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なんとなくクラシテル

獣医という仕事をしている人間の生活の例の一。
ほとんどが(多分)しょーもない話。

第3者委員会

2025年04月02日 | 仕事
の報告書は400ページ近くだそうで、すごい労作と思う。
 で、その内容の要は「昭和体質の会社は存続するな」ってことじゃないか。

 思い出す、色々ありましたねえ、飲み会等々に女子社員を呼びつけてお酌させる、あーそういえば、農工大の馬術部でも、そんな話を聞いたような。JRAに就職する人が多かった&おじさんばっか、ってことで、OB会かなんかで女子部員がお酌して回る、っていう話。

「きれいどころ」って言葉もあったなあ・・・・・・。「飲みに行くから、きれいどころ連れてきてよ」なんつって若い女子社員(で、可愛い感じの人)に飲み会参加を強制してお酌させる。こういう言葉がある=どこでもやってた、って事。

 「お茶くみ」もそうだなあ・・・・・・。お茶なんぞ、自分で淹れろって思うんだけど。「腰掛け」という言葉もあったっけ。どーせ結婚退職するんだもんな、が前提の言葉。

 あーあと、「おんなのこ」。これだよ、これ。「弊社社員」って紹介しない、「うちのおんなのこが~~」が女子社員の紹介の仕方。ああ、介護職員の皆様、こんなオヤジが長じてあなた方の手を煩わせてるわけですけど、結局「おんなのこ」としか見てない輩ばっかだと思うよ。だからさー、こんなの本気で相手してやる必要なんかない、と思うのに。文句だけは一丁前でしょ。どーしよーもなかったら、退所させちゃっていいと思うよ。

 まあ、老人施設って、「男」ってだけでダメです、になる場所が多いと聞く。さもありなん、と思っちゃう。

 そうだなあ、自営業始めてから、中小の社長と話すことが結構あったし、今もあるんだけど、おかしな扱いを受けたことはほぼないんですよ。どの企業とも、「顧客」として、普通に対してるんですよね。なんでかなあ?
 思いついたのは「接待されてない」からか。接待なんか何の意味もない、こっちから言った事もないですけどね。接待なんかで借り貸しをつくると、後でろくなことにならない、と思ってて(というか、そもそも接待されても気づいてないってことがあったかも。まあありがとうございます、で忘れる。一々覚えてないわい)で、別にそれで取引が滞ったこともなし。むしろ円滑に進む。余計な考慮がない、からでしょうね。

 だからさ、接待文化なんかやめちゃえばいいのにさ、と。行きたくもない場所に連れてかれても面白くもなんともないし。

 
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謝礼

2025年03月09日 | 仕事
と言われるレッスン代。別に謝礼じゃないし。

 この件については、日本というか、儒教圏にありがちなんだろうけど「教えていただいてありがとうございます」文化が悪い、と常々思ってる。

 対極と思うのがプロテニス。選手は必要と思ったら、自分のお金と相談しつつコーチさんを雇います。「雇用」するわけ。で、使えないコイツ、と思ったら即クビ。下手すると1週間でクビ。コーチさん達もその辺からっと割り切ってる。インタビューで「そういうの、一々気にしてたら仕事になりません」だって。続いてても、関係がよくても、契約が切れたら即終了。

 自分としては、テニスの方が余程健全だと思うんだ。

 まあね、クラシック音楽界って「誰それさんに師事」とかいうのがアーティスト紹介の定番になってて、だから何なんだ、と思うんだけど、そのせいなんだか、とにかく教える側がえばり散らす、んだよなあ、という話はヴァイオリンのセンセからあれこれ聞いた。有名どころの人物(五嶋さんの母親とか)が高い金取って「あんたはダメ」って言って終了、みたいな。金取ってんだから、その分教えろっての。教える気がないなら、金返せ。って言わないんですか??と、聞いてるこっちは憤る。というやり取りを何度かした。どうも、言えないみたいなんですよ。ムカつくよなあ。

