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cuminseed

ちょっとだけスパイシー

雲南省旅行記(5)

2006-08-21 | 雲南省旅行記
石林を出発したのが11時30分。
昆明の方に帰るのだが、そろそろお昼ご飯の時間だ。
同じ道を帰るとすると、途中綺麗なレストランや食堂は、
無かったような気がする。
妻にどんな所で食事をするか聞いてみたら、
「食事の料金は15元(約200円)で、入る店はガイドにおまかせ、
中国の田舎では、日本のようにまともな(?)店は無いかも」

30分ほどしてから、反対車線にある食堂に入った。
1メートルほどの高さの土台に、コンクリートブロックで作られた
胸の高さぐらいの壁と、簡単な屋根だけ。
4人がけの、木のテーブルと椅子に妻と二人が案内された。
食事の時は、ガイドや運転手が一緒に食べてはいけないらしい。
出てきた料理は、茶色い陶器に入った鶏のスープ。
現地の野菜炒めが二皿と豚肉料理(雲南風?)と中国風の漬物。
プラスチックの洗面器に山のように盛られたご飯。
二人では食べきることの出来ない、凄い量である。
それに陶器のスプーンに割り箸。小さく端が少し欠けたお茶碗が二つ出てきた。
スープとご飯を入れるようなのだが、濡れたままで底には少し水が溜まっている。
日本から持っていったローン会社が配る無料のティシュで
1つひとつ拭き、食べ出した。
スープは薄味で香辛料と少しの塩味。それ以外は、すべて辛い味付け。
雲南省は隣に四川省がある為か、味付けが辛いのだ。
野菜も日本では見たことが無く、地元の人が採ってきたもので、
市場にも売っていないらしい。
ご飯は、硬く少し色が付いたようで美味しくない。
おかずを中心に、二人で半分ほど食べただけで満腹。
次の目的地、『雲南七彩』に行く為に車に乗り込んだ。

日本を出発する前にガイドブックで簡単に調べたのだが
『雲南七彩』はどこにも載っていなかった。
大きな門の中に入ると、観光バスがざっと見回しただけで20台以上。
中央に池があり、中央の小さな島には
『三国志』の登場人物の像が作られていた。

池の周りには、七つの大きな建物があった。
雲南省の特産物を集めた、「お土産物屋」の事だったのだ。
ガイドの李さんは一番奥にある『宝石・翡翠(ヒスイ)』売り場の建物に、
私たちを連れて行き、翡翠は雲南省の特産で・・・と説明を始めた。
私は男だし、宝石や翡翠など興味が無いと言うと、
妻に「これは良いですよ」とか、「安いです。お得ですよ」と薦め始めた。
ガイドとお土産物屋がグルになっているのは解かるが、
日本人はすべてがお金持ちだと思っているのだろう。
高価な翡翠ばかり薦めてくる。
妻も断り切れず、280元の翡翠のペンダントを一つ購入した。
すると李さんは、
「後は二人で廻ってください。1時間したらここに来てください」
この調子でお土産を薦められても困るので、
ふたりでゆっくり見て廻るのに賛成した。
雲南省は、翡翠のほかにお茶(プーアール茶)漢方薬。
花。山菜(キノコ)。タバコなどが有名らしい。
まだ、旅行も始まったばかりで、残りが一週間以上もあり、
早くからお土産を買うと、荷物になるので、
妻が「ハーブオイル」を一瓶だけを購入した。

昆明市内に入ると李さんが、
「無料でお茶を飲みましょう」と決め付けたように言い出した。
私が疲れているからホテルに戻る。と言うと、
「少しだけでもいいから行きましょう。すぐ近くです」
と何故か強引に誘いだした。
20分だけなら良いと言ってお茶を飲みに行くのを了解した。
大きなイベント会場のような建物の中に連れて行かれた。
そこにも観光バスが10数台止まっている。
入り口で、民族衣装を着た若い女性に名札を手渡され、
奥の個室に連れて行かれそうになった。
妻が何分ぐらいですか? と訊ねた。
「40分から1時間ぐらいです」
私は約束が違うと、引き返し建物から出て行った。
李さんも民族衣装を着た女性も慌て困った様子だったが、
無料でお茶なんて、タダほど高いものは無いのである。
帰りに無理やり、お茶を買わされるのはわかりきった事である。
それなら最初から行かない方が良いし、いい加減に疲れてきた。

