花粉症のカレンダーをひもとくと、春はスギ・ヒノキ、夏はカモガヤ・ハルガヤ・オオアワガエリ、秋になるとブタクサ・ヨモギ・セイタカアワダチソウ・・・と主役が入れ替わり立ち替わりで登場します。
風邪は1~2週間で落ち着きますが、2週間以上水っぱなが続くときはアレルギー性鼻炎を、目のかゆみを伴うときは花粉症を疑いましょう。
秋の花粉症のわかりやすい解説を毎日新聞で見つけましたのでご紹介します:
■ くらしナビ・ライフスタイル:秋も花粉症にご注意!
(毎日新聞:2013年10月08日)
秋らしさを満喫できる時期の到来、と思ったら、鼻水が止まらない--。それはもしかして風邪ではなく、秋の草花による花粉症かも。最近はスギ花粉症患者の増加によって、別の花粉にも反応して、秋に症状が出る人が増えているという。
●春先と同様の症状
神奈川県座間市の山田隆章さん(61)は30年近く前、ブタクサ花粉症と診断された。その5年ほど前からスギ花粉症があったが、8月のお盆の頃から、外出するとくしゃみや鼻水など、春先と同様の症状が出るようになった。毎年10月初めまで続き、薬が欠かせない。
秋の花粉症の原因になるのは、ブタクサ、ヨモギなどの草が主体だ。春のスギやヒノキの花粉が数十キロ以上先までも届くのに対し、ブタクサなどの花粉が飛ぶのはせいぜい数百メートル~1キロ程度。半面、身近な道端や河川敷に生えているため、近くで大量に吸い込む恐れがある。
山田さんは10年ほど前から、地域でオオブタクサなどの駆除に取り組み、夏場に草刈りを繰り返している。「1年草なので、何年か根気よく続ければ減らすことは可能。スギと同様に『花粉を減らすのは無理』と諦めてしまう人が多いが、ブタクサは自分たちで対策が取れます」と、活動の広がりに期待する。
●地域差が大きい
「地域差が大きいのが秋の花粉症の特徴」と日本医科大の大久保公裕教授。「土手や公園など雑草の多い場所を避ければ、スギ花粉よりは自衛が可能」という。ただ、秋は運動会など屋外でのイベントも多く、連休も多い。肌寒い春先よりも屋外にいる時間が長いので、注意が必要だ。
症状はスギ花粉症とほぼ同じで、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなど。晴れた日は花粉の飛散量が増えるので症状が重くなり、雨の日は軽い。一方、草花の花粉は壊れやすく、細かいため、スギに比べてぜんそくを起こしやすい。口腔(こうくう)アレルギー症候群(OAS)と呼ばれる、口の中がかゆくなるなどの症状を伴うこともある。
自衛策や治療法も、春とほぼ同じ。かかってしまったら、花粉症対策用の眼鏡やマスクを使い、花粉を取り込まないようにする。雑草の多い場所に行くことや、土手でのジョギングなどは避け、花粉が多く飛ぶ雨の日の翌日は外出を控えよう。毎年重症化する人は、飛散のピーク前に抗ヒスタミン薬などを飲んでおくと良い。
●スギ花粉も飛散
秋の花粉症患者は、2000万人とも言われるスギ・ヒノキ花粉症の5~10分の1程度とされる。スギに反応する人が即ブタクサなどに反応するわけではないが、スギ花粉症のある人は、ない人に比べ反応しやすいという。
スギ花粉症で、秋に症状が出る場合も。スギは秋にかけて花芽を作り、11月ごろに休眠状態に入る前に若干の花粉を飛ばすためだ。飛散する量、期間は、春に比べてわずかなため、症状が出るのは重症者だけとみられる。大久保教授は「風の強い日に対策をして、症状が出てから薬を飲み始めれば十分」と話す。
気温が急激に下がる秋は風邪を引きやすく、通年性のアレルギー性鼻炎も悪化しやすい。別表のチェックポイントのうち三つ以上当てはまる場合は、花粉症の可能性があるので医師に相談しよう。屋外やジョギングの後で症状が出るのは花粉症、屋内でも悪くなるのは通年性のアレルギー性鼻炎の可能性が高い。
大久保教授は「花粉症は放っておけば、体はますますアレルギー反応を起こしやすい状態になり、悪化する。医師と対策を立ててください」と助言する。
*
今季の花粉の状況について、NPO法人「花粉情報協会」事務局長の佐橋紀男・東邦大訪問教授は「ブタクサやヨモギは終わりかけているが、この数年はほぼ同量とみられる。スギは、来春は飛散の少ない年とみられており、この秋はごくわずかだろうが、敏感な人は10月後半から注意してほしい」と呼びかけている。
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<花粉症チェックポイント>
・透明でさらっとした鼻水が出る
・1週間以上くしゃみや鼻水が続いている
・目のかゆみがある
・くしゃみが止まらないことがある
・熱があっても微熱程度で高熱ではない
・晴れた日に、より強く症状が出る
※三つ以上当てはまる場合は花粉症の可能性も。大久保公裕教授の話を基に作成
風邪は1~2週間で落ち着きますが、2週間以上水っぱなが続くときはアレルギー性鼻炎を、目のかゆみを伴うときは花粉症を疑いましょう。
秋の花粉症のわかりやすい解説を毎日新聞で見つけましたのでご紹介します:
■ くらしナビ・ライフスタイル:秋も花粉症にご注意!