 世の、子供をピアノだのなんだのに通わせてる皆さん、自分の子供がレッスンで理不尽な思いをさせられてるんだったら、そんな奴即クビにしろ、と思うのに。なんでガマンさせるんだ?金と時間の無駄ですよ。金わざわざ払ってイジメさせてるってことじゃない。

 技術系のプロってのは、「自分の知識・技術・経験」を売る、んで、それが「お買い得だった」と思ってもらえなくちゃダメ(リピートしてもらえません)で、それを繰り返して稼ぐのさ。そんな事も分かってないんかよ~~~。と呆れる輩がスレッドには多そうなんだよね。
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音楽教室業界

2025年03月05日 | 仕事
っていったらいいんだろうか?なんか、社会の「常識」っつうもんが欠落してんかい?らしいんですわね。
 今日のネタは、なんかそれなりにあれこれ仕事してるっぽい人(ライブ活動&教室っていう感じかなあ)が、スレッズなんかで「確定申告するのに経費が分からない、教えて」だって。シロートに大ウソつかれたって知らんぞ。
 
 そんな事書く、白色申告もしてないんちゃう?つうか、個人事業の届けなんかもしてないんかなあ?
 
 昔読んだ話。エッセイストの岸本葉子さん。申告について、凄くいい加減な話を書いていた。レシートを溜めてるだけで帳簿なし、経費も自分でテキトーに決めてて、その上、他の同業者なんかにいい加減なアドバイスしてて。なんか、危なっかしいなあと読んでたら、ある日税務署襲来。ぎっちぎちに税務調査されて、経費ことごとく否認、追徴課税400万円!!😱 😭 になったって。血尿が出た~~って書いておられたけど、悪いけど、自業自得だよなあ・・・・・。と。
 
 岸本さんは、同じエッセイ集の中で、頼まれて書くエッセイの料金を頼んだ側がバックレることがままある、とも書いておられたが、帳簿すらつけてないんじゃ、足元見られますよ、そりゃ。
 
 こういうバックレをなくそう、ちゃんと契約書作って仕事を成り立たせてください、ってことで、フリーランス法ができた筈なんだけど。肝心の仕事してるご本人がご存じない・知ろうともしない・経理を勉強してるフシもない、国民の義務はちゃんと果たせっての。あー税務署さん、こういう人達からがっつり搾り取ってくださいよ。

 こんな状況で、インボイス制反対とか言い出されたら、もう、噴飯ものだよなあ。
 続く。
 
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科博

2025年02月06日 | 仕事
「鳥展」へ。人だらけでぶったまげました。平日なのに・・・・・・。
 もっとすごかったのが国立西洋美術館。「モネ展」を開催中なんだけど、まあ、長蛇の列。入口まで2時間はかかりそうな勢い、なのに、皆さん極寒の中ふきっさらしの庭で普通に並んでいる。いや~~、丈夫な人が多いんでしょうか?

 で、科博。本当に人が多い・・・・。で、皆さん熱心に見る・写真撮る(撮影OKの場所もあったので)、海外の人はほぼいなくて、しかし日本人は老若男女ぞろぞろ。日本人って勉強が好きなんですねえ・・・・。で、鳥好き。まあ、一番身近にいる野生動物の一つですもんね。

 これを見に行ったのは、仕事がらみというか。鳥は診療対象なんだけど、結構苦心する理由は、どうにもインテリジェンスの方向性が哺乳類と違う感じがしてて、投薬等々悩むことが多いから。ヒントが欲しかったんですよね。今回の展示はおおむね分類学に基づくものだったんだけど、まあまあヒントあり。例えばダチョウ。頭悪いんだよ、なんでだ?と思ってたんですが、かなり系統的に古い種、というのがどうも理由の一つっぽい。そうは解説されてませんでしたけど、なんとなく納得。しょうがないか。
 インコ類は反対に図抜けて頭がいい。これがまた困りものなのだが。しかし、鳥ってそれなりに言葉を使っているらしいので、言葉を使う=賢いし、脳が発達してるってことだから、それをうまく利用して治療した方がいいでしょうね。

