徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

子宮頸がんワクチンの副反応は「痛み」や「恐怖感」などが原因か

2014年01月21日 07時50分43秒 | 小児科診療
 厚労省の専門家会議の判断がようやく発表されました。
 内容は、子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)の副反応を疑われたCRPS(複合性局所疼痛症候群)の原因はワクチン成分ではなく注射という痛みを伴う医療行為であるという結論です。
 ヨーロッパでは問題になっている症状を「心因反応」と捉えて副反応に含めてきませんでしたが、それに準じた妥当な判断ということになります。

子宮頸がんワクチンの副作用、痛みや恐怖感などが原因か
(TBS系(JNN) 1月21日)
 子宮頸がんの予防ワクチンで、女子中高生らから副作用を訴える声が相次いでいる問題で、厚生労働省の専門家会議は、「ワクチンを打つ際の痛みや恐怖感などが原因の可能性が高い」と判断しました。
 子宮頸がんワクチンは去年4月から定期接種となっていますが、接種後に全身の痛みやけいれんなど副作用を訴える声が相次ぎ、厚労省は積極的な接種の呼びかけを中止しています。
 20日、厚労省の専門家会議は、130の症例を分析した結果、子宮頸がんワクチンは筋肉注射のため、接種した時の強い痛みなどが原因になっている可能性があると判断しました。
 痛みへの恐怖感や不安感など心理的要因も加わり、「心身の反応」となって体に様々な異常を引き起こしていると考えられるということです。治療法としては、体への治療と共に心理的な治療を行うことが重要としています。
 専門家会議は、ワクチンの成分自体については副作用の原因になるとは考えにくいと結論付けていて、来月、報告書にまとめた上で、ワクチン接種の推奨を再開するか検討することにしています。


 さて、ワクチンの副反応に過敏な日本国民がこれを受け入れることができるかどうか・・・。
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