dm_on_web/日記(ダ)

ダンスとか。

好善社黄金時代

2004-11-06 | ダンスとか
王子神谷・シアター・バビロンの流れのほとりにて、夜。
▼カタタチサト(おどり)+西見敬一郎(音楽)
かなりカッコいいギターをバックにして、中央からあまり動かずに踊る。踊るというより、どちらかというと緊まった体を見せ付ける感じで、あまり動きで見せようとしない。この人の踊りを見るのは二回目だが前もそんな感じだった。なぜなのか。
▼藤森陽子+柴垣裕保
二回見てもやっぱりよくわからなかった。
▼十亀修之介 『坪舞踏2』
メジャーで一坪分のスペースを作り、真上に電球を吊るしてその下で踊るソロ。ダンスに関わるインタヴューなどを編集した音声を背景にして、非常に速い、限定された数の振りを踊っていく。大きな腕の振りの中に目まぐるしくスナップの利いた手の振りが入っていたり、離れた部位と部位が関連付けられたりしている。どこか無理のある、無手勝流のフォルムとフォルムの間をダンサーのスキルがつないでいるように見えるところに興味を惹かれた。振りと踊りのこの距離をむしろもっと遠く離し、なおかつそれを踊り込んだりしたら面白い結果が得られるかもしれない。
▼池田ユリヤソロ
黒いワンピースで、『蝶々夫人』のサビが入ったテクノのループでずっと踊る。かなりえげつない音楽の反復と、腰の据わっていない自己陶酔的な踊りをここまで長く続けるというのは、大胆というか怖いもの知らずというか現実から目を反らしているというか。
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好善社黄金時代

2004-11-06 | ダンスとか
王子神谷・シアター・バビロンの流れのほとりにて、昼。
和栗由紀夫+好善社に関わる人々が終結して作品を持ち寄った公演。とりあえず、こういう企画が成り立つネットワークのあり方はいいなと思った。
▼島田明日香ソロ
エスニックな薄布を幾重にもかぶって、鈴を鳴らしながら、スーツケースを引きずって徘徊。ある意味リアルなアジアの浮浪者という趣きかもしれない。舞台中央で色々なものや楽器などを取り出していじったり鳴らしたりするのだが、どれ一つとして持続せず、適当に放棄して次へ行ってしまう。申し訳程度に織り込まれる踊りもことごとく出来ていなくて、ごまかしばかりである。色んなことをやっているのに何も起こらない時間。
▼滝田高之ソロ
暗闇の中で声がかれるほど絶叫しまくった後、明かりが入ると巨大な女陰を象ったボール状の物体がモグモグ動いている。滝田が中に入って動いたり声を出したり、やがて割れ目から半透明のヴィニール袋に包まれて呼吸困難になった顔が現われ、何かを口から吐き出した後、そこから臍の緒を巻きつけた状態で大人が生まれてきて苦悶にのた打ち回る。以後は駆け出したり暴れ回るのみ。「意味」には満ちているがそこで止まっている。ゴキブリコンビナートにもいえることだが、「どうだ下品だろう」と誇示すればするほど、その人にとっての「下品」がその程度であるということも同時に示されてしまう。
▼藤森陽子+柴垣裕保
下手手前で白塗りの女が黙々と踊る一方、上手奥で男が壁に張り付いている。「止めて、ねえ止めてよ!」と叫び、ラジオから何かの放送が聞こえてきて、「いち!にぃ!さん!しぃ!」と運動らしきことをする。ノートを拾って、「お母さんです。お母さんが道に落ちていました」、そして中央の椅子と机でそれを読む。踊る女を引きずって戻したりする。ノートには自分のことが書かれている。女が机の上に乗ってうずくまる。だいたいこんな流れ。おそらく一つ一つのシーンに意味が盛り込まれているのだと思うが、見た目にはよくわからなかった。
▼ゴールデン鈴木+キョムーン+スワン皇子 『ふるえる穴』
白塗り三人組によるシンメトリカルな舞踏。踊り自体より、左右の踊り手が中央の踊り手に合わせようとしているさまばかり見てしまう。
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