あとで解かった事だが、雲南省のガイドは、
雲南省の特産品を観光客に売らなければいけないと、
条例かガイドの契約のようなもので決まっているらしい。
ガイドが案内した観光客が、特産品を買うか買わないかで、
罰金が課せられる事もあるようだ。
それならそうと最初に説明をすれば、
お茶くらい飲んであげたのだが、、、
無理やり連れて行かれたので気分を害し、
疲れてしまった。
日本でも、良くあることには違いないのだが、
観光客(特に日本人)を見ると、
お金を吸い取ることしか考えない人も
多いのだなと感心した。

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雲南省旅行記(4)

2006-08-17 | 雲南省旅行記
石林の入り口に着いた。
凄い人の数である。
中国の学校にも夏休みがあり(当然かも)
子供連れの家族をたくさん見る事が出来た。

ガイドの李さんが車から降りて警備の人と何か話をしている。



帰って来て車に乗り込むと、車のまま入り口を通過し、
少し下った所にある池の前までやってきた。
「普通はダメだけど、障害者がいると言うことで
奥の方まで、乗っていいと許可をもらいました。
ここからは歩きます」

雲南省全体が観光産業に依存する割合が高く、
必然的に、障害者に対する対応も良くなって来ているそうだ。
今日は日曜日でこんなに人が多いのですか? 
と李さんに尋ねた。
今日はまだ少ない方で、5年ほど前からは、
曜日に関係なく、人が多いそうである。

車から降りると、たくさんの民族衣装に包まれた女性が見られた。


ガイド兼写真モデルの、サニ人の若い女性だそうだ。
年配の女性も地味で黒っぽい民族衣装に包まれ、
手には、色鮮やかな民族衣装を数枚持って立っている。
観光客に民族衣装を貸し出しているようだ。
その数もかなり多く、観光客かガイドか解からないほどだ。
胸に観光ガイドの身分証明書をぶら下げているのがサニ人の女性。
ぶら下げていないのが漢民族やその他の女性なんだな?
と、ひとりで納得して、大石林の方へ向かった。

石林は、 2億7000万年前には石林は海底だったそうである。
地殻変動により陸地となり、雨や地下水の侵蝕作用で今の姿になったらしい。
大きな石柱がずらりと続き、まさに名前の通り『石林』である。
少し行くと、人であふれ返った広場に出た。
「ここで自由に写真を撮ってください。30分したら、
 ここに戻ってきてください」
広場の奥にある大きな石柱には『石林』と書かれ、
みんな、それをバックに記念写真を撮ろうとしている。



しかし、あまりにも凄い人であり、
背の低い妻などは、とうてい無理である。
少し離れた所で写真を撮り、李さんと合流し散策を始めた。
10メートルほどもある石柱の間に作られた細い道を歩くと、
100年以上前の地震で石柱が折れ、石の間に挟まれたものや、



カメの形をした石、像の形をした石など奇岩がたくさん広がっている。



迷路のような道を歩いて行くと、展望台が見えてきた。
険しい石段に人の列が続いている。
混雑がひどく階段も押し合い状態なので、
最上部の2階にまで行かず、一階で景色を見ることにした。
大きな石の柱がそびえ立ち、雄大な景色である。

込み合った展望台の石段をくだり、小石林へ向かった。
石柱が森や林のように密集している大石林と違い、
石柱がたくさんあるのだが、芝生が広がり、鯉が泳ぐ池があり、
雰囲気がゆったりとしている。
広い散策路から少し横にそれると、池があり李さんが
「これが有名なサニ人に伝わる『阿詩瑪(アシマ)』の岩です」


中国では映画が大ヒットし、誰もが知っているらしい。
特に私の妻は大ファンだったそうである。
7キロほどある環林公路を歩き終え、車から降りた池の前に来た。
「少しここで待っていて下さい。李さんが迎えに来ます」
どうやら外の駐車場で待機していたらしい。
中国の良いところを見つけたような気がした。
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雲南省旅行記(3)

2006-08-16 | 雲南省旅行記
8時5分前にフロントから電話が掛かって来た。
旅行会社からのガイドに電話を代わり、
『これから石林に出発するので、
用意をしてロビーに来てください』とのこと。
ロビーに下りると、若い女性と中年のデブっとした男性が待っていました。
女性の方はミャオ族の季さん。男性の方も運転手の季さん。
車はかなり年代モノのワーゲン。
ドアも手動、ギアもミッション。ドアはガタガタ。
妻と後部座席に乗り込み、石林に出発。

