平成23年の現在では、昭和20年に終戦となった
太平洋戦争は遠い昔の話になりました。
今年で66年目の夏を迎えます。
もちろん僕は、記録の中でしか読んだり
聞いたりしたことがありません。
戦争を実体験した方は、
かなり少なくなっているのでは
ないでしょうか?
太平洋戦争の記録も昔は数多く読んだ記憶があります。
最近はそれほど読む機会も少なくなっていました。
以前は、太平洋戦争での出来事を否定する著作が
多かったように思いますが、
太平洋戦争での個々の局面においては
それを賛美する出版物も増えてきています。
正解のない問題については
その人の政治的・思想的な信条が
強く影響すると感じるようになりました。
だから、太平洋戦争についても、
個々の場面においては立場によって
さまざまな見方があるのだろうと思っています。
当初、『永遠のゼロ』は、その題名からも
戦記、とくに特攻隊のストーリーだと勝手に
陳腐な話を想像していたので敬遠していたのです。
しかし、アマゾンでのあまりに良い評判と
同じ作者の『ボックス』という映画を観て
読んでみる気になりました。
あらすじは、主人公である健太郎が、
特攻隊員として死んだ祖父の生涯を
元戦友たちの数々の証言を聞き取りしながら
調べていくうちに、意外な真実に出会うと
いうものです。
素材として扱っているのは
戦争、とくに特攻隊員として最後は
敵戦空母に突入を命じられる
熟練パイロットの短い生涯なのですが、
底流に流れているのは、
身近に存在する人たちが背負っていた
重い現実を明かされる過程で
主人公たちが真摯に人生と向き合う
というヒューマンドラマです。
良きにつけ悪しきにつけ、
「人間というのは表から見える姿だけがすべてではない」
というのは年齢を重ねるとわかってくる真理ですが
本書のストーリーを読んでも、
そういう印象を受けています。
「生きて帰りたい」と公言した
戦闘機乗りが単なる臆病者ではなかったという事実や
数々の無謀な作戦計画を立案した海軍のエリートたちが
現実の戦闘にでると、臆病風に吹かれた行動をして
勝機を逸したという現実。
ふりかえって現代をみてみると、
いつもの、政府・東電・官僚・政治家批判になってしまいますけども、
エスタブリッシュメントとしてでかい顔をしていた人たちが
いざとなったときに情けなーい行動しかとれない現実。
「わかっていたこと」であったとしても、
あらためて見せつけられると、
実は「日本のお家芸」やったんやなぁと
怒りがこみ上げてきます。
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太平洋戦争は遠い昔の話になりました。
今年で66年目の夏を迎えます。
もちろん僕は、記録の中でしか読んだり
聞いたりしたことがありません。
戦争を実体験した方は、
かなり少なくなっているのでは
ないでしょうか?
太平洋戦争の記録も昔は数多く読んだ記憶があります。
最近はそれほど読む機会も少なくなっていました。
以前は、太平洋戦争での出来事を否定する著作が
多かったように思いますが、
太平洋戦争での個々の局面においては
それを賛美する出版物も増えてきています。
正解のない問題については
その人の政治的・思想的な信条が
強く影響すると感じるようになりました。
だから、太平洋戦争についても、
個々の場面においては立場によって
さまざまな見方があるのだろうと思っています。
永遠の0 (講談社文庫) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
当初、『永遠のゼロ』は、その題名からも
戦記、とくに特攻隊のストーリーだと勝手に
陳腐な話を想像していたので敬遠していたのです。
しかし、アマゾンでのあまりに良い評判と
同じ作者の『ボックス』という映画を観て
読んでみる気になりました。
あらすじは、主人公である健太郎が、
特攻隊員として死んだ祖父の生涯を
元戦友たちの数々の証言を聞き取りしながら
調べていくうちに、意外な真実に出会うと
いうものです。
素材として扱っているのは
戦争、とくに特攻隊員として最後は
敵戦空母に突入を命じられる
熟練パイロットの短い生涯なのですが、
底流に流れているのは、
身近に存在する人たちが背負っていた
重い現実を明かされる過程で
主人公たちが真摯に人生と向き合う
というヒューマンドラマです。
良きにつけ悪しきにつけ、
「人間というのは表から見える姿だけがすべてではない」
というのは年齢を重ねるとわかってくる真理ですが
本書のストーリーを読んでも、
そういう印象を受けています。
「生きて帰りたい」と公言した
戦闘機乗りが単なる臆病者ではなかったという事実や
数々の無謀な作戦計画を立案した海軍のエリートたちが
現実の戦闘にでると、臆病風に吹かれた行動をして
勝機を逸したという現実。
ふりかえって現代をみてみると、
いつもの、政府・東電・官僚・政治家批判になってしまいますけども、
エスタブリッシュメントとしてでかい顔をしていた人たちが
いざとなったときに情けなーい行動しかとれない現実。
「わかっていたこと」であったとしても、
あらためて見せつけられると、
実は「日本のお家芸」やったんやなぁと
怒りがこみ上げてきます。
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