goo blog サービス終了のお知らせ 

★ 私のクラシック音楽館 (MCM) ★ 蔵 志津久

クラシック音楽研究者 蔵 志津久によるCD/DVDの名曲・名盤の紹介および最新コンサート情報/新刊書のブログ

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-07-14 09:33:45 | 新刊情報



<新刊情報>



書名:弟子から見たショパン<増補最新版>~そのピアノ教育法と演奏美学~

著者:ジャン=ジャック・エーゲルディンゲル

訳者:米谷治郎、中島弘二

発行:音楽の友社

 同書は、初版発売以降の約40年にわたる研究成果が反映された第4版に、未刊の原資料を加えた邦訳新版。直接の弟子を中心に、同時代の作曲家、演奏家、親しかった人たちなどの証言、楽譜、書簡集などから、疑いの余地のない資料のみを抽出。それらを丁寧に分析しながらピアノ技法とその教育法に対するショパンの考え方を読み取り、それらがどのような音楽的美学的背景から生まれたものかを探っていく。多くの資料に目を通すにつれ、個々の資料の持つ意味がより鮮明に浮かび上がっていくよう、資料類を著者による詳細な注釈とは別に独立した形で提供するという配慮もなされている。「ショパンの真の意図を知りたい」という著者の強い思いから生まれた“ショパン研究の決定版”。




書名:なぜ東大生の2人に1人はピアノを習っていたのか

著者:中村三郎

発行:秀和システム

 現役東大生に「子供の頃どんな習い事をしていたのか」アンケート調査したところ、2人に1人はピアノを習っていたことがわかった。同書は、なぜ東大生にはピアノ経験者が多いのか、ピアノ演奏が右脳と左脳を刺激する仕組みなど、子どもの頃から音楽に親しむことでさまざまな能力やコミュニケーション力が高められる仕組みを解説。また、ピアノ授業が必須の開成中学の独創的な音楽教育、アメリカの授業事情なども紹介する。




書名:校歌の誕生

著者:須田珠生

発行:人文書院

 いまや学校が校歌を持つことは当たり前となっている。しかし実は、明治以来現在まで、校歌を作ることを定めた法規は存在しない。ではなぜ、作成に手間を要する校歌がこれほど普及したのか。厖大な史料を読み解き、校歌の起源とに迫る、新発見に満ちた気鋭の研究。




書名:日本ジャズ地図

著者:常田カオル

カメラマン:谷川真紀子

発行:交通新聞社

 日本にしかないといわれる、音楽聴取を目的とした喫茶空間=ジャズ喫茶。好きな音盤をかけてお茶を差し出すという決まり事だけが共通の店を訪ねる全国行脚。あなたも始めてみませんか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-06-16 09:40:24 | 新刊情報



<新刊情報>



書名:クラシックへの挑戦状

著者:大友直人

発行:中央公論新社
 
 指揮者 大友直人、初の著書。小澤征爾に胸ぐらをつかまれ、バーンスタインに日本のオケを嘲笑された若き日のこと。世界に背を向け、日本で活動し続けた理由、クラシックは興行であるという原点に立ち返る意味を自問自答し続けた日々を、余すことなく書ききった。音楽とは何かクラシックとはなにか、指揮者とはなにかを突き詰めた渾身の書下ろし。





書名:徹底解剖! ベートーヴェン 32のピアノ・ソナタ~ピアノ音楽の金字塔と名ピアニストたち~

編者:「音楽の友」「レコード芸術」

発行:音楽の友社(ONTOMO MOOK)
 
 2020年が生誕250年の〝楽聖〟ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェンの32のピアノ・ソナタにスポットをあて、内外の名ピアニストが作品の魅力を語り、音楽評論家がベートーヴェンの生涯とピアノ・ソナタ、その名盤を紹介する。ピアノ・ソナタはベートーヴェンが生涯を通じてコンスタントに書き続けたジャンル。そこからは、〝楽聖〟の人間としての進化、音楽家としての深化を伺うことができる。またその作品からは、18世紀後半から19世紀前半にかけピアノという楽器がいかに長足の進化を遂げたかがわかる。そこで、「音楽の友」「レコード芸術」編ならではの、今日なお輝きを失わない往年の、あるいは現在第一線で活躍する名ピアニストが語ったベートーヴェン「ピアノ・ソナタ」の作品論・演奏論を中心に、研究者たちの書き下ろし原稿も織り混ぜながら、立体感のある構成に。併せて、ベートーヴェンのピアノのための「変奏曲」「小品」の魅力も紹介する。





