今週月曜日(9/10)に当院では今シーズン初のインフルエンザ患者が来院しました。
ふだんは流行情報がなければこの時期にインフルエンザ迅速診断をすることはないのですが、今回の患者さんは熱性けいれんを起こしており念のため検査したところ、A型インフルエンザが陽性に出たのでした。
9月に患者さんが発生するなんて、開業してから初めての経験です。ちょうどインフルエンザワクチンの予約受付を開始した日でもあり、ちょっとショックでした。その後数日経過しましたが、今のところ大きな流行にはなっていないようです。
しかし巷では、8月中も沖縄では流行(ニュース1)があり、9月に入り東京で学級閉鎖が発生したとのニュース(ニュース2)も耳にしていたので「今年は早いなあ」くらいに思っていた矢先の出来事でした。あ、前橋市の消防学校でもインフルエンザが発生して休校措置が取られたそうです。
(ニュース1)沖縄で夏にインフル大流行 県南部で深刻化、亜熱帯気候が影響との指摘も
(2012. 9. 4:日経メディカル)
近年、沖縄県では夏にもインフルエンザの流行が見られるようになってきた。今夏は県内の定点当たり報告数が20人を超え、大流行の様相だ。夏の流行は、同じ亜熱帯気候のタイや台湾でも認められている。
今夏、沖縄県でインフルエンザが猛威を振るっている。県内の定点当たり報告数は26週(6月25日~7月1日)から増え始め、29週(7月16日~22日)には21.10人に達した。2009年の新型インフルエンザの流行を除けば、同県の定点当たり報告数が20人を上回ったのは06年以来のことだ。特に人口が集中する県南部では流行が深刻化し、29週の定点当たり報告数が35.89人に達して、流行警報まで発令された。琉球大感染症・呼吸器・消化器内科学教授の藤田次郎氏は、「南部の病院の救急外来は、どこもインフルエンザの患者であふれていた」と話す。
沖縄県で、冬に加えて夏にもインフルエンザの流行が見られるようになったのは最近のことだ。05年の27週(7月4日~10日)に同県の定点当たり報告数が11.24人となって、全国で初めて夏に注意報が発令され、06、07年の夏にも流行が認められた。従来、インフルエンザは冬の感染症と考えられていたこともあり、診断キットなどが夏にはほとんど流通していなかった。今では季節を問わず診断キットが流通するようになり、いつでも診断が可能になったが、「他の都道府県での定点当たり報告数は0.1~0.2人程度で、大きな流行は認められない」と感染症研究所感染症情報センター主任研究官の安井良則氏は話す。
なぜ沖縄県だけで夏にインフルエンザが流行するのかは分かっていない。ただ、同じ亜熱帯に位置するタイや台湾でも、冬だけでなく夏(雨期)にも流行するパターンが確認されており、安井氏は「亜熱帯気候の影響が指摘されている」と話す。
(ニュース2)都内公立小学校でインフルエンザ急増 墨田区で学級閉鎖も
(9/6:FNN)
東京都内の公立小学校で、インフルエンザによる欠席が急増し、今シーズン初めて学級閉鎖があった。
学級閉鎖されたのは、墨田区の横川小学校の2年生の1クラス。
墨田区によると、このクラスでは、4日から発熱やせきなど、インフルエンザの症状による児童の欠席などが目立ち始め、6日の時点で34人のうち11人が欠席しているという。
当院の外来を見渡すと、ほかにマイコプラズマ肺炎が散発しています。
それから、近隣の保育園でRSウイルスも発生したという未確認情報もあります。
RSウイルスも例年より早く増加しているとニュースが伝えています(ニュース3)。
(ニュース3)RSウイルス感染症が急増 対策徹底呼びかけ
(9/12:NHK)
乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の患者が、この10年で最も速いペースで増えていることから、国立感染症研究所は、例年より早く流行のピークを迎えるおそれがあるとして、手洗いなど、対策の徹底を呼びかけています。
RSウイルス感染症は、発熱やせきなどかぜに似た症状の出る病気で、秋から冬にかけて主に乳幼児で流行し、初めての感染では肺炎や脳症を引き起こして重症化することがあります。
国立感染症研究所によりますと、今月2日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関で新たにRSウイルス感染症と診断された患者は1998人で、前の週の1.7倍に急増しました。
患者の数はこの10年で最も速いペースで増えていることから、研究所は例年より早く、流行のピークを迎えるおそれがあるとしています。
