チョイさんの沖縄日記

辺野古や高江の問題等に関する日々の備忘録
 

8月31日、徳田博人琉大教授をお迎えして、辺野古・設計変更申請不承認をめぐる最高裁判決後の県の対応についての学習会 --- 知事は絶対に設計変更を承認しないこと!(追記あり)

2023年09月01日 | 沖縄日記・辺野古

  9月4日、辺野古・設計変更不承認をめぐる関与取消(是正指示)訴訟の最高裁判決が出される。この間のブログで詳しく説明してきたように、県の敗訴はほぼ確定しているが、問題はその後の知事の対応である。

 最高裁判決後、政府や保守陣営から、「司法の最終判断に従え! 設計変更申請を承認せよ!」という圧力が一斉に強まるだろう。もし、知事がそうした圧力に屈し、設計変更申請を承認してしまえば、大浦湾での地盤改良工事が始まり、南部地区からの遺骨混りの土砂搬送も始まってしまう。その意味で、最高裁判決後、辺野古新基地建設反対運動はいよいよ正念場を迎える。

 私たちは、県内14団体の連名で最高裁判決後の県の対応について知事に要請書を提出するなどの取組を強めてきた。この要請書では、「① 最高裁で敗訴が確定しても、設計変更申請を承認することなく、再度の不承認、又は、埋立承認を再撤回すること。② 再度の設計変更申請不承認、埋立承認の再撤回の事由を検討するために、2015年、翁長知事が埋立承認を取消した際のように、有識者による第3者委員会を設置すること」の2点を求めている。

 昨日(8月31日・木)、沖縄平和市民連絡会の主催で徳田博人琉球大学教授をお迎えして、「辺野古裁判と沖縄の誇りある自治 --- 最高裁判決にどう対応するのか?」という学習会を開催した。台風が心配されたが、70人ほどの人たちが集まった。

 徳田教授は、「最高裁判決に従え!」という声に対しては、「知事は、最高裁判決が確定すれば是正指示に従う義務はあるとしても、地方自治法で代執行の手続きが定められていることからも、まだ、その裁判で争うことができる ((注)代執行訴訟では、辺野古新基地建設の緊急性や不可避性等の新たな争点が加わる)。最高裁判決後、不承認を続けても違法ではない。知事は、そうした法の趣旨を広く訴えて、不承認を続ければよい。国が代執行の手続きに入れば、有識者による第3者委員会を設け、埋立承認の再撤回や再度の設計変更申請の不承認等を検討してはどうか」と説明された。

 後半は、私がコーディネーター役を務め、会場からの質疑も含め、徳田教授に、さらに問題点を深めていただいた。

 

 今後も、この学習会での議論を参考に、最高裁判決後の知事の毅然とした対応を求める行動を強めていきたい。

 なお、9月4日の最高裁判決後、9月11日(月)に再度、徳田教授に判決内容を説明していただき、今後の対応を検討する学習会を予定している。

(31日の徳田先生の学習会は、後日、ユーチューブで公開します。)

 

<追記>

 この集会は、今日のNHK沖縄のTVニュースでも報道された。NHKは次のように報じている。

「この中で、行政法が専門の琉球大学の徳田博人教授は、敗訴の確定後、仮に知事が工事を承認しない姿勢を続けると国が代わりに承認する「代執行」に向けて裁判を起こす可能性があるとしたうえで、「県には国の『是正の指示』に従う義務が生じるものの、『従わなかったらすぐに違法』ともならない」と述べ、裁判で県が意見を述べる機会が出てくる可能性があると指摘しました。

 そして、「知事には、反対が上回った県民投票の結果を尊重する義務があるし、国側も、地方自治を尊重するべきだ」と述べ、工事を認めてこなかった知事の対応を今後も支持し続けることが重要だと指摘しました。」

 ・NHK沖縄のTVニュース(9月1日)

 

       (徳田教授の講演)

                                            (後半の質疑応答)

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