つれづれ日記

チェリスト秋津のつれづれな日記です。

カサドコンクールへ

2010年05月31日 09時15分16秒 | Weblog
読者の皆様

少し間が開きましたが、大学生最後の4年生のとき、海外のコンクールを受けに行ったときのことを少しお話しします。

このコンクールは、カサドコンクールと言って、イタリアのフィレンツェでありました。しかも、時期が9月だったので、学校を少し休まないといけなかったんです。

授業はさておき、オーケストラは勝手に休めないものでしたが、特例として休ませてもらい、伴奏者も海外におられる方にお願いすることにしました。

何しろ初めて海外に出るわけでしたので、いろんなところで出迎えてもらう手はずを整えて出発しました。

先ずはパリに行き、そのあとウィーンで伴奏者と合わせをすることになってました。

シャルル・ドゴール空港に着いた時は、桐朋の先輩に出迎えてもらい、その先輩のところに一晩泊めてもらい、翌日パリの何とか駅から夜行列車に乗りウィーンを目指しました。何と!その時に乗った列車名が「オリエント・エクスプレス」号でした。


でも日本で乗ったことのある夜行列車とはちょっと違いましたねえ!

たしか、1等だったかな? 6人掛けのボックスシートになってました。

片言英語と身ぶり手振りだけで、かろうじて相手と意思の疎通をはかってましたねえ。

それがですよ、朝早くに起こされ、皆は車内での朝御飯を取ってましたが、僕はそんなことも出来ず、空腹に耐えてましたら、ある駅で止まりました。

ウィーンに着いたにはちょっと早すぎるなあ、確か午後に着くようなことを言ってたけど?
何て思ったのも束の間、何だかみんな下車をし始めるんで、向かいのおばあちゃんに聞いたら、「ここは、ウィーンじゃない。この列車から降りなさい!」だと。
どうやら一旦乗り換えなきゃいけないんだな、と理解はしたけれど、何が何だか解らないまま、とにかく降ろされ、改めて切符をよく見たら、その夜行列車はザルツブルグまでとちゃんと書いてありました。

そこで乗り換えてウィーンを目指すことになるのですが、この先どうなることやら?

やれやれ、前途多難な旅になりそうな予感がしたのでした。



つづく

1000人のチェロ

2010年05月19日 01時37分14秒 | Weblog


そういえば、前にお話しした1000人のチェロのコンサートが、先日5月16日にありました。



プログラムは全曲で14曲も演奏され、今回の指揮者でもあるダヴィド・ゲリンガス氏の「鳥の歌」のチェロの独奏で始まり、スズキメソードの子供たちの演奏あり、広島の少年少女の合唱団の歌あり、テノールの独奏あり、チェロアンサンブルの曲ありで休憩無しの一時間半ぶっ通しで終わりました。

800人以上のチェロ弾きが集まって音を出すようなことは、そうそうあることじゃないので、会場に聴きに来られた方々や演奏したアマチュアの方々は感動されてました。とても意義深いコンサートであったことは間違いないものだと思います。

僕的に嬉しかったのは、今回のコンサートに向けての分奏やセミナーに参加された演奏者の方々から、「今回僕から習った事が本当にためになった!」と言っていただいたことですねえ。



ではでは

たまには

2010年05月11日 06時35分09秒 | Weblog
はい、久々に食卓に目を向けました。

というのも、昨日はホントに美味しかったんです

諸々野菜のキッシュ、春キャベツとじゃこのアンチョビ味スパゲッティー、鳥のトマトソース煮



特にパーティーしたわけじゃないですが、嫁さんの作ってくれたキッシュが何と言っても良かった。冷蔵庫のあまりもの野菜を使ってます。何でも、豆腐を使ったそうですが、大体僕は元々この料理がそれ程好き!というほどじゃないので、今回それを撤回するほど美味しかったわけです。レシピはまた近いうちに教えてくれると思いますので、またお知らせします。



もうひとつ目はこれ。



春キャベツとアンチョビとじゃこのスパゲッティです。
これも、なかなか美味しくいただきました。麺はイタリア産の[De Cecco]を使っておりました。本場の物はどこか軽い感じで、春らしく良かったのでした。

もうひとつは「鳥のトマトソース煮」
これは、定番なので、安心して食べれるメインなんです。


ではまた


いかん!

2010年05月07日 02時43分44秒 | Weblog
今日は、悪いことをしたなあ! と反省の半日でした。

というのは、娘のことです。

あれほど、幼稚園での様子をばらす様なことをしないようにしようと、嫁さんと打ち合わせしていたのに、つい言ってしまったのです。


普通、父兄の方々には園児のことは先生を通じてお話があるか、本人の口からの情報しかないわけで、本人がわざわざ自分の不利になることをしゃべるわけがないのです。

実は、僕が幼稚園の副園長という役職にもあることで、時々園に出向いて様子を見ています。ですので、娘がどのように遊んでいたかチェック出来てしまうわけなんです。

それで、今日は「貸して!」が言えてなかった現場を見ているわけです。
それを、家で娘の悪いところを指摘していたとき、つい今日の現場のことを嫁さんの前でしゃべってしまったんです。

その時の、娘のガックリうなだれた様子を見たときは、あまり「悪いことをしたなあ!」とは思わなかったんです。

年少さんは、まだ自己中心的な行動が普通ですから、集団の中で「貸して!」「入れて!」という行為自体がまだなかなか成り立たない時期です。とも言われ、また、この時期は家で幼稚園でのことをなるべく褒めるようにしてあげてください、とも言われていたのに…。

明日から、優しいパパになろう!

