明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



制作中の達磨大師を知り合いにメールすると「外人みたい。」「達磨大師ってインド人だよ。」なので『慧可断臂図』の時は黒い肌にした。そういえば、いかにもなインド人調達磨大師って見たことがない。知人も私の達磨大師が外人に見えるくらい、日本人あるいは中国人調イメージが普通である。そこでしょっちゅうインドに行っていた知り合いに「インドにはインド人風達磨大師って絵でも彫刻でもあるの?」と聞いてみた。すると意外なことに「そうかなぁ…ギョロ目に濃い髭、おまけに禿頭って、まんまインドのおじさんなんだけど。」という。あの程度でインド人的表現ということになっていたのか?。 達磨大師を作ることに決めたけれど、初めから私ならではの達磨大師は作りようがない。と考えていたが、これで気が変わった。当初、戦後のアメリカマット界で反日感情を利用して悪役として活躍した日系レスラー〝血笑鬼“グレート東郷のような、頭でっかち猪首で腹が出た人物をイメージしていたが、胴体はそのままに腕を長めに骨太にし、日本人とは明らかに違う体格にした。さらに、袈裟の原型はインドのサリーだと聞いたことがある。そこでお馴染みの法衣も、布を巻き付けたサリー調にしたい。達磨大師ともなると本人と面識がある人物が描いた達磨大師像は存在しないだろう。かまうことはない。と思う。

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