 
これは絶滅した現時点で最大と言われている鳥なのだが、並みのドローンよりもうんとデカイ。こんなんに襲われたら即死だなあ。。。。

 一方、ヤマドリの標本を見てついつい「あしびきの 山鳥(やまどり)の尾の しだり尾の 長々し夜を ひとりかも寝む 」と呟いてしまう。うーむ、こういう風に動物やら植物やらを詩にする、日本だけでしょうね。

 鳥の声も紹介されてましたけど、ついつい耳を澄ませてしまう、西欧なんかじゃただの騒音扱いとも聞くし、日本人でよかったわあ。

 
 で、最後に各都道府県の「県鳥」紹介。市の鳥もあるし(入間市はひばりだそう、そうなの?)日本人ってホント、鳥好きなんですねえ。

 そうそう、アホウドリっていますよね。あれ、改名できないもんかね?酷い命名だと思いますよ「アホウドリ」&「バカガイ」って。

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青色申告書

2025年01月16日 | 仕事
の記入終了~~~。毎年この時期はしんどい~~~。ちょっとでも楽するためにまめまめしく日々記帳してるわけですけど。

 使ってたタダの会計ソフト「円簿」がいきなりの有償化宣言!!しかも決算目前の時期、有償に応じないとデータがまーた吹っ飛ぶ~~~。しょうがなく、移行。そうはいっても、円簿って結局ウエブ上会計ソフトの中では一番安いし、一番マトモそうなんですわ。

 会計ソフト、どこでも「無料」を謳ってますけど、あれ、結局試用期間は、とか1年限定とか、伝票300枚以下(年間でこんなの、よほど取引がない企業でないとありえん)とか、制約がついていて、要は自分とこのソフトから逃げ出せないようにしてる、だけ。まあ、年々税法等々変わっているし、そういうのをソフトに反映させるというと、有償じゃないとやってられない、のは分かるんですが・・・・。

 フリーってソフトが一番話題になりやすいみたいなんですが(なんでもソフトに丸投げできる的な事を言ってますわね)決算しようとすると、内容が滅茶苦茶になってる事が多いらしい。で、そのチェック等々どうでもいいことに時間を食うという結果になるそうな。すごく使いにくい、というのは試用してみての感想で、数取引記帳してみて即撤退、になってしまった。

 円簿は使いやすいと思うけど、複式簿記をある程度理解してないと大間違いが起こるだろうなあ~~~、という仕様ではある。企業のシャチョーさんなら、複式簿記は理解してないとどうにもならない、と思うんだけど、分かってない人多そうで。今にして思うのは、商工会で勉強できたのはよかったです。

 といいつつ、すでに新年度の記帳は始まっている・・・・・。年賀状の返事というのが苦痛なのはこのせいで、色々書くのが本当にしんどいんですよね~~。

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電子カルテ

2025年01月10日 | 仕事
のご案内封書。最近多いな~~~。

 何を使ってるかはまあ秘密ですが一応電子カルテに移行しつつある(デジタルとアナログが混在状態)訳なんですが。そこらで扱っている「商品」としての電子カルテではない。

 市販カルテの嫌なとこ。どうして「会計まで引き受けます」みたいな連動型ばかりなんだろうか?カルテ機能よりか、会計機能の方が優秀に見えるって、変じゃない?んで、サブスク、つまり、途中でやめられないのよ。払い続けなければ全部の記録がすーべーてー吹っ飛ぶ仕組み。まさに「金食い虫」だよなあ。

 医療において「カルテ」は超重要。医療=「記載・記録の学問」というのが以前読んだ医師の方の本にあったけど、ほんと、それ。診察も診断も治療も、過去のデータを参考にする事でめっちゃはかどるし正確性も増す。これが「かかりつけ医」を持て、という話の重要な論拠なんですけどね。金を払い続けないと手にできないってなんなのさ?