   ****************************

ガイドの季さんの説明(通訳 妻)

昆明は、標高1,900メートルと高地にあります。
年平均気温は15度。
夏でも平均最高気温が26度と涼しく、冬は暖かいです。
年中春のような気候は『四時如春(スーシールーチェン)』
と呼ばれ、町の名前も『春城』と言う別名も持ってるんですよ。

日本では10元で何本のバラが買えますか?
昆明では2キロ、約100本のバラが買えます。
昆明は「世界園芸博覧会」が開かれ、
中国随一の町で、世界各国に輸出しています。
日本にもたくさん輸出されています。

雲南には十八の不思議な事があってそれを
「雲南十八怪」と呼ばれ・・・
(私の覚えてるもの?)

1. とにかく蚊が多い。
2. 天まで伸びるような石の柱がそそりたっている
3. 女性は働き者で、農作業をする。
4. 竹筒を使ってタバコを吸う(水タバコ)
5. 馬は小さいが、力は強い。
6. 雲南の人は高級タバコが生産されていることを自慢するが、
実は高すぎて雲南省の人は買えない。
7. 国内外で高価な山の幸は、雲南の宝となっている。
8. 父親が赤ん坊を背負っている。
9. 米の粉で作った麺の米線をよく食べる。
10. 気候が温暖で、いつも花が咲き乱れている。

   ****************************


窓から見える市場か工場のレンガで造られた長い壁にも、
「雲南十八怪」の絵が書いてある。

しかし、整備されていない道路を、
運転手の季さんは、クランクションを鳴らしながら、
かなりのスピードで運転している。
出発して、30分ほど経ってから気付いたのだが、
「石林」と書かれた高速道路の入り口を案内した、
標識がたくさんあるのに、いっこうに向かう気配がない。

旅行会社の予定では、2時間ほどで石林につくはずなのだが、
制限速度を無視した、運転だ。
この運転手はおそらく、高速道路のお金を、
自分のふところに入れる気なのだろう。
文句を言っても良いのだが、

もしもだ・・・
山の中に連れて行かれ、お金を取られて置いていかれたり、
殺されて埋められても、解からないのだ。
それに、事故は恐いが高速道路でなく、
一般道の窓から見える地元の人の生活風景や景色を見るもの、
悪くはない。
麦わら帽子をかぶり、日に焼けた農業を営む人が、
背中に大きな竹で作った籠に、農作物を入れて歩く姿や、
ボロボロのトラクター(3輪車)でのんびり走る人、
道路端には、田んぼや畑が広がり、その奥にそびえ立つ山々の風景。
30年前の日本と似た、風景かも知れない。

一時間ぐらい走ると、民家が少なくなり、
トウモロコシ畑が多くなって来た。
さらに30分ほど進むと、低くなだらかな丘に、
ぽつんぽつんと石の塊が見えるようになってきた。

段々と車やバスの量が増え、駐車場の看板が見え出した。
どうやら着いたようである。
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雲南省旅行記(2)

2006-08-10 | 雲南省旅行記
広州を12時35分に出発してから、約2時間、
昆明には到着予定時刻を少し遅れて午後2時40分に到着。
空港には現地でお願いしている旅行会社の人が迎えに来ていました。

広州と違い、天気が凄く良いのですが暑くないのです。
その変わり、お日様の光が肌に痛いぐらいに感じられました。
標高が強い為、紫外線が強いのですね。

タクシーで旅行会社に直行、明日からの観光コースの打ち合わせや、
旅行代金の支払などを済ませ、ホテルにチェックイン。
私たち夫婦二人にガイドが一人、運転手が一人とかなり贅沢な観光にしました。
障害者二人では、移動するのに時間がかかるし、私が中国語を話せないので、
バスツアーでの観光が無理と判断した為です。

この日は、ホテルのレストランで食事を取りました。
昆明の名物料理を5品と、地ビールを注文。
妻がどれくらいの量か、辛くないかを、ウエイトレスに確認し、
一つひとつチェックしてからオーダーをしたのですが、、、
すべての料理が大きなお皿に、山盛り!!!
50センチ以上もある魚料理が丸ごと一匹に、
豆腐料理も日本では3丁分ぐらい。
山菜とキノコも大きなお皿からあふれるほど。
確かに美味しいのですが、2皿も食べきらないうちに、
お腹いっぱいで、もう食べることが出来ない!