書名:大ピアニストは語る

訳編:原田光子

発行:河出書房新社
 
 「真実なる女性 クララ・シューマン」の著者が編訳した名著の復刊。パハマン、パデレフスキー、ザウアーからカサドゥジュまで、往年のピアニスト20人の演奏の奥義をまとめる。新たな解説とCDガイドも。





書名:音楽が聴けなくなる日

著者:宮台真司、永田夏来、かがり はるき

発行:集英社(集英社新書)
 
 電気グルーヴのピエール瀧が麻薬取締法違反容疑で逮捕された翌日、レコード会社は全ての音源・映像の出荷停止、在庫回収、配信停止を発表した。近年ミュージシャンの薬物事件ではこのような対応が即座になされ、また強化されてきたが、その「自粛」は何のため、誰のためのものだろうか?こうした「自粛」に異を唱える著者たちが、それぞれの立場から問題の背景と構造を明らかにし、現代社会における「音楽」「薬物」「自粛」の在り方について考察を深めていく一冊。巻末の音楽自粛小史は必見。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-05-19 09:45:09 | 新刊情報


<新刊情報>



書名:ベートーヴェン 革新の舞台裏~創作現場へのタイムトラベル~

著者:平野 昭

発行:音楽之友社
 
 交響曲、ピアノ曲、弦楽四重奏曲、協奏曲などのよく知られた名曲には新たな角度から光をあて、カンタータなど、演奏機会は少ないがベートーヴェン作品理解に不可欠な作品も取り上げる。音楽素材や表現方法、作品どうしの秘められた関連から、当時の演奏会プログラム・楽譜・楽器の進化、パトロンや演奏家との関係、社会的背景や歴史的事件にまで目配りをし、世界の最新の研究も盛り込まれ「知られざるベートーヴェン」に出会える。月間「音楽の友」の人気連載「名曲タイムトラヴェル~真の鑑賞術~」からの書籍化(加筆修正含む)。
 




書名:ベートーヴェンの愛弟子~フェルディナント・リースの数奇なる運命~

著者:かげはら史帆

発行:春秋社
 
 時は19 世紀初頭 。 巨匠ベートーヴェンと同じ町に生まれ、弟子としてその背中を追い、ショパンやリストに先駆けたロマン派の旗手として新時代を切り拓いた音楽家がいた――その名はフェルディナント・リース(1784~1838)。古典派からロマン派へ、娯楽から芸術へ、あるいは宮廷から市民社会へ――。音楽史のターニングポイントに生きた音楽家の波乱の生涯を いきいきと描き出す。





書名:オペラで楽しむヨーロッパ史

著者:加藤浩子

発行:平凡社(平凡社新書)
 
 フランス革命前夜の空気を音楽に遺したモーツァルト、イタリア、ドイツの統一運動とヴェルディ、ワーグナーの関わり、19世紀終わりのヨーロッパを席巻した「ジャポニスム」、フランス史上最も有名な女性ジャンヌ・ダルクの光と影、そしてシェイクスピア劇の題材になった歴史の虚実……。「フィガロの結婚」「魔笛」「タンホイザー」「マイスタージンガー」「蝶々夫人》ほか、有名曲も多数登場。劇中に描かれた史実や人物の「本当の姿」とは。オペラを知れば歴史がわかる。





書名:バッハと対位法の美学

著者:松原 薫

発行:春秋社
 
 バッハを「音楽の父」にしたのは誰か―? 18世紀ドイツ音楽美学のダイナミズムを精緻な分析によって紐解く。バッハといえばフーガ。こうした結びつきはバッハが生きていた当時、現代のように自明のものではなかった。18世紀を通してバッハの音楽がどのように理解され「対位法の巨匠」として称揚・顕彰されていったか。そのメカニズムを、同時代の音楽美学を丹念に読解によってあぶり出す。新進気鋭のバッハ研究者による快著。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-04-28 09:36:03 | 新刊情報



