cuminseed

ちょっとだけスパイシー

スカンポ

2007-04-28 | 日常
昨日、大阪日本橋にある居酒屋に、
会社の同僚と呑みに行った。

最近の居酒屋もチェーン店が増え、
年取ったオッサン同士で、
気軽に入れる店が少なくなったが、
カウンターだけの7人しか入れない小さな店で、
60歳を越えたオバハンと、若いアルバイトの女性二人で、
テレビや有線、カラオケなどが無く、
CDラジカセで、古い演歌を流す、
レトロな雰囲気のお店だ。

カウンターの上には、
オバハン手作りの、煮物や魚が大きな器に入れられ、
好きなものを注文するようになっている。

ガラスのコップに、
筍でもなく、ワサビでもない小さな三角の葉をつけた
棒状の茎が入れられていた。

生ビールを注文し、
『おつかれさま~~~』
とジョッキを口につけた。

同僚は、フキの煮物を注文した。
このオバハン。
顔と口は悪いが、
料理だけはなかなかのモノである。
特に野菜や魚の煮物は、上手い!

私は、筍とワラビ、
それにフキのようなものが入った煮物を注文した。

『これは筍とワラビ、スカンポが入って美味しいで!』
スカンポ? スカンポってなんやねん?」
『場所によって言い方が違うんや。イタドリのことや!』

同僚が
『懐かしいな!子供の頃、山で採ってきて、
 皮むいて、よー食べたでー』
私は、
「イタドリって、20年ほど昔に一度だけ食べたことがあるけど、
もう、味も忘れた」
『目の前の、コップに挿してるのがスカンポや!
これも皮むいて切ったるから味見してみ!』

同僚は子供の頃、おやつとして良く食べたらしい。
私は町の生まれなので生えている所や、
八百屋に売っているのも見た記憶が無い。

スカンポの煮物から箸を付けた。
柔らかく美味しい。

次に皮をむいたばかりのスカンポを口にした。
酸味と苦味があるが、お酒には合う。

昔風のスタンドで演歌を聞き、
手作りの懐かしい料理を嗜みながら酒を呑む。
酔っ払ってくると、映画の中に入っているような気がしてきた。
『ディープな大阪』を堪能したお酒を頂いた夜だった。




コメント
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