 で、おそらく、会計と連動ってことで、会計システムまで全部カルテ屋の言いなりになっちゃうんでしょうなあ。支払手数料とかも勝手に決められる恐れあり。高くされるぞ~~~。当院は簡易課税を採用してるから、もっと困る。まず対応してない。ので、払う消費税がめっちゃ高くなるわけ。ぜーんぜん便利じゃありません。

 だから、こういうのの導入は慎重にした方がいい。今まで来たカルテ屋は必ず会計の機能を中心に説明して、肝心のカルテ機能はなんかおざなりだったから~~。
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忘年会

2024年12月29日 | 仕事
をささやかに、ジョナサンで。

 最近のファミレス、あれこれ工夫してるなあと思う。シニア層が増えてきて、ガバガバ食べられない、ちょこっとでいいです、こういう人達向けに「ちょこっと丼」とか「ちょこっとおかず」みたいなのが増えてきて、結構おいしい。色々頼めて楽しいし。基本的には「ガバガバ食べる」派なんだけど、今回はちょこっとシリーズを試したくなって。満足。

 でねえ、食べつつ飲みつつ思う事。YOUTUBEやろうかなあ・・・・・。

 いや。今までもちょこちょこ動画はつくって出してるんだけども、病院の奴は皆無。チャンネルっぽいアカウントは一応取ってはあるのだが。
 病院は、やっぱり患者さんのプライバシーを考えるとかなり慎重にならざるを得ないところが大きい。「本日の症例」みたいな奴は絶対ダメ。となると、何を語るか?一応ネタ帳に色々書いていはいるんだけど。

 もうね、一々患者さんに説明するのがメンドクサイ事柄は、YOUTUBEにまとめちゃいたいんですよね。あと、一般的な話。例えば、「動物病院の料金はどう決まっているのか?」とか「動物病院の標榜している【科】に意味はあるのか?」とか。これ、実は全部「自称」なんですけどね。

 まあ、別段喋ったところでバズるとも思えないけど・・・・・。
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高性能動物用光線治療器Superlizer LED Hyper

2024年10月06日 | 仕事

を、この度導入致しました。

関節や内臓諸臓器の炎症全般・疼痛の解消に効果が高く、腫瘍組織に対しても効果が認められています。

機器の詳細は こちら をご覧下さい。

照射1回:¥2,200(税込)

ぜひ、ご利用ください。

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犬の咬みつき事故

2024年06月21日 | 仕事
が最近よく話題に上るんですが。
 これ、以前から結構多い。よくあるのは、小型犬が散歩中に大型犬に襲われるパターンで、小型犬の飼主が引き離そうとして噛まれるケース。大型犬の飼主はなんか、役に立たない風のようなんですよ。
 
 その結果、緊急事態という事で、被害犬が病院に来るんですが・・・・。血がポタポタ、犬に傷がないのに?という場合、飼主が噛まれて大怪我しているのだ。しかし、飼主は自分の怪我に全く気付いていなかったりする。犬もそうだが、人が危ないのですよね。
 
 しかし、これ、結構簡単に防止できる。簡単に言うと、散歩の時は「口輪」をしなさい、という事。
とか、とか まあ色々あります。軽いタイプを選ぶと、犬もあまり嫌がらないのでは?というか、特に大型犬は「散歩=口輪するもんだ」という習慣づけにしておく方がいい。
 
 その理由は、要は、犬は「咬む」だけだから。後はせいぜいガタイに物を言わせた体当たり程度か。猫や熊等は、咬む&引っ掻く&殴る、とまあ、攻撃の手数が多いんですが、犬は咬むだけだから、口を押さえておけば、まあ、実害はかなり防げるという事。
 