<新刊情報>



書名:音と音楽の科学

著者:岩宮眞一郎

発行:技術評論社 
 
 身の回りの音から心を打つ音楽まで、音と音楽をキソから深く理解したいあなたのための入門書。包括的かつ体系的に、科学目線でやさしく解説する。
 




書名:新・吹部ノート 私たちの負けられない想い

著者:オザワ部長

発行:KKベストセラーズ
 
 「吹奏楽の甲子園」と呼ばれる全日本吹奏楽コンクールをめざす、ひたむきな高校生の青春を追いかけたノンフィクション・ドキュメント第4弾。 今回、実力があるのにコンクールでは涙を飲んできた、そういう高校(吹奏楽部)を前面に押していく。常連校のようなある意味“でき上がった"子たちではなく、実力はあるのにまだ出し切れていない、その分、どうしてもコンクールに出場したいという闘志がむきだしの熱い想い、狂おしいほどの悩み、そして大きな壁を乗り越えてゆく姿を魅せていく。 【掲載校】磐城高校(東北)、明誠学院高校(中国)、伊奈学園総合高校(関東)、活水高校(九州)、小松市立高校(北陸)、八王子高校(関東)、東海大仰星高校(関西)





書名:フォルテピアノ~19世紀ウィーンの製作家と音楽家たち~

著者:筒井はる香

発行:アルテスパブリッシング
 
 ベートーヴェンはじめ多くの大作曲家が愛用したウィーン式ピアノ。音楽家たちの期待と信頼にこたえ、職人たちは技術革新に励んだ。そのダイナミックな関係が開花させたピアノ音楽の黄金時代を描く! この楽器は私には良すぎる……なぜでしょう?この楽器が私自身から音色をつくる自由を奪うからです。──L.v.ベートーヴェン。画期的なメカニズムを開発したシュトライヒャー一族、なかんずく当時の大作曲家たちから絶大な信頼を得た女性製作家、ナネッテ・シュトライヒャーの活動を中心に、音楽史を動かした職人たちの姿を生き生きと描き出す。ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ショパン……作曲家とともに楽器に夢を見た名工たちの、絶えざる技術革新の物語。巻末資料として「1791年から1833年までのウィーンにおけるピアノ製作家のリスト」を掲載。





書名:生誕250年 徹底解剖! ベートーヴェン 32のピアノ・ソナタ~ピアノ音楽の金字塔と名ピアニストたち~

編者:音楽の友、レコード芸術

発行:音楽の友社(ONTOMO MOOK)
 
 2020年が生誕250年の〝楽聖〟ルートヴィヒ・ファン・ベートーヴェンの32のピアノ・ソナタにスポットをあて、内外の名ピアニストが作品の魅力を語り、音楽評論家がベートーヴェンの生涯とピアノ・ソナタ、その名盤を紹介する。ピアノ・ソナタはベートーヴェンが生涯を通じてコンスタントに書き続けたジャンル。そこからは、〝楽聖〟の人間としての進化、音楽家としての深化を伺うことができる。またその作品からは、18世紀後半から19世紀前半にかけピアノという楽器がいかに長足の進化を遂げたかがわかる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-04-14 09:34:00 | 新刊情報



<新刊情報>



書名:ベートーヴェンが読んだ本

著者:藤田俊之

発行:幻冬舎ルネッサンス新社
 
 文学と哲学をこよなく愛した、偉大なる作曲家ベートーヴェン。その豊潤な読書体験が「楽聖」の素養を形成した。ゲーテ、シラー、シェークスピア、カント、ルソー、ザイラーなど。膨大な記録をもとにその人間像を探求した、ベートーヴェン論の決定版。演奏者はもちろん、ファンも必読の一冊。
 




書名:1日1曲 365日のクラシック 

著者:近藤憲一

発行:ヤマハミュージックメディア(1冊でわかるポケット教養シリーズ)

 1分で身につく名曲の教養。日めくりカレンダーのように、毎日、縁ある音楽と出会う――バッハやヘンデルの時代からラフマニノフ、ショスタコーヴィチまで、およそ300年をカバー。<目次例>1月1日:元日/ワルツ《美しく青きドナウ》(ヨハン・シュトラウスII世)、1月2日:ドイツからライオン2頭到着/組曲《動物の謝肉祭》より「序奏と堂々たるライオンの行進」(サン=サーンス)、1月3日:ツタンカーメン王の墓発見/《エジプト行進曲》(ヨハン・シュトラウスⅡ世)、1月4日:ジョルダーニ没/《カロ・ミオ・ベン》(ジョルダーニ)……ほか。