話が違うとウエイトレスにモンクを言い、
交渉の上、サラダは取り止め、
パン生地のような料理は、包んでもらいました。
これだけでも、直径30センチ。高さが10センチほどと、
二人では食べきれない量です。

雲南省で料理を注文すると量がすごく多く、
食べ残すのが、礼儀(風習)だと、
下調べをしていけば良かったのですが、
このときはまだ気付いていませんでした。

両親が、日本の貧乏百姓の育ちなので、
お茶碗に、ご飯ひとつぶ残しても、もったいないと
叱られるような教育を受けてきた私には、
信じることができませんでした。

食事が終わり、部屋に戻る途中、エレベーターの中に
「按摩90分118元(約1900円)」
と張り紙がしてありました。

中国での按摩(マッサージ)は、
去年上海で盲人按摩を体験し、
凄く気に入っていました。

食べ過ぎで、お腹も重たいし、
今日は飛行機や車での移動だけで運動不足なので、
ストレッチを兼ねて頼むことにしました。

部屋に帰り、妻がフロントに電話をかけて、予約しようとしたら、
フロント「90分で 150元になります」
妻   「エレベーターには 118元と書いています」
フロント「いいえ。150元です」
妻   「少し待っていてください」
すぐに部屋から出て行って、5分ほどして帰ってきて言うには、
「フロントをエレベーターまで連れて行って、モンク言ってやった
 118元でいいって!
 足裏マッサージが1時間45元(約700円)だからそれも頼んできた」

四っ星ホテルでも、田舎(雲南)ではこの対応。
北京や上海のレベルと全然レベルが違うようです。

しばらくしてから、
美人のオネーサンとハンサムなオニーサンが部屋にやって来ました。
うめき声が出るほど力の入った按摩で、身体も軽くなり、
雲南省一日目は、ゆっくり眠ることが出来ました。
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雲南省旅行記(1)

2006-08-08 | 雲南省旅行記
21日のお昼に、関西国際空港を出発して広州新白雲空港に着きました。
妻の知り合いに迎えに来て頂いたのですが、驚くほど広く大きな空港で、
入国手続きから荷物を受け取るまでに相当の時間を費やし、
たくさんの人の中から、迎えの人を探すのにも苦労しました。
やっと出会うことができ、車で40分ほど走ると広州市内に着きました。
以前日本に留学された事のある夫婦や友達、その家族らと宴を開いて頂き、
夜には大学で漢方薬の教授をしている女性のマンション(28階建ての26階)
に泊めて貰いました。

広州といえば広東料理ですが、味付けはさっぱりとしていて、
野菜や魚介類に新鮮な食材が使われているようでした。
名前は忘れましたが、凄く大きくて綺麗なレストランの個室に案内されました。
ここでは、片皮乳猪や清蒸鮮魚・叉焼肉・糖醋蜜肉など代表的な
広東料理を食べることが出来ました。

中国の建物は、土地が広いためか、
日本のマンションやビルより大きく造られています。
都市部に住む、お金にゆとりのある人の生活って
日本人の生活と変わりがありません。
ただ、貧富の差が大きく、
マンションのからベランダに出て外を見ると、
高級マンションや近代的なビルのすぐ横に
壊れかけの家やアパート(?)があったり、
終戦当時を思わせるような市場があったりします。
道路を走っている車はホンダ・ニッサン・トヨタと
日本製が多いと思われました。

22日の朝には、わざわざホテルに朝食を食べに連れて行って頂きました。
1階にはテーブル席、2階には個室がたくさん並んだ造りでしたが、
ほぼ満席に近い状態でした。
それも宿泊客でなく、広州市民が子供連れでたくさん来ているのです。
疑問に思って聞いてみると、
広州では土曜・日曜には家族で、
レストランやホテルでゆっくり朝食を食べる習慣があるそうです。
2階へ行き、飲茶中心の朝食をお腹いっぱい頂きました。

ホテルでの豪華な食事が終わってから、空港へ戻り、
目的地の雲南省昆明行きの飛行機に搭乗しました。
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