を、この度導入致しました。
関節や内臓諸臓器の炎症全般・疼痛の解消に効果が高く、腫瘍組織に対しても効果が認められています。
機器の詳細は こちら をご覧下さい。
照射1回:¥2,200(税込)
ぜひ、ご利用ください。
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は、起きた時点でもう危ない疾患、といえる。何が危ない?命が、です。病態生理としては、要は胃に入ったものが腸に流れていかない。胃で行き止まりになっちゃって、それ以上進まない。従って食欲がパタッとなくなる。
この時点で速攻で病院に来ていただきたいんですけど、特に初診の方はつい様子を見ちゃう。「家族」の食欲がなくて何日も様子を見るか?と不思議でしょうがないのだがなのに様子を見てしまう原因は、「便は出る」から。これは、実は盲腸に入ってる食渣が「在庫」になってて、そこから便がだらだら出てくる、という事。便も出なくなった頃はもう、にっちもさっちもいかない事態に陥ってる。
では、胃に詰まっているものはなんなのか?一番多いのが「毛」。胃うっ滞が胃内毛球症とも呼ばれるのは、そのため。「胃内毛球症は猫にもあるのでは?」いや~~~、当院では猫で診た事1例もなし。そりゃそうで、猫はたまった毛玉を吐き戻すから。「嘔吐ができない」ウサギにしか起こらないんです。
ウサギの胃内毛球症が起こる原因を箇条書きにすると
は、ウサギの疾患全般のうち、多分6~7割を占めているんじゃなかろうか(当院比)。飼主が比較的気付きやすいのは歯牙疾患と便秘ですけど、なんか知らんがついつい「様子を見る」人が多い。で、オダブツ、あるいは病院に来た時すでに「オダブツ寸前」という状況になってしまっていること多し。で、飼い主逆ギレという・・・・・。ワタクシどもはカウンセラーじゃないんですけど。
草食獣全般にいえることだけれども、消化管の構造が我々人間や犬猫等々の雑食~肉食獣とは抜本的に異なる。でなければ、あんなカサカサした牧草なんかでむくむく太れる筈がない。哺乳類でいえば、牛や鹿等々のいわゆる「反芻獣」と、ウサギや馬・バク・象のような草食獣は構造が異なるのだが、ウサギの消化管を簡単な図版にすると、こんな感じ。
とにかく盲腸がでかい。腹部臓器の3~4分の1を占めている。ウサギは胃や小腸で直接草を消化できているわけではなく、一旦盲腸内の細菌でもって草の線維等々を分解する。で、それが「盲腸便」という軟便で出てくる、のをもう一回食べて(こんなことを夜な夜なコッソリやってるんですよ)それを改めて消化吸収している。小腸は非常に長い。こんな巨大な消化管を腹部に押し込めているから、腹が大きくなるんですね。ので、胸腔が常に圧迫されてて狭い。これは、手術の際に呼吸を確保するのに大きな障害となる。矮小になればなるほど、危険が増すわけ。
もうひとつ、ウサギの重大な消化管の問題は、ズバリ「嘔吐できない」です。吐き戻しができないから、一旦飲み込んでしまった物は排泄するよりか排出方法がない。これが、ウサギの主たる消化器疾患である「胃うっ滞」の大きな誘因になってます。
また次回。
は、今や日本のペットウサギの大半を占めていて、本当に困っている。小さい治療できることはどんどん減る、という事実にいい加減気が付いていただきたいんですけども。
アメリカでもウサギをペット目的で飼っている人はいて、ウサギの医療に関する教科書もあります。しかし、とにかくサイズが全然違う(アメリカのウサギはおおむね体重5㎏以上)から、そこに書かれている医療行為がデキマセン、ということが多いのだ。例えば採血。「耳の動静脈から採血しましょう」とか「耳の静脈で血管確保できます。そこから静脈輸液しましょう」。これ、日本の矮小種(体重おおむね1~2㎏未満)では至難の業。一番細い静脈針の直径より、血管の直径の方が下手すりゃ細いんだもの。無理に静脈カテなんぞ入れたら、その先が血行不良起こして壊死する、なんて危険すら出てくる。耳自体もペラペラで、ちょっとでも動かれたら(ウサギを完全に保定なんかできちません)針が耳を突き抜けたり、なんてことは普通に起こりえる。ウサギは、勝手に耳をパタパタ動かすことができますしねえ。これで針を吹っ飛ばして終了。も珍しくない。