書名:クラシック音楽を10倍楽しむ 魔境のオーケストラ入門

著者:齋藤真知亜

発行:KKベストセラーズ

 “N響"の愛称で知られるNHK交響楽団。1986年に入団し、今日までヴァイオリニストとして活躍してきた著者による、初めてのオーケストラ本。どうしても堅苦しく、格式が高いイメージで捉えられがちなクラシックの世界を、演奏する側の気持ちを交えて分かりやすく解説する。演奏時の楽団員それぞれの役割や、ステージ上で感じる緊張など、オーケストラの一員である「オケマン」目線で本音を綴り、コンサートや音色の新しい楽しみ方を提案。「知れば知るほどもっと奥へと分け入りたくなる、秘境にも似た魅力」と著者が語る、クラシックの世界をお楽しみください。





書名:古関裕而・金子 その言葉と人生

監修:古関正裕

著者:菊地秀一

発行:宝島社

 NHK朝ドラ「エール」をもっと楽しむ。主人公“古山裕一”のモデル古関裕而とその妻・金子の名言と歩み。長男正裕氏が語る父と母の面影。「紺碧の空」も「栄冠は君に輝く」も「六甲おろし」も「モスラの歌」も「君の名は」も「オリンピック・マーチ」もみんなみんな古関裕而作曲だった!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-03-17 09:35:27 | 新刊情報




<新刊情報>



書名:モーツァルトは「アマデウス」ではない

著者:石井 宏

発行:集英社(集英社新書)
 
 今日、「アマデウス」と言えば、多くの音楽ファンが、夭逝した18世紀の天才作曲家・モーツァルトのことを思い浮かべるだろう。しかし当の本人は、生前「アマデウス」と呼ばれたことも、名乗ったことも、まして署名などしたこともなかった。嘘だと思うなら、本書をご一読いただきたい。モーツァルトは、ある時期から自筆の楽譜に「アマデーオ」と、書簡の類には「アマデ」とサインし、その名を死ぬまで大切に使い続けた。それはなぜか。なぜなら、それはモーツァルトにとって唯一の宝であり、自身を支える矜持だったからだ。にもかかわらず、生涯大切にした最愛の名前を、死後、誰が何のためにモーツァルトから引き剥がし、似て非なる「アマデウス」に改竄してしまったのか……。著者は、不遇のうちに35年の短い生涯を終えた天才の渇望と苦悩に寄り添いながら、その謎を解き明かしていく。さらに、返す刀で西洋音楽史の欺瞞にも切り込んでいく。
 




書名:ピアノの近代史~技術革新、世界市場、日本の発展~

著者:井上さつき

発行:中央公論新社
 
 19世紀の世界のピアノの技術の向上と同時に国産に情熱を傾けた山葉寅楠、独立した河合小市により、ヤマハやカワイなどの日本の楽器メーカーが世界を席巻するまでに独自の発展を成し遂げた経緯を描く。





書名:カイルが輝く場所へ~発達障害のわが子がピアニストとして羽ばたくまで~

著者:紀平由起子

発行:NHK出版
 
 両親がともに学生時代から音楽をたしなんでいたこともあり、紀平カイルは楽器に囲まれて育つ。物心つく前から一度聞いた音を即座に再現できるなど、絶対音感と驚異的な記憶力があった。一方で、言葉の遅れや強いこだわりなど、気がかりなことも多かったという。そんなカイルが自閉スペクトラム症と正式に診断されたのは3歳のとき。両親は障害をひとつの個性と受け止め、多くのことにチャレンジさせてきた。いつしかカイルはピアニストになる夢を抱き、母はその夢をかなえるために寄り添い続けた。そしてとうとうプロデビューを果たす。多くを語らない息子に代わって、そばで見守り続けてきた母が、ピアニストとして羽ばたくまでの道のりを丁寧に振り返る感動作。巻頭のカラー口絵では、誕生からピアニストとしてデビューするまでの歩みを紹介する。天才ピアニスト・紀平カイル18歳。息子の夢に寄り添い続けた母が綴る珠玉のエッセイ。