 「可哀そう」?ぜーんぜん可哀そうじゃありません。これは犬のためでもある。とにかく散歩中の拾い食いが多いったら。何を食うか分かったもんじゃないのだ。今までだと、「軍手」なんかが出てきたことも。石ころの時もありましたっけ。なぜ、そんなもん?と思うのだが、とてもとても、監視しきれないですよね。で、こういう異物食いは、圧倒的に大型犬に多いのだ。
 
 ということで、大体15㎏以上、飼主が引っ張られて対応できない体重の犬については口輪、という事にしておくのがいいと。よく「躾」でどうこう、と言いますけど、まあ、躾なんかじゃ無理だと思うんですよ。
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ウサギの飼主

2024年05月05日 | 仕事
の皆様には、今まで書いた事くらいは最低でも理解してていただきたいんです、が・・・・・・。
 ただ「可愛い」で飼えるような代物じゃないんですよ。

 ところが、実際は非常に安直に手を出して飼ってる方が大多数っぽいんですよねえ。。。。。。。。。。。

 飼主の方にやっていただきたい事は、とにかくせめて体を触ってもあまり動じない程度には躾けておいてほしい、なんですが。これすらやってない方が大半.
病院では触らなくちゃ診察できないのに、飼主が触れないんじゃどうにもならない、んですがね。プロなら何とかしてくれるだろって、他人本願の方が多すぎる。

 病院で、アカの他人にいきなり触られたら、場合によってはそれで死にます、この動物は。プロだろうがなんだろうが、無理。それを逆切れする方多いから、、、、、、、どうしろというのだ。

 それと、基本的な知識をお持ちでない。

 0から今まで書いていたような事を飼主に説明するとなったら、2時間はかかりますよ。

 今回の訴訟で「説明を尽くせ」とかなんとか飼主側は言っていたようですが、説明し尽せるわけないでしょ。どうやら、緊急で行った病院のようですしね。というか、心配で「家族」だとかなんとかいうなら、普段からかかりつけを持っておくのが当たり前だと思うんですけどね。

 ということで、当院では、ウサギを診察する場合、初診の方には申し訳ありませんが、今後は「承諾書」を頂くことにしました。もう、自衛するよりか方法がございませんので。
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寄生虫

2024年05月05日 | 仕事
が、じゃあなんでこんなにウサギにたかってるのか?

 特にエンセファリトゾーン症に罹患したウサギの飼主は色々嘆くんですが、これは、断じて飼主の責任ではないんです。寄生虫というものは、その辺にふらふら漂ってたり、湧いて出てくるものじゃない。必ず「寄生虫のいる個体から直接伝搬される」わけ。じゃあどこで?となると、飼主に引き渡される前、ペットショップなりブリーダーなり、最初に飼育されてる場所で蔓延してて、しかし、前述したような発症上の特性があるから、そんな事も分からないまま出荷しまくって、どこかでスイッチが入って発症・それが飼主のとこでした、という事なんでしょう。

 ウサギは、そのホイホイ増える特性上、狭いケージや場所に多頭を押し込めて暮らさせていることが多い。「クローズドコロニー」なんていいますけど、その典型例といえる。で、そこに寄生虫を隠し持ってる個体を導入してしまったら最後、「ピンポン感染」なんて言われたりしますが、お互いにうつし合って濃厚感染を起こしたり、濃厚寄生という事態になったりする。で、ある日、子ウサギが集団で神経症状を呈してひっくり返って死亡、となる。こういう話は一カ所でウサギを集団飼育しているとよく聞く話なんですけども。

 つまり、飼主がペットショップで一見元気で健康そうに見えるウサギを買ったとして、そのウサギが本当に「健康」なのかは、全く分からない、という事。エンセファリトゾーン症の場合、当院で診た患者のうち最速は、購入1週間後に発症している。一方、飼い始めてから6・7年は経過してて、手術までしてて、しかし元気だったはずのウサギがいきなり発症、というケースも。全部1匹飼いなんですが。

