徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

麻疹がまた流行の兆し

2011年04月21日 06時24分02秒 | 小児科診療
 4年前(2007年)に東京の大学生中心に流行した麻疹。

 それまで、日本は「麻疹の輸出国」として海外から非難されていました。
 流行を機会にワクチン2回接種を開始して定期化へ進んだところ、患者数は減少して一転「麻疹輸入国」へ変貌を遂げるに至りました。

 その麻疹が、また東京で流行始めているという記事を見つけました;

「はしか感染拡大の恐れ 未接種者はGW前にワクチンを」 
2011.4.21 (産経新聞)

 はしかが感染拡大する懸念が出始めている。今のところ全国的な流行はみられないが、東京都で4月1日から18日にかけて、例年の4倍にあたる24人の患者を確認。局所的に感染が広がっている可能性があり、国立感染症研究所感染症情報センター第三室の多屋馨子室長は「はしかはワクチンが唯一の感染予防法。予防接種を受けていない人は、人の動きが活発になるゴールデンウイーク前に接種してほしい」と呼びかけている。

 国内では平成17年に大学生を中心に大流行したが、ワクチン接種率の上昇に伴い感染者は年々減少。一方で海外から持ち込まれる“輸入例”の割合が増えており、21年は全体の2・4%だったが、昨年は7・3%、今年は28%にまで増えている。

 東京都で今月確認された感染者も、遺伝子検査を行った16人のうち、10人は海外で流行しているタイプのウイルスに感染していた。1人はヨーロッパから東日本大震災取材のために来日した外国人記者で、母国で感染し日本国内に持ち込んだとみられている。

 記者は都内や近郊の被災地で取材活動をしていたが、この記者からの感染拡大は今のところ確認されていないという。


 麻疹は空気感染します。つまり、接触が無くても同じ部屋にいるだけで感染してしまうのです。隔離措置が十分とれない避難所での流行が懸念されます。
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