書名:中島みゆき オフィシャル・データブック<2020年改訂版>

著者:三橋 一夫、田家秀樹、前田祥丈、藤井徹貫、矢木伸子、池田 謙、大熊一成、大和敬子

監修:株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス

発行:ヤマハミュージックメディア
 
 1975年のデビューから2020 年初頭までの、アルバム、シングル、ビデオワーク、ブック、楽曲提供、コンサート”夜会”などの活動歴を集大成。日本の音楽史を彩る中島みゆきの足跡とスピリットを次の時代に伝える一冊。デビューシングル「アザミ嬢のララバイ」から最新アルバム「CONTRALTO」まで。全作品と活動をデータとともに紹介。中島みゆきのアーティスト活動を網羅完全保存版の公式データブック。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-02-18 09:34:07 | 新刊情報



<新刊情報>



書名:ヨハネ受難曲

著者:磯山 雅

発行:筑摩書房

 西洋音楽史上の一大傑作でありながら、いまだ多くの謎に包まれたバッハの「ヨハネ受難曲」。譜面に刻み込まれた十字架の形象。受難和音や栄光音型から浮かび上がるキリストの苦難の真の意味―18世紀ドイツの神学的背景に迫るテキスト研究と、音楽の襞に分け入る緻密な楽曲分析から名曲に秘められた謎を読み解く。

 



書名:音楽家の伝記 はじめに読む1冊 シューベルト

著者:ひの まどか

発行:ヤマハミュージックメディア
 
 青春と晩年を同時にかけぬけた、31年の生涯。わずか31年の人生で、音楽史の名だたる巨匠たちにも肩をならべるほどの傑作を数多く残したシューベルト。彼を突き動かす音楽への純粋で盲目的な愛が、読む人の胸を打つ。豊富な図版や音楽が試聴できるQRコード、巻末の年表などでいっそう理解が深まる。





書名:クラシック音楽を10倍楽しむ 魔境のオーケストラ入門

著者:齋藤真知亜

発行:KKベストセラーズ

 “N響"の愛称で知られる、NHK交響楽団。1986年に入団し、今日までヴァイオリニストとして活躍してきた著者による、初めてのオーケストラ本。どうしても堅苦しく、格式が高いイメージで捉えられがちなクラシックの世界を、演奏する側の気持ちを交えて分かりやすく解説する。演奏時の楽団員それぞれの役割や、ステージ上で感じる緊張など、オーケストラの一員である「オケマン」目線で本音を綴り、コンサートや音色の新しい楽しみ方を提案。「知れば知るほどもっと奥へと分け入りたくなる、秘境にも似た魅力」と著者が語る、クラシックの世界をお楽しみください。





書名:新芸とその時代~昭和のクラシックシーンはいかにして生まれたか~

著者:野宮珠里

発行:人文書院
 
 日本の敗戦、その後の高度経済成長と音楽需要の高まりのなかで、かつて日本のクラシック界をリードした音楽事務所「新芸術家協会」。ソ連やヨーロッパから一流アーティストを招聘するだけではなく、日本の芸術家も世界に送り出した新芸は、どのようにネットワークを築いていったのか。ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、大阪万博でのボリショイ・オペラなどの公演を手がけ、さらには、冷戦、亡命、KGB、北朝鮮出身のエージェントなど国際関係とも無関係ではなかった驚きの裏話など関係者への丹念なインタビューによって明らかにする。毎日新聞WEB版「クラシックナビ」での好評連載、待望の書籍化。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2020-01-21 09:35:47 | 新刊情報



<新刊情報>



書名:アルゲリッチとポリーニ~ショパン・コンクールが生んだ2人の「怪物」~

著者:本間ひろむ

発行:光文社(光文社新書)
 
 ともにショパン・コンクールで優勝し、現在、世界最高のピアニストと称されるマルタ・アルゲリッチとマウリツィオ・ポリーニ。だが、二人の演奏スタイルは正反対。「情感豊かに感性で弾く」アルゲリッチに対し、「完全無欠な演奏を披露する」ポリーニ。得意とするレパートリー、そして私生活でも対照的な面を見せる。クラシック音楽界の「怪物」2人はどんな人生を歩み、演奏スタイルを追求してきたのか。日本との接点は? ―― 2人の物語を音楽的事象に沿って綴りながら、20世紀後半から現在までのクラシック音楽史を照らし出す。





