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心臓血管機能改善に「足湯」、移植待機患者で効果確認=国立循環器病センター

2007年11月25日 | 医療技術
 「足湯」による温熱治療で、心臓移植を待つ患者の心臓血管機能が改善することが、国立循環器病センター(大阪府吹田市)の研究でわかった。

 体の深部の温度が上がって末梢(まっしょう)血管の血流がスムーズになることで、心臓のポンプ機能への負担が軽減するらしい。

 駒村和雄・心臓動態研究室長は、これまでに、全身浴のできない20~40歳代の移植待機患者4人に対して、温かい蒸気の出る「足湯」装置を使い、42度で15分間温め、30分間保温する治療を2週間行った。

 最も効果があったのは、重症の拡張型心筋症で人工心臓を装着した20歳代の男性で、足湯治療により、心筋に酸素や栄養を送る血管の広がりやすさ(血管内皮機能)が正常値まで改善した。さらに、心臓が血液を送り出す能力も向上して、左心房の内径が縮小、リハビリで歩く速度も速くなったという。

 別の40歳代の男性も、血管内皮機能が正常値になり、「夜に熟睡でき、不安感が消えた」と話す。

 効果があった2人はいずれも、足湯治療後、深部の体温が、約1度上がった。

 駒村室長は「足湯は、血管の機能を改善して、従来の薬物治療を後押しする効果がある。心臓にも効果があるのか研究を積み重ねて検証していきたい」と話している。

[読売新聞 / 2007年11月25日]
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20071125it03.htm


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