 こういう動物を飼うのはリスクが大きすぎでしょう。

 学校で飼育しているウサギが集団で体調を崩すのにも、裏にこうした寄生虫が関与している気がしてしょうがない。そうでなくても、とにかく劣悪ですもんね、飼われている環境が。コンクリの床って言うのが最悪で、尿をどんどん吸い込んで悪臭の原因になるし。でも、特にメスウサギはどんどん土床だと穴を掘っちゃうから、コンクリ床にせざるを得ないし。ウサギを健康に飼うのは、こうも難しい。

 ちなみにハリネズミ。「ふらつき症候群」について考えると、どうも、ウサギのブリーダーがハリネズミに手を出して、ウサギを飼ってたケージかなにかに、ろくに消毒もせず(というか、寄生虫は一般的な「消毒」では駆除できません。熱湯スチーム等で掃除しないと、卵は死なないから)ハリネズミを導入して飼って、繁殖させてってやって、うつしたんじゃないかなあ、と推測してます。動物愛護法が改正されてからこっち、ブリーダーが繁殖させる動物をあれこれ鞍替えしている感じがあって。
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エンセファリトゾーン症

2024年05月03日 | 仕事
がウサギにとって最凶じゃないか、と思う点は
  1. 小さくて目視できない。抗体の有無でチェックする方法もあるが、不確実。
  2. 体内のあらゆる場所に寄生する可能性がある。
  3. 尿を介して伝搬するらしい(従って、同居ウサギに簡単に広まってしまう可能性が高い)。
  4. 寄生していても、症状が発現するとは限らない。
  5. 発症する時期・年齢・部位・性別全てに脈絡なし。
  6. 寄生虫に一応効果があるらしい駆虫薬はあるが、長期連用が必要。
  7. 寄生虫を駆除したとしても、発症した症状の改善に繋がらないことがままある。
  8. 死亡率が高い。神経症状が出た場合は危ない。病態としては「脳炎」だから。
  9. どうやらかなり蔓延している事は間違いなさそう。生涯発症せず不顕性寄生で過ごす例を考えると、下手をすると9割くらいは罹っているのではないか?  
 あと、この件について極めて重要なのは、エンセファリトゾーンという寄生虫は哺乳類全てに寄生する可能性がある、という事。人とて例外ではない。こういう寄生虫がたかってるかもしれない動物をガッコなんかで飼育してよいのか?

 当院で診ていて多分確実と考えているのは、ウサギの次に危ないのはハリネズミで、ハリネズミのふらつき症候群と呼ばれている疾患は、おそらくハリネズミのエンセファリトゾーン症であろう、という事。ハリネズミのふらつき症候群の症状は人間のALSに酷似している。ALSは人のエンセファリトゾーン症なのではないか?と疑ってるんです。
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感染

2024年04月28日 | 仕事
あるいは伝染性の病気について。これは数種あって、最恐の奴を最後に解説します。ウサギという家畜については、家畜伝染病予防法内での「届出伝染病」に含まれる伝染病が2種ある。怖いのは野兎病(人にも感染する)なんですが、とりあえず日本では散発程度に収まっているようなので。
 20年以上前のことだが、プレーリードッグという野生動物がアメリカから輸入されて一時期ペットとしてはやりかけたことがある。そのうち政府が全面輸入禁止にしたのだが、その大きな理由が野兎病。なんか禁止に反対してた人達がいてねえ、理由は「可愛いのに~~」でしたっけ。たわけてますよ。3歳児じゃあるまいし、なんの根拠にもならない。そもそもプレーリードッグはひろ~~いサバンナで生活している生き物。病気以前に狭いケージなんかで飼えるような動物じゃありません。ケージ飼い=虐待行為だっての。

