古から現在に至り、特にオーディオ用として最もよく使用されている不朽の名作Nch-FET:2SK30Aの特性を見てみましょう。
「FETの話①」にて、FETはG-S間電圧が0Vの時にもっとも大きなドレイン電流を流すとお話しましたが、このときのドレイン電流をIDssといいます。IDはドレイン電流、ssはG-S間電圧が0VつまりG-SショートのSです。実際には、このIDssにはかなりのばらつきがあり、2SK30Aもこの大きさによってランク分けされています。特性図の下にランク(単位:mA)を示していますが、例えばGRランクでも2.6~6.5mAものばらつきがあるのですね。
右側の特性図を見てください。VDS=10VにおいてVGSが0Vの時の最も大きなIDssは6mAくらいです。このカーブを示すものはGRランク、反対に最も小さな0.4mAくらいのものはRランクということです。
トランジスタの場合は、動作領域においてベース-エミッタ間電圧が必ず0.6~0.7Vになりますから回路の定数設定が簡単にできました。しかしFETの場合は上記のようにゲート-ソース間電圧を一定値として考えることができません。よってFETを使って増幅回路を設計する場合は、必ずIDssを測ってデータシートのID-VGS特性と照合することになります。多くの場合、トランジスタでもFETでも、どちらを使っても増幅回路は実現できますが、設計が楽なトランジスタが多用されるのでしょう。
関連記事:
「FETの話①」2009-12-07
「FETの話③ 増幅回路」2009-12-09
「FETの話①」にて、FETはG-S間電圧が0Vの時にもっとも大きなドレイン電流を流すとお話しましたが、このときのドレイン電流をIDssといいます。IDはドレイン電流、ssはG-S間電圧が0VつまりG-SショートのSです。実際には、このIDssにはかなりのばらつきがあり、2SK30Aもこの大きさによってランク分けされています。特性図の下にランク(単位:mA)を示していますが、例えばGRランクでも2.6~6.5mAものばらつきがあるのですね。
右側の特性図を見てください。VDS=10VにおいてVGSが0Vの時の最も大きなIDssは6mAくらいです。このカーブを示すものはGRランク、反対に最も小さな0.4mAくらいのものはRランクということです。
トランジスタの場合は、動作領域においてベース-エミッタ間電圧が必ず0.6~0.7Vになりますから回路の定数設定が簡単にできました。しかしFETの場合は上記のようにゲート-ソース間電圧を一定値として考えることができません。よってFETを使って増幅回路を設計する場合は、必ずIDssを測ってデータシートのID-VGS特性と照合することになります。多くの場合、トランジスタでもFETでも、どちらを使っても増幅回路は実現できますが、設計が楽なトランジスタが多用されるのでしょう。
関連記事:
「FETの話①」2009-12-07
「FETの話③ 増幅回路」2009-12-09
アナログアンプに使う場合、バイポーラトランジスタと決定的に違うのは「負バイアス」をかけることです。
FETならば、ゲートに印加するのはゼロ以下のバイアス、ということです。
IDSSというのは、所謂「漏れ電流」を指します。FETを分別する際はそのIDSSでやっておくといいと思います。
FETの場合はバイポーラトランジスタほどバラツキは大きくならないので、結構、データシートをアテにできます^^;
真空管とFET、実に共通要因が多いデバイスです・・・。
いま、あえてJ-FETを使う意味があるのはオーディオの世界のみじゃないかと、勝手に想像しています。
J-FETは、それがたとえ2SK30Aであっても、バイポーラトランジスタよりも音がやわらかく感じるのです。
それ以外でも現役な分野は「ギターイフェクタ」ですね!
未だにガレージメーカみたいなところが製造販売しているのは「アナログ」です・・・というか、ギターイフェクタの場合はアナログでないといけないケースが多いですねぇ~!
2SK30Aも入手しづらくなってますが・・・。