患者の数を都道府県別に見ると、▽福岡県が433人、▽東京都が251人、▽宮崎県が177人など、九州で多くなっています。
ふだんは流行情報がなければこの時期にインフルエンザ迅速診断をすることはないのですが、今回の患者さんは熱性けいれんを起こしており念のため検査したところ、A型インフルエンザが陽性に出たのでした。
9月に患者さんが発生するなんて、開業してから初めての経験です。ちょうどインフルエンザワクチンの予約受付を開始した日でもあり、ちょっとショックでした。その後数日経過しましたが、今のところ大きな流行にはなっていないようです。
しかし巷では、8月中も沖縄では流行(ニュース1)があり、9月に入り東京で学級閉鎖が発生したとのニュース(ニュース2)も耳にしていたので「今年は早いなあ」くらいに思っていた矢先の出来事でした。あ、前橋市の消防学校でもインフルエンザが発生して休校措置が取られたそうです。
(ニュース1)沖縄で夏にインフル大流行 県南部で深刻化、亜熱帯気候が影響との指摘も
(2012. 9. 4:日経メディカル)
近年、沖縄県では夏にもインフルエンザの流行が見られるようになってきた。今夏は県内の定点当たり報告数が20人を超え、大流行の様相だ。夏の流行は、同じ亜熱帯気候のタイや台湾でも認められている。
今夏、沖縄県でインフルエンザが猛威を振るっている。県内の定点当たり報告数は26週(6月25日~7月1日)から増え始め、29週(7月16日~22日)には21.10人に達した。2009年の新型インフルエンザの流行を除けば、同県の定点当たり報告数が20人を上回ったのは06年以来のことだ。特に人口が集中する県南部では流行が深刻化し、29週の定点当たり報告数が35.89人に達して、流行警報まで発令された。琉球大感染症・呼吸器・消化器内科学教授の藤田次郎氏は、「南部の病院の救急外来は、どこもインフルエンザの患者であふれていた」と話す。
沖縄県で、冬に加えて夏にもインフルエンザの流行が見られるようになったのは最近のことだ。05年の27週(7月4日~10日)に同県の定点当たり報告数が11.24人となって、全国で初めて夏に注意報が発令され、06、07年の夏にも流行が認められた。従来、インフルエンザは冬の感染症と考えられていたこともあり、診断キットなどが夏にはほとんど流通していなかった。今では季節を問わず診断キットが流通するようになり、いつでも診断が可能になったが、「他の都道府県での定点当たり報告数は0.1~0.2人程度で、大きな流行は認められない」と感染症研究所感染症情報センター主任研究官の安井良則氏は話す。
なぜ沖縄県だけで夏にインフルエンザが流行するのかは分かっていない。ただ、同じ亜熱帯に位置するタイや台湾でも、冬だけでなく夏(雨期)にも流行するパターンが確認されており、安井氏は「亜熱帯気候の影響が指摘されている」と話す。
(ニュース2)都内公立小学校でインフルエンザ急増 墨田区で学級閉鎖も
(9/6:FNN)
東京都内の公立小学校で、インフルエンザによる欠席が急増し、今シーズン初めて学級閉鎖があった。
学級閉鎖されたのは、墨田区の横川小学校の2年生の1クラス。
墨田区によると、このクラスでは、4日から発熱やせきなど、インフルエンザの症状による児童の欠席などが目立ち始め、6日の時点で34人のうち11人が欠席しているという。
当院の外来を見渡すと、ほかにマイコプラズマ肺炎が散発しています。
それから、近隣の保育園でRSウイルスも発生したという未確認情報もあります。
RSウイルスも例年より早く増加しているとニュースが伝えています(ニュース3)。
(ニュース3)RSウイルス感染症が急増 対策徹底呼びかけ
(9/12:NHK)
乳幼児に肺炎などを引き起こすRSウイルス感染症の患者が、この10年で最も速いペースで増えていることから、国立感染症研究所は、例年より早く流行のピークを迎えるおそれがあるとして、手洗いなど、対策の徹底を呼びかけています。
RSウイルス感染症は、発熱やせきなどかぜに似た症状の出る病気で、秋から冬にかけて主に乳幼児で流行し、初めての感染では肺炎や脳症を引き起こして重症化することがあります。
国立感染症研究所によりますと、今月2日までの1週間に全国およそ3000の小児科の医療機関で新たにRSウイルス感染症と診断された患者は1998人で、前の週の1.7倍に急増しました。
患者の数はこの10年で最も速いペースで増えていることから、研究所は例年より早く、流行のピークを迎えるおそれがあるとしています。
患者の数を都道府県別に見ると、▽福岡県が433人、▽東京都が251人、▽宮崎県が177人など、九州で多くなっています。