 ペットのウサギにやたら多い伝染性疾患はこの手のウイルスや細菌病ではない。寄生虫病です。いくつかあるんですが、そのうち命にかかわりかねないものは
1.ウサギ蟯虫
2.エンセファリトゾーン症
ですね。
1.は、あまり有名ではないけれど、大量寄生例も診ているので、侮れんぞと思ってる。蟯虫は、まあ、人では、いわゆる「蟯虫検査」で引掛ける寄生虫ですね。ヤダヤダ、と思い出す方は年配群に属している方でしょう。ハハ。
 ウサギ蟯虫は盲腸内に寄生している。大量になると、気味の悪い小さい白い線虫が糞便に引っ付いて出てくる。ウゴウゴ動くもんで、もう薄気味悪い、となる方が慌てて便を持ってくるのだけど、その時は既に干からびてよく分からなくなっている事多し。こういう線虫を持ってくる場合は、乾燥しないように便ごとラップでくるむか、虫をセロハンテープに挟み込んで持ってきていただくと有難いんです。
 蟯虫は子ウサギに多いのだが、大量寄生例では死亡したケースも診ている。盲腸内に虫体ぎっしり(盲腸の中にそうめんが詰まってるように見えましたっけ)、という特異なケースではありましたけど、そのせいでうっ滞が起きて死亡という。一種の盲腸閉塞だったと思われますが。
 当時はなかなかいい薬がなかったが、今は色々あるので、とにかく駆虫、が最強で最善の選択になります。で、付随して出てくる症状について対応すると。

 最恐の虫、エンセファリトゾーンについては次回。
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ウサギの病気

2024年04月26日 | 仕事
はまだまだあって、とにかく治療が大変。その一つが生殖器疾患で、メスウサギは、まず確実に罹る、といっていいんじゃないかと思う。
 小型草食の哺乳類で、多産なタイプの動物(まあほぼ全部そうでしょうけども)は、基本オスの方が長生きしがちで、その大きな理由がこの疾患。メスウサギが4・5歳になるともう危ない、子宮疾患をやること確実、で、これが死因になること多し。
 子宮疾患には蓄膿症・内膜炎、まあ色々ありあますが、犬や猫にはほとんど起きない、のは若いうちにさっさと避妊手術をするから。婦人科系の病気の防止は、単純に取っちゃえばよし、なんですが、メスウサギの避妊手術は、どうなんでしょうか?

 当院は基本受けていません。手術自体も術後も不安要素が多すぎ。他の病院はどうなんでしょうか?

 ウサギの手術の怖い点は、まず、内臓が柔らかくて簡単にちぎれそうになる、という扱いの難しさがある。術後の怖い点は、手術の時縫合した糸を自分で食いちぎる事。犬猫ならエリザベスカラーでもつければいいんですが、ウサギやハムスター等々、もうすり抜けが得意ですからねえ、全く付けられない。首を締めあげるくらいにしても、外しちゃうんですよ。
 ウサギには、術後服なんかも着せられない。体に何か付着するのをすごく嫌う生き物で、発狂して大暴れして2次災害、になりかねない。でね、上手い事脱いじゃうんですよ、無理に着せても。
 じゃあどうするのか?当院では「皮内縫合」という奥の手を使います。この方法を採用するようになってから、皮膚離開は0。技術料はマシマシになりますけどね。
 しかし、ウサギの手術はこれで安心、ではないのだ。術後、痛いなあ、それだけで排便が止まる。消化管うっ滞が起こりやすくて、これが再起動できるかどうか、もう一つのキーになる。再起動できなければオダブツ確定。
 前述したけど、抗生剤も使いにくいし。

 こんなんで安易に避妊手術なんか受けられません。

 だから結局、子宮疾患と診断した時点で、どうするか、を話し合う、んですが・・・・。判断にぐずぐずしてて、そのうちオダブツで終了、もよくある話です。飼主の迅速で、腹をくくった判断が求められる、んだけど、それができない方が多いのだ。まあ、ウサギの治療費は、犬猫に比べてどんどん高額になるし、それで治るかどうかの確証もなし、痛い目に遭わせたくない、とかなんとか(病気を抱えてる方がしんどいと思うんですけども)、で、もめているうちにすぐ1週間くらいたっちゃうんですよ。
 だから、ウサギを飼うにあたっては、ある程度突き放して客観性を持っていただきたいんですが。
 
