7月2日(土)、沖縄大学で開催されたシンポジウム「島嶼防衛と離島への自衛隊配備を問う」に参加した。
与那国島にはすで自衛隊の沿岸監視隊が配備された。宮古島や石垣島にも、陸上警備隊の地対艦・地対空ミサイル部隊が配備されようとしている。辺野古新基地建設反対運動は盛り上がっているが、こうした先島諸島での陸上自衛隊増強の動きに対しては沖縄では十分な注意が払われていない。
今日のシンポジウムは、半田滋さん(東京新聞)、池尾靖志さん(立命館大学)らの基調講演だけではなく、与那国、宮古、石垣からも現地報告が行われた。ただ、与那国からの報告は聞いていても辛いものだった。人口1500人足らずの島に150人の自衛隊員とその家族を合わせると200人がやってきた。今までの選挙結果はほぼ拮抗したものだったが、これからは自衛隊員らの意向が島の政治を決めてしまう。地域は分断され、反対派は苦しい状況に置かれている。今日の方も、「人と目を合わすのも辛い状況が続いている」と言葉を詰まらせられた。それでも、「私たちの経験を、これから自衛隊が配備されようとしている宮古・石垣の方々に伝えることが、私たちの仕事だ」と表明された。
(シンポジウムのパネラーたち。右側が与那国・宮古・石垣からの報告者)
辺野古の問題は、本土の人たちの無関心の結果だと沖縄県民は反発している。しかし、それと同じ構図が、沖縄島住民と先島住民との間でも指摘されよう。本島住民の無関心を背景に、先島への自衛隊配備が強行されているのだ。