書名:大谷康子のヴァイオリン大好き!憧れのヴァイオリン名曲集

監修:大谷康子

編曲:大政直人

発行:音楽之友社
 
 原曲のヴァイオリンらしさ・格好良さを損なうことなくテクニック的には弾きやすくするというヴァイオリンを知り尽くした編曲により、憧れではあったが「どうしてもこの部分が弾けない!」など手が出せなかった名曲の数々を、心ゆくまで堪能できる夢のような曲集。ポイントとなる音や奏法を効果的に使うことで、原曲の聴き映え見映えがそのまま残るようになっている。また、監修の大谷康子によるフィンガリングは、推奨フィンガリングと平易版が併記されていてアマチュアにも非常に心強い。ピアノ伴奏音源もYouTubeアップされているので、伴奏者がいなくても十分に楽しめる。ヴァイオリン演奏家が永遠に憧れる作品を集めた嬉しい収録曲目。





書名:オペラ入門

著著:許 光俊

発行:講談社(講談社現代新書)

 オペラの入門書はもうたくさん世の中にありますし、かくいう私も書いたことがあります。どんな本にしようかとずいぶん迷いました。「トラヴィアータ」や「蝶々夫人」がどれほどの名作か、今更繰り返すまでもないのではないか。作品の個々の情報は、インターネットで簡単に見つかるのではないか。そんな時代に本を出す意味とは何だろう。そんなことを考え、オペラの世界の広さを示す方向性で行こうと決めました。ですので、一応は歴史の流れに沿って章立てをしましたけれど、いわゆる名作、人気作にこだわったわけではありません。そもそも、たとえある作品がどれほど名作と言われていようと、あなたの心を動かさなければ、価値はありません。音楽史の学者にでもなるのでなければ、好きなものを好きなように愛すればよいと思います。それこそが愛好家の特権なのです。・・・(「おわりに」より)





書名:ものがたり日本音楽史

著者:徳丸吉彦

発行:岩波書店(岩波ジュニア新書)
 
 はるか縄文の昔から、日本にはさまざまな音楽が培われてきた。素朴な鈴や石の笛に始まり、仏教音楽の伝来、雅楽・能楽・歌舞伎・文楽の誕生と変化、文明開化による西洋音楽の導入、そして現代邦楽――。政治や宗教とも深く結びついた音楽の歴史をたどれば、日本の歴史の流れも見えてくる。コンパクトで濃厚な一冊。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2019-12-17 09:45:56 | 新刊情報

 

<新刊情報>

 

書名:ルドルフ・ディットリヒ物語~ウィーンから日本へ 近代音楽の道を拓いた~

著者:平澤博子

発行:論創社

 日本における西洋近代音楽の父ともいうべきルドルフ・ディットリヒ(1861〜1919)初の評伝。オーストリア出身の音楽家ディットリヒは、ヴァイオリン・オルガン・作曲をウィーン・コンセルヴァトリウムで修得。1888(明治21)年にお雇い音楽教師として来日し、東京音楽学校(現在の東京藝術大学音楽部)で6年間教鞭を執る。後に日本音楽界の重鎮となる多数の学生たち、たとえば、日本人初の本格的ヴァイオリニスト・作曲家となった幸田延とその妹の安藤幸(ふたりは幸田露伴の妹)をはじめ多くを指導・育成し、日本に西洋音楽の基盤を築き、黎明期の日本音楽界に多大な功績を残した。1894年にオーストリアへ帰国したディットリヒは、ウィーン音楽院教授、オーストリア音楽教育協会の幹部として、また大オルガニストとして活躍。世紀末ウィーン音楽界においてその地位を確固たるものにする。同書では、恩師ブルックナー、ヘルメスベルガーとのかかわり、同門のマーラー、ワグネリアンのH・リヒターとの共演、彗星のごとくあらわれた門下生F・シュッツ、ハプスブルク家最後のオルガニストL・ディテーなど、彼を取り巻く同時代の著名音楽家のエピソードも盛り込み、日本ではあまり知られていないディットリヒの真実の人物像を浮き彫りにする。

 

 

書名:作曲家が語る音楽と日常~パリと東京を行き来して~  

著者:望月 京  

発行:海竜社

 パリで出会った人々。父の死を通して考えた、家族のありがたみ。生き方を教えてくれた人のたちとの出会い。一見無関係に見える日々の何気ないことが、著者の作曲活動の糧になっていると、著者は語る。難解と言われる「現代音楽」の専門家として、これからの音楽のあり方についても言及する。作曲家でありながら大学教授という仕事をこなし、パリと東京という2つの拠点を行き来しながら生活する著者の初のエッセイ。  

