なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

多機関連携による多頭飼育問題対策推進シンポジウム

2022年02月20日 | 仕事

を環境省が行います。詳細はこちらから。

https://www.env.go.jp/press/110485.html?fbclid=IwAR2AQ1KmWJEu5xN9MBBt0NlPBweeoiLQIDhou8NN_Ixw6ijhl5_pos0EmEQ

 とうとう国が動き出すことになってしまった。そのくらい、この問題は深刻だという事。ゴミ屋敷より厄介だと思う。

 昨日も、この件に関連するような電話があって、あー困ったなあ、と。こちらは結構ビシビシ言ってしまうのだが。

 そもそも本人に動物をしょい込む実力(=金&ヒマ&本人のやる気&場所)がない、人に限ってしょい込もうとする、その訳は。簡単に言うと「動物がかわいそう=自分がかわいそう」、しかも、絶対それを認めようとしないもんだから、話がこじれるのだ。かわいそうじゃなくて「立派ですね~~凄いですね~~」という称賛が欲しい。で、優越感というね。えばりたいわけなんですよ。「スバラシイ自分」に酔っぱらってる、と言ってもいい。

 ゴミ屋敷の場合は、多分「ゴミになっちゃったモノがかわいそう=自分がかわいそう」なんだろーなー。

 そういうのを簡単に「孤立」とか「孤独」というけども、むしろ依存性がかなり高い人、という感じが自分としてはしている。依存症は、まともな人間関係を構築するのがめっちゃ不得手な人がなりやすいんだけど、いつもいつも「世間様」」を気にする日本人は、そもそも他人との関係に上下を持ち込みやすいから(世間様に後ろ指さされないようにってのは、要は世間なんてものに対する卑屈でしょ)、もう、なるもんだ、と常に危機感を持っていた方がいい。べたべたと依存されると、大概普通の人はドン引きしますね。だもんだから、動物にのめり込んじゃう。動物、特に猫は、そういう依存性のある人には格好のアイテムで、あんまり手間がかからんし、散歩に出したりする必要もなく、猫自体が人を操るのがまことに巧い(これは猫飼った人なら分かると思うが、うまく人に媚びまくって自分の居場所を家の中に作成してしまうテクニックを猫は持っている)から、依存症と相性がいいんですよ。

 依存症っていうのはれっきとした精神疾患だと思うんだけど、そもそも今の世の中というのが依存症を増やす方向にどんどん流れている。「ハマる」ことに金やヒマをつぎ込んで生活が成り立たない、というとこまで持ち込ませる、のが、金儲けの基本みたいになっちゃってるし。その究極がマルチ商法やら情報商材なんでしょうけど。

 獣医側としては、とにかく猫の数が1桁台で留まるように、ガミガミ言うようにはしている。実際、5匹以上飼うと、そのあたりで猫は病気だらけになるケースが多い。狭~~~い家に同種の動物が複数ごろごろしてる(しかも24時間365日ですから)のが大きなストレスで、それが病気を引き起こすこともあるし、狭い空間にうじゃうじゃしてるから、伝染性疾患だとピンポン感染といって、お互いに病気をうつしあう、結果、病気を全く撲滅できない事態に陥ることも多い。そうなっちゃうと金ばかりざぶざぶかかって、飼い主の手に負えない、が、そんな病気の猫を引き取るお人よしなんぞいる筈もなし、という結果に。

 だから、できる範囲でできることだけしろ、と常々申し上げてはいるんですけどね・・・・・。自分を客観視できないのが依存症の基本症状だから・・・・。どうもならん。ただまあ、獣医の立場であれこれ言うのが、若干別の考え方を吹き込む、ことになってはいそうなんですが・・・・。その辺までです。どうしたものか?そのヒントがシンポジウムで得られるといいのだけど。

おまけ:マルチ商法

若者は見てくれ!【乗ってはいけない儲け話】~ネットワークビジネス~


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