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橋下知事、逆転勝訴「最後に頼れるのは最高裁」(読売新聞)

2011年07月16日 02時07分03秒 | 社会ニュース
橋下知事、逆転勝訴「最後に頼れるのは最高裁」(読売新聞) - goo ニュース

『山口県光市母子殺害事件を巡り、被告弁護団への懲戒請求をテレビ番組で呼びかけたことに対し、弁護士4人から損害賠償を求められた訴訟の上告審で逆転勝訴した大阪府の橋下徹知事は15日、「きちんと判断していただき、非常にありがたい。表現の自由にかかわることであり、こういう問題になると最後に頼れるのは最高裁だとつくづく感じた」と述べた。

 さらに、「一般市民が弁護士に不服申し立てをするのは懲戒請求しかないので、国民には制度を正しく活用してもらいたい」と語った。

 大阪府摂津市内で記者団の質問に答えた。』記事引用終り


橋下氏は、きちんと判決要旨読んだ方がいいと思いますよ。
結論は賠償責任を否定し、
橋下氏を実質勝たせる内容になっています。
しかし、橋下氏のテレビでの発言を正しいものと
肯定しているわけではありません。
テレビでの呼びかけ行為自体は、
橋下氏が弁護士として専門家の地位にいるにもかかわらず
「慎重な配慮を欠いた軽率な行為であり、
その発言の措辞にも不適切な面があった」と
はっきり指摘されています。

判決要旨はこちら

橋下氏自身が「最後に頼れるのは最高裁」
と言えるようなことを最高裁は言ってはおらず、
自らの行為を反省こそすれ
胸を張って自慢できることなど何もない。

最高裁が言っているのは、
発言に軽率な面があったとしても
金銭的に賠償できるほどの損害が相手方(弁護団)になく、
その被害も著名な刑事事件を担当した弁護団が
受忍すべき限度を超えてはいないと言っているのです。

だから、賠償責任が認められなかっただけであって、
呼びかけ行為自体を肯定的に評価されているわけではありません。

表現の自由の憲法的価値を重視し、
弁護士間の論争については弁護士会内部で判断すれば良い問題であって
国家権力が介入して業務妨害による賠償責任を課さなければならないほどの問題ではないと
判断している点は、ある意味バランス感覚に優れ、
むしろ橋下氏が嫌うリベラルな感覚が漂いさえします。
実際、弁護士会で橋下氏がこの件で懲戒処分を受けている点は
裁判所において顕著な事実として認定されています。


この判決には3人の裁判官の補足意見が付与されており
それを読めばこの判決の意味するところがもっとよくわかります。


橋下氏の行為は、懲戒請求権の趣旨をも
ゆがめかねない危険性を有しており
「衆を恃んで懲戒請求を行って数の圧力を手段として
弁護士会の姿勢を改めさせようとするのであれば,
それはやはり制度の利用として正しくない」と
批判されているのです。


「厚顔無恥」が橋下氏の持ち味だから、
最高裁が苦言を呈しても
結論部分のおいしいところだけ受け取って
世間には「勝訴」を喧伝するのでしょうなぁ。

そして、あまりものをよく考えない人たちによって橋下氏は
支持されるのでしょう。それもまた民主主義なのでしょうか。
民主主義によって独裁が生まれる。
ちょっと皮肉が過ぎますか?

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