 

 

書名:古関裕而~流行作曲家と激動の昭和~

著者:刑部芳則

発行:中央公論新社(中公新書)

 古関裕而(1909年~1989年)は忘れられた名作曲家である。日中戦争中、軍歌「露営の歌」で一世を風靡、アジア・太平洋戦争下のニュース歌謡や戦時歌謡を多く手がけ、慰問先でも作曲に勤しんだ。戦後は鎮魂歌「長崎の鐘」、東京五輪行進曲「オリンピック・マーチ」、映画「モスラ」劇伴音楽と、流行歌からスポーツ音楽まで数々の名曲を残す。戦争、そしてテレビの普及まで、昭和史を彩った彼の生涯をたどる。

 

 

書名:ブラームス

著者:吉田秀和

発行:河出書房新社(河出文庫)

 ブラームスの音楽の本質・魅力を、ブラームスの人間像も含めて解き明かす。交響曲、協奏曲、ピアノソロ、室内楽等々、幾多の名曲と名演奏を味わう、ブラームス鑑賞の決定版(文庫本オリジナル)。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

◇クラシック音楽◇新刊情報

2019-11-19 09:43:43 | 新刊情報

 

<新刊情報>

 

書名:クラシック名曲の条件

著者:諸井 誠

解説:岡田暁生

発行:講談社(講談社学術文庫)

 日頃、何となくわかっているつもりでも、よく考えてみると曖昧な点が多い、クラシック界「名曲」の条件。傑作と呼び名の高いあの曲、シンフォニーは、果たして本当に「名曲」なのか。「一度聴いたら忘れられない」曲には、どんな仕掛けがあったのか。時も国も超えて、未来へと愛され続ける、楽曲の力はどこに秘められているのか。ベートーベン研究家として名高い、文豪ロマン・ロラン、フランスの大批評家クロード・ロスタン、ブルックナー研究の大家ロベルト・ハースや、作曲家クロード・ドビュッシー、指揮者フルトヴェングラーなどの楽曲的考察を採取。「第九」「雨だれ」「ニーベルングの指環」など誰もが知る12曲を、創作エピソードや譜面から読み解く。名著「クラシックの条件」(1982年、中公新書)の復刊。  

 

 

書名:小林秀雄 最後の音楽会

著者:杉本圭司

発行:新潮社

 モーツァルトのシンフォニーが頭の中で突然鳴り響いた時、小林秀雄に何が起きたのか。「本居宣長」はブラームスで書いていると語った晩年の境地はいかなるものか。最後に聴いたメニューインの演奏にまつわる奇蹟とは? 文学青年であると同時に音楽青年でもあった小林秀雄の批評の本質に新たな視点から迫る文芸評論集。

 

 

書名:<対談>音楽で生きていく!~10人の音楽家と語るこれからのキャリアデザイン~

著者:青柳いづみこ

発行:アルテスパブリッシング

 ピアノ演奏と文筆業の両面で長年ユニークな活動を続けてきた青柳いづみこが、現在もっとも輝きを放つ20〜30代の演奏家10人と「キャリアデザイン」をテーマに本音でトーク。彼らを育てた環境、ユニークな教育、はじめて明かされる挫折やターニングポイント……。彼らだけが成功を勝ちとることができた秘訣はどんなものだったのか──。これから音楽家をめざす若者たちへのアドバイスやヒント満載の対談集。登場アーティスト(50音順):會田瑞樹(打楽器)、上野星矢(フルート)、 川口成彦(フォルテピアノ)、川瀬賢太郎(指揮)、佐藤俊介(ヴァイオリン)、田村響(ピアノ)、本條秀慈郎(三弦)、村松稔之(カウンターテナー)、森円花(作曲)、脇園彩(メゾソプラノ)。

 

 

書名:決定版 マーラー

著者:吉田秀和

発行:河出書房新社(河出文庫)

  2011年オリジナル文庫の増補新装版。新たに「マーラー、ブルックナー」「マーラーの新しい演奏」「五番 他 シノーポリ」「菩提樹の花の香り」など5本を追加。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする