリートブロックだと、築50年を経過した中古の家でも、値段が落ちない」
というので、驚きです。
私の研究では、補強コンクリートブロック造の家は、鉄筋コンクリート造の家よりも寿命が長く、100年は実用に耐えるという計算が出ています。
また、風速70mの風圧にも十分耐えうる強度を持ち、木造住宅のようにシロアリに食べられる心配もありません。
さらに、木造住宅ほどメンテナンスの必要はありません。
このような優れた家が、補強コンクリートブロック造の家なのです。
今後建てる家は、台風で倒壊リスクの高い木造住宅の家よりも、補強コンクリートブロック造の家を建てるのが良いと思います。
ところで、優秀な補強コンクリートブロック造も家でも、2つ、困った問題があります。
1つは、先述したように、補強コンクリートブロック造の家は、見た目が良くありません。
ゴツゴツして、ぱっとしません。
おしゃれな家とは言い難いです。
コンクリートブロックが外部にむき出しの状態であることを想像すると、おわかりかと思います。
見た目が悪いです。
こに難点を解消するためには、コンクリートブロックにレンガタイルを貼るなど、工夫が必要です。
レンガタイルを貼ることで、一見、レンガの家みたいで、おしゃれになります。
もう1つは、補強コンクリートブロック造の家を建築できる大工・職人が少ないということです。
沖縄以外の地域では、職人探しに苦労すると思います。
間違っても、技術のないその辺の職人に、補強コンクリートブロック造の家を建てる依頼をしてはいけません。
彼らは必ずこう言います。
「木造でも強風に耐えられる家を建てますよ。」
このような嘘は信じてはいけません。
大工や職人は、自分がわからないこと、自分に技術がないこと、無知であることを隠すために、適当な、都合の良いことを言って誤魔化す生き物だからです。
家はあなたの命、家族の命、財産を守るシェルターです。
今年もまた強力な、風速60m級の強風の吹く台風がやってくるでしょう。
大工や職人の建てる木造の家は、大きな被害が出るでしょう。
大工や職人の建てる木造の家などに住んではいけません。