徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

第71回全日本ソフトテニス選手権大会(2016年、山口県)を観て

2016年12月08日 09時09分30秒 | テニス
 唐突にかつ久しぶりにテニス、それもソフトテニスの話題です。
 NHKで件名の大会の放映をしていたのを見つけ、録画して後でみてみました。

<参考>
組み合わせ表
動画(YouTube)

 男子決勝は
 「水澤/長江組(NTT西日本広島)」VS.「船水/星野組」(早稲田大学)
 というカード。

 さすがにトップレベルとなると、躊躇なくラケットを振り切っていてボールに伸びがあります。
 水澤、長江、船水の3選手は日本代表です。
 でも、私が注目したのは星野選手。
 体の使い方がリラックスしていてすごく自然なんですね。
 これは練習して獲得できるセンスではありませんので、天性のものなのでしょう。
 これからまだまだ伸びると思います。

 さて、実力も伯仲している中、何が勝負を分けるのかというと・・・一つは「我慢」でしょうか。
 自分の得意な体勢でボールを打てれば素晴らしい球筋になるのは誰もが同じ。
 速いボールを打てるだけなら、いくらでもいるはず。
 しかし試合中はそんなチャンスは滅多に訪れません。
 少し崩れた体勢で如何にボールをコントロールするか、が問われます。

 それは練習の中で培われること。
 無理に決めようとするとミスが多くなる。
 どの程度までバランスが崩れていても自分のボールとして打ち込めるかは足腰の鍛錬にかかっています。

 攻めが無理と判断した際は、我慢してボールをつなぎ、チャンスを待つ忍耐力が要求されます。
 しかしつなぎボールが甘くなれば容赦ない攻めが襲ってきます。
 つなぎボールは「攻められないよう深く」が基本です。

 トップレベルでは攻めのシュートボールの威力にはあまり差はありませんので、忍耐力とつなぎボールの精度で勝負が分かれるのではないかと考えます。

 そして攻めは、相手のバランスを如何に崩すか。
 相手がダブル前衛(今はダブルフォワードと呼ぶのですね)、頭越えのログで体勢を崩し、次に足下にシュートボールを鎮める。
 ダブル前衛の間のセンターを狙い、お見合い(ボールの譲り合い)を誘って中途半端な返球を期待する、等々。

 これは優勝した船水/星野ペアが徹底して実行した戦術です。

 女子の試合も見ましたが、男子より攻めと守りの組み立てが甘い印象がありました。
 なぜそんな無理な体勢から攻めるのかなあ・・・前衛に捕まるのはわかっているだろうに、なんて場面が多々ありました。

 この大会の放映をみて、あらためて錦織選手が活躍するテニスの世界を振り返ると・・・、そのレベルの高さに愕然とします。
 1球1球に込められた意味がわかり、無理なこと・無駄なことをするとすぐにポイントを失ってしまうゲーム運び。
 やはり世界を転戦してお金を稼いでいる人達は、ひと味違う。

 もっとも、忍耐力とつなぎボールの精度という点は共通していますが。
 錦織選手が最近上位で安定しているのは、まさにこれができるようになったからだと思います。
 数年前までは、途中で集中力を切らして我慢できなくなる捨てゲームを時々見かけました。

 ・・・昔取った杵柄(といってもインターハイに出ただけですが)で、偉そうな言葉を並べてしまいました。お許しを(^^;)。
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