 ちなみに、子宮疾患は、内科的な治療でうまくいくケースがあまりない。薬を飲ませても飲ませてもうまくいかず、結局手術、となるのが大半。一種ホルモン疾患でもあるから「元から絶たなきゃダメ」という事なんですよね。犬猫でもそうなりがち、抗生剤を使いにくいウサギでは、ますますそう。だから、どこかで腹をくくってもらうしかない、と思うんですが、もう、無理に説得なんかできませんわねえ、判例が出ちゃっている以上。
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学校飼育動物

2024年04月25日 | 仕事
に、ウサギが選ばれがちなのはなぜ?飼いやすいからガッコで飼われてるんじゃないの?違います。つうか、違うんだろうなー、と。文科省の考えてることが分からんから。
 学校飼育動物の条件の第1は「子供が危害を加えられない」に尽きるんじゃないかと思う。咬まれたり、蹴られたりというのは困る、というより絶対に避けなければならない。動物っていうのはその辺容赦ないですから。
 で、一番子供に対する危険性が低い生き物ってことでウサギが選ばれがちなんでしょう。非常に不幸なことです、ウサギにとっては。

 学校飼育動物の問題点は多々あるけど、一番大きいのは、「ちゃんと予算をかけてマトモな飼育をしよう、という機運ができたとしても、すぐ尻すぼみ」だと思う。ボランティアでガッコウサギの面倒をみて、時々病院に連れてらした方が言ってたのは「熱心な先生がいるうちは良かったんですけど、数年で異動、で次の人がぜーんぜんやる気なしで・・・」というもの。教師ってなんなんだ?と思うんですが、まあ、やる気ない方がデフォでしょうね。ガッコの教師が「飼い方教えてほしい」なんて来たことも一回もないし。
 餌一つとっても、牧草だのフードだの、そんな予算はアリマセン、じゃあ、どうやって飼うというのだ、いや、給食の残り野菜でもあてがっときゃいいんでないの?って、昭和かよ~~。でも、こんな調子の教師しかいないんじゃないかと疑ってんですよ。
 
 という事で、基本的な餌でこんな調子だもの、飼ってるんじゃなくて「飼い殺し」ですよね。文科省は、この辺りをどう考えているのか?時たま、まれにちゃんとやろうってセンセが現れても、結局やれ予算がない、時間が取れない、で、そのうち異動になって、引き継ぎも何もなし、というのが公立ガッコのあるある話。

 ウサギはとにかく健康管理が非常に難しい。でなくとも生き物なんだから病気だってするに決まってるでしょうが、そのときどーすんの?に対してなんも考えてない、頭悪いとしか思えない。こういうのが「教育」とか言うな!!と強く思ってるんですがね。責任取れなきゃ、最初から飼うな、それと反対の事をガッコがやってるって、どうなの?

 ガッコウサギを連れてらした方は、病気の治療費も自費で持つとおっしゃる。あの~~、ウサギって、犬猫の比じゃなく治療費がかかりますよ、で、結果が芳しくないのもよくある話、いいんですか?大丈夫なんですか?何回も確かめさせていただいたんですけど、「いいです」と。「ほっとくのは心情的に無理ですよ~~」と。

 こういう優しい方に付け込む方法を子供に仕込むのがガッコかよ。と、教師共には言いたいわけよ。

 あ~~、子供の頃から教師は嫌いだが、ちっともそれを挽回してもらえないんだもん、やんなるよ。こうなると、不登校、いいんじゃないですか?と思っちゃう。こんなしょーもない事を仕込まれるくらいならね。 
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