★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

◇クラシック音楽◇新譜CD情報

2024-09-10 09:41:32 | 新譜CD情報



<新譜CD情報>



~ルーマニア出身の名ピアニスト クララ・ハスキル(1895年―1960年)名演集~



<Disc. 1>

モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番K.466、第24番K.491
イーゴリ・マルケヴィチ指揮、コンセール・ラムルー管弦楽団
1960年録音

<Disc. 2>

モーツァルト:ヴァイオリンソナタ第32番K.454、第35番K.526
アルテュール・グリュミオー(Vln)
1956年録音

<Disc. 3>

モーツァルト:ピアノソナタ第10番K.330、
デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲K.573
1954年録音

ハイドン:アンダンテと変奏曲Hob.XVII:6
1934年録音

モーツァルト:「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲
1960年録音

<Disc. 4>

シューベルト:ピアノソナタ第21番D.960
シューマン:色とりどりの小品Op.99
1951年録音

<Disc. 5>

D.スカルラッティ:ソナタ嬰ハ短調K.247、ト短調K.2、ハ長調K.132、ト短調K.35、嬰ホ長調K.193、ヘ短調K.386、ヘ短調K.519、ロ長調K.322、イ短調K.87、ハ長調K.515、ヘ長調K.437
1950年録音

モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番「ジュノーム」 K. 271、
ベルンハルト・パウムガルトナー指揮、ウィーン交響楽団
モーツァルト:ロンドK.386
パウル・ザッハー指揮、ウィーン交響楽団
1954年録音

<Disc. 6>

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第9番「クロイツェル」 Op.47、第6番Op.30-1
アルテュール・グリュミオー(Vln)
1957年録音

<Disc. 7>

ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番「春」、第4番、第1番
アルテュール・グリュミオー(Vln)
1957年録音

<Disc. 8>

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
ヘンリー・スヴォボダ指揮、ヴィンタートゥール交響楽団
1950年録音

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番
エルネスト・アンセルメ指揮、スイス・ロマンド管弦楽団
1960年録音

<Disc. 9>

シューマン:ピアノ協奏曲Op.54
ウィレム・ヴァン・オッテルロー指揮、ハーグ・フィルハーモニー管弦楽団
1951年録音

シューマン:子供の情景、森の情景
1955年、1954年録音

ラヴェル:ソナチネ
1951年録音

<Disc. 10>

J.S.バッハ:2台のチェンバロのための協奏曲BWV.1061
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲変ホ長調K.365
クララ・ハスキル、ゲザ・アンダ(pf)
アルチェオ・ガリエラ指揮、フィルハーモニア管弦楽団
1956年録音

ピアノ:クララ・ハスキル

ヴァイオリン:アルテュール・グリュミオー

指揮:イーゴリ・マルケヴィチ

管弦楽:ラムルー管弦楽団

ほか

CD:Fermata 700322(海外盤)

 ピアノのクララ・ハスキル(1895年―1960年)は、ルーマニア、ブカレスト出身。10歳でパリ音楽院に入学。アルフレッド・コルトーに入門したが、実際の指導はラザール・レヴィやジロー=ルタルズ夫人から受けた。15歳で最優秀賞を得て卒業し、その後、ヨーロッパ各地を演奏旅行した。1913年に、脊柱側弯の徴候によりギプスをはめるようになり、以後、病気がちの中で演奏活動を行う。当初はフランスを活動の拠点としていたが、ユダヤ系であったため、ヴィシー政府におけるナチス・ドイツ軍を避けてスイスに出国。第二次世界大戦後は、スイスとオランダを拠点とするようになる。生涯の大半を清貧のうちに過ごし、正当な評価を勝ち得るようになったのは、1949年のオランダにおける一連の演奏会を通じてであった。1950年代から脚光を浴び始める。カラヤンを始めとする著名な指揮者や、またカザルス、チャップリンとの交友にも恵まれ、フランスを始めとするヨーロッパ諸国での演奏活動も、熱狂的な聴衆に支持されるようになった。しかし、生まれつき虚弱体質であり、社交的な性格でもなかったため、他の同時代の演奏家に比べて活動が活発だったとはいえない。クララ・ハスキルは、ブリュッセルの駅で転落した際に負った怪我がもとで急死した。その翌日にグリュミオーと演奏会で共演することになっていた。亡骸はパリのモンパルナスに埋葬されている。スイスでは遺功を偲んで、1963年より「クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール」が開かれている。
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