小さいことはとにかく不利を招く。消化管もそうで、これが、ウサギ特有の消化器病を招くのだ。
それは次回。
のペット用ウサギの体格上の問題点はあれこれあるのだけど、最悪なのは「矮小」。次いで「口吻がどんどん短くなっている」。この2点。
口吻の問題から。
この写真は「ニホンノウサギ」
あまり可愛くないなあ、という印象はどこから?毛色もだけど、顔がずぬっと長いから。
で、「もっと可愛く」ってな飼主の要望に応えてなのか、最近のペットウサギは、総じてこんな顔です。
人間はどうしても、「丸まっこい顔」に可愛らしさを感じるんですよね、だもんでこんな顔つきのウサギが大半になってしまった。このせいで、歯並び等に問題が起きやすい。こんな小さい顎にびっしり臼歯を並べてる、下手すると目にまで問題が波及することもあるくらい。
一方、涙を鼻の奥に流す役割を果たす鼻涙管(人間だと、鼻涙管があると分るのは、点眼液をさした後、しばらくするとなんか点癌液の味が戻ってくるでしょ、あれです)が狭窄したり、曲がっちゃって詰まりやすくなる。で、いつもいつも涙目、とか、眼瞼炎とか、になりやすくなってしまう。
歯は特に草食獣にとっては超重要な消化器官なのだけど、それを外見のために犠牲にするもんだから、トラブルが起こるし、いってみれば先天性なので、治しようがない、という事になるわけ。
これは、秋田県で飼育されている食用のジャンボウサギなんですが、自分的には、これをペットにしてよ、と思うんですよ。顔つきは可愛くないけど、でっかくてモフモフしてて、この「ザ・ウサギ」感がいいですよね。矮小じゃないから、健康面もトラブルが少なくて済むと思う。
矮小の問題は、次回。
としてのウサギはどうか?となると、前二回に書いた事がどうも悪い方に振れるんですよね。
ペットについて、飼おうとする人が求める事はあれこれあるでしょうけど、まずは「その子が健康で長生きして、そこそこコミュニケーションがとれればいいな」という希望があると思う。これを結構裏切ってくるわけですよ。健康管理も難しい・長生きできるかはバクチ状態・全然懐いてくれない、とまあ、こんな感じの印象を持ってがっかり、という方が多いのだ。今までの経験では、100匹いて99匹位はぜーんぜん懐かない。で、新米飼主さんが愚痴る「YOUTUBEで(またはブログで)可愛くて人懐こいウサギを見て、これならと思ったのに~~。騙されたー!!」。そりゃね、YOUTUBEがレアなんですよ、と前2回書いた事を話すのだけど。。。。
面白いのだが、人間側に、時々「ウサギ遣い」っぽい人が現れるのだ。なぜか、ウサギが懐く。犬みたいに迎えに出たりしてくるんだそうです。だから、動物と人間の関係というのも、なかなか相対的なものだと思うのだが、自分がそうなれるかどうかは、飼ってみないと分からないですよね。まず、普通は「ない」と。そうなると、ウサギは「観賞用」になってしまうことが多いし、実際、見ている分には可愛らしいしぐさ等、その辺は飼いがいがある、のかもしれない。ただ、コミュニケーション等々、飼主が期待しているようには、まず、ならない、らしいんですよね・・・・。その辺をきちっと理解して割り切って飼えるかどうか。
なぜに懐かないか、はやっぱり家畜として飼われ始めた「目的」でしょうね。肉だ毛皮だ、となると、別に人間に懐いてくれる必要性なんかないし。人間に「行動」で貢献して家畜になった犬・猫・馬とは根本的に違う。
で、日本のウサギには、体構造上、生存に不利な独特の状況がある。これがさらに、ウサギの寿命を縮めてしまっているんだけど、それも「飼主側の要望」にブリーダーが応えちゃった結果、と言えなくもない。
また次回。