遅くから失礼しました




道(その6)

2010年05月06日 17時18分46秒 | Weblog
前回の続き

「はぐらかし?」


次に海外派遣コンクールというのを受けた。

自分では余裕で受かると思っていたのに、落ちてしまった。ショックだった。

その審査委員に安田先生がおられたので、なぜ落ちたのか聞いてみた。

先生曰く「秋津君、君の演奏は決して悪くないんだけど、でもどこか「はぐらかし」的演奏なんで、それが悪かった。」と言われ、愕然となった。

はぐらかし。ちょっと普段あまり使わない言葉だがなんとなく意味は解った。要するに詐欺的な感じなわけ。

こっちに行くのかな?と思ったらひらっとかわし、ではこっちなのかな?と思ったら、またあっちに行ってしまう。聴いている人の気持ちを、もてあそんでしまう感じなわけ。

要するに、なりふり構わずに素の自分の思いを語ることが出来ない。常にこれでいいのかな? 間違いがないか? 体裁を気にしたり後ろを振り返って見てしまう。

でも、これには心当たりがあった。

僕が中学の頃、親父が斎藤先生のお話の中から、あることを言っていたのを、子供心に小耳に挟んでいた。

落語家の話「はなし家というのはお客さんを笑わせるのが商売だが、皆を笑わせている時に、決して自分が笑っていない。どうすればお客さんが笑うか、その術を知っているのが、一流なはなし家です」

この話がどうも僕の頭に、余計なことをインプットしてしまった。

要するに、音楽を感じちゃいけない。自分が弾いている時、常に客観的にとらえることが大事。お客さんの心をつかむ術をひとつずつ覚えていけばいいんだ、と。

そういえば、「秋津くんは常に冷静に演奏出来るタイプだよね」とか言われたことが多々あるなあ。

こういうわけで、うんちくは一杯覚えたけれど、肝心の中身が見当たらない。それを探して三千里の旅に出ることとなったのです。


つづく

たまにはお坊さん

2010年05月05日 20時46分02秒 | Weblog
先日、神戸にある親戚のお寺で、住職継職奉告法要というのがあり、それに招かれてお坊さんとチェロ弾きと両方勤めてきました。
演奏者は友人を3人招きカルテットの演奏と少しだけソロも弾きました。



どうです、なかなかのものでしょう? 自分が忙しかったので、写真はあまりないのですが、そのあとのパーティー会場がまたなかなかの場所にある素敵なイタリアンでした。エリア的には北野の一番東側かな? 元の水道局の跡地に立っていて、一番登りきったところだったので、裏はすぐ山なので、自然と都会的なものと両方あって、素晴らしいの一語です。ただ、肝心のレストランの名前を忘れました。ゴメンなさい。

昼間は海が見えて眺めはいいし、夜は夜景もいいし。そこでパチリ。



演奏しているところを撮ってもらいました。でも、暗くて良く見えないでしょう? 一番右が私です。


木香庵

2010年05月05日 09時47分40秒 | Weblog
そういえば、先月博多のいつものお宿に泊まった時、ちょっと一番いい時を逃したが、藤のつるに囲まれたいい味出ているお宿をパチリ。



部屋の窓からもうひとつパチリ。



季節の移ろいを感じることが出来る、素敵なお宿でした。

いつも、ありがとうございます、木香庵さま。




セミナーしました

2010年05月05日 09時46分42秒 | Weblog
昨日終わったのですが、恒例の5月チェロセミナーを5月3日と4日の二日間やりました。今回はこのあとある1000人のチェロのコンサートに向けてのセミナーとしました。両日とも20人くらいの参加者でした。
平均年齢は、う~ん38歳あたりかな?(微妙)最高齢70超から最年少10歳くらいでしたから。

間近に迫った1000人のチェロのコンサートの演奏曲目の中から幾つかの曲を選んで練習しましたが、クリニックとして「ポジションチェンジのこつ」「大きな音、小さな音」「<>のつくりかた」「ハーモニーを考える」という点を取り上げてみました。

皆さん、一生懸命トライする感じがとても伝わり、少しずつ成果を見るにつれて、こちらも喜びを感じることはあっても、疲れを感じる暇も無く、練習後は懇親会に突入しました。

様々な質問攻めに合いつつも、みなさんのキラキラした眼差しの中では、ちょうど海の中で体中を小魚がツンツンつついて、くすぐったい感じくらいの小気味よい感触のものでした。

参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。

では、おまけのショットをどうぞ。