(毎日新聞:2013年10月08日)
秋らしさを満喫できる時期の到来、と思ったら、鼻水が止まらない--。それはもしかして風邪ではなく、秋の草花による花粉症かも。最近はスギ花粉症患者の増加によって、別の花粉にも反応して、秋に症状が出る人が増えているという。
●春先と同様の症状
神奈川県座間市の山田隆章さん(61)は30年近く前、ブタクサ花粉症と診断された。その5年ほど前からスギ花粉症があったが、8月のお盆の頃から、外出するとくしゃみや鼻水など、春先と同様の症状が出るようになった。毎年10月初めまで続き、薬が欠かせない。
秋の花粉症の原因になるのは、ブタクサ、ヨモギなどの草が主体だ。春のスギやヒノキの花粉が数十キロ以上先までも届くのに対し、ブタクサなどの花粉が飛ぶのはせいぜい数百メートル~1キロ程度。半面、身近な道端や河川敷に生えているため、近くで大量に吸い込む恐れがある。
山田さんは10年ほど前から、地域でオオブタクサなどの駆除に取り組み、夏場に草刈りを繰り返している。「1年草なので、何年か根気よく続ければ減らすことは可能。スギと同様に『花粉を減らすのは無理』と諦めてしまう人が多いが、ブタクサは自分たちで対策が取れます」と、活動の広がりに期待する。
●地域差が大きい
「地域差が大きいのが秋の花粉症の特徴」と日本医科大の大久保公裕教授。「土手や公園など雑草の多い場所を避ければ、スギ花粉よりは自衛が可能」という。ただ、秋は運動会など屋外でのイベントも多く、連休も多い。肌寒い春先よりも屋外にいる時間が長いので、注意が必要だ。
症状はスギ花粉症とほぼ同じで、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなど。晴れた日は花粉の飛散量が増えるので症状が重くなり、雨の日は軽い。一方、草花の花粉は壊れやすく、細かいため、スギに比べてぜんそくを起こしやすい。口腔(こうくう)アレルギー症候群(OAS)と呼ばれる、口の中がかゆくなるなどの症状を伴うこともある。
自衛策や治療法も、春とほぼ同じ。かかってしまったら、花粉症対策用の眼鏡やマスクを使い、花粉を取り込まないようにする。雑草の多い場所に行くことや、土手でのジョギングなどは避け、花粉が多く飛ぶ雨の日の翌日は外出を控えよう。毎年重症化する人は、飛散のピーク前に抗ヒスタミン薬などを飲んでおくと良い。
●スギ花粉も飛散
秋の花粉症患者は、2000万人とも言われるスギ・ヒノキ花粉症の5~10分の1程度とされる。スギに反応する人が即ブタクサなどに反応するわけではないが、スギ花粉症のある人は、ない人に比べ反応しやすいという。
スギ花粉症で、秋に症状が出る場合も。スギは秋にかけて花芽を作り、11月ごろに休眠状態に入る前に若干の花粉を飛ばすためだ。飛散する量、期間は、春に比べてわずかなため、症状が出るのは重症者だけとみられる。大久保教授は「風の強い日に対策をして、症状が出てから薬を飲み始めれば十分」と話す。
気温が急激に下がる秋は風邪を引きやすく、通年性のアレルギー性鼻炎も悪化しやすい。別表のチェックポイントのうち三つ以上当てはまる場合は、花粉症の可能性があるので医師に相談しよう。屋外やジョギングの後で症状が出るのは花粉症、屋内でも悪くなるのは通年性のアレルギー性鼻炎の可能性が高い。
大久保教授は「花粉症は放っておけば、体はますますアレルギー反応を起こしやすい状態になり、悪化する。医師と対策を立ててください」と助言する。
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今季の花粉の状況について、NPO法人「花粉情報協会」事務局長の佐橋紀男・東邦大訪問教授は「ブタクサやヨモギは終わりかけているが、この数年はほぼ同量とみられる。スギは、来春は飛散の少ない年とみられており、この秋はごくわずかだろうが、敏感な人は10月後半から注意してほしい」と呼びかけている。
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<花粉症チェックポイント>
・透明でさらっとした鼻水が出る
・1週間以上くしゃみや鼻水が続いている
・目のかゆみがある
・くしゃみが止まらないことがある
・熱があっても微熱程度で高熱ではない
・晴れた日に、より強く症状が出る
※三つ以上当てはまる場合は花粉症の可能性も。大久保公裕教授の話を基に作成