なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

日本

2024年04月17日 | 仕事

のペット用ウサギの体格上の問題点はあれこれあるのだけど、最悪なのは「矮小」。次いで「口吻がどんどん短くなっている」。この2点。

 口吻の問題から。

 この写真は「ニホンノウサギ」

 あまり可愛くないなあ、という印象はどこから?毛色もだけど、顔がずぬっと長いから。

 で、「もっと可愛く」ってな飼主の要望に応えてなのか、最近のペットウサギは、総じてこんな顔です。

人間はどうしても、「丸まっこい顔」に可愛らしさを感じるんですよね、だもんでこんな顔つきのウサギが大半になってしまった。このせいで、歯並び等に問題が起きやすい。こんな小さい顎にびっしり臼歯を並べてる、下手すると目にまで問題が波及することもあるくらい。

一方、涙を鼻の奥に流す役割を果たす鼻涙管(人間だと、鼻涙管があると分るのは、点眼液をさした後、しばらくするとなんか点癌液の味が戻ってくるでしょ、あれです)が狭窄したり、曲がっちゃって詰まりやすくなる。で、いつもいつも涙目、とか、眼瞼炎とか、になりやすくなってしまう。

 歯は特に草食獣にとっては超重要な消化器官なのだけど、それを外見のために犠牲にするもんだから、トラブルが起こるし、いってみれば先天性なので、治しようがない、という事になるわけ。

これは、秋田県で飼育されている食用のジャンボウサギなんですが、自分的には、これをペットにしてよ、と思うんですよ。顔つきは可愛くないけど、でっかくてモフモフしてて、この「ザ・ウサギ」感がいいですよね。矮小じゃないから、健康面もトラブルが少なくて済むと思う。

 矮小の問題は、次回。


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