歌川国芳(寛政9~文久元・1798~1861年)の浮世絵
「妙でんす 十六利勘」(弘化2・1845年)をもう一つ。
タイトルは「小利大損者(しょうりだいそんじゃ)」
お皿のさしみは、どうやらかつおのようだ。
徳利を手にしているのは、商家の女将か。
書き入れを見てみよう。
「しょうり(小利)をえんとて だいそんをする人あり
これをば 一文おしみの 百ぞんじゃとも申すなり
だぼはぜをば つって かっぱにひかれ
たけがり(竹狩り)にゆきて うわばみ(大蛇)に であい
のりあいぶねで なまえい(生酔い)に こまり
ももをぬすみにいって 井戸へおっこち
へちまをとりにいって ふみぬきをし(足にとげがささり)
竹のこをほりにいって とらに おっかけられ
なすばたけへいって こいため(肥溜め)へ おち
たちぎき(立ち聞き)をして いぬのくそを ふみ
やすもので はなが おちたり
ふるまいもの(もらいもの)で はらをくだし
天王さまの さいせんを ひらおうとして ふみたおされ
六十八文の 手ぬぐいをかって ほうかむりができず
人のふところを あてにして いのこりにおかれ
はりかえの からかさをかって えもり(雨漏り?)がして さされず
うえ木のやすものは ね(値)がなし
百八十のかつおで はちまきをするたぐい
これみな しょうりは大そんじゃと しゃぼんをふいて
心の大小をしめしたもう」
利勘さまがしゃぼんの箱を抱え、楽しそうにシャボン玉を飛ばしている。
「かつおで鉢巻き」の意味は不明だ。
「妙でんす 十六利勘」(弘化2・1845年)をもう一つ。
タイトルは「小利大損者(しょうりだいそんじゃ)」
お皿のさしみは、どうやらかつおのようだ。
徳利を手にしているのは、商家の女将か。
書き入れを見てみよう。
「しょうり(小利)をえんとて だいそんをする人あり
これをば 一文おしみの 百ぞんじゃとも申すなり
だぼはぜをば つって かっぱにひかれ
たけがり(竹狩り)にゆきて うわばみ(大蛇)に であい
のりあいぶねで なまえい(生酔い)に こまり
ももをぬすみにいって 井戸へおっこち
へちまをとりにいって ふみぬきをし(足にとげがささり)
竹のこをほりにいって とらに おっかけられ
なすばたけへいって こいため(肥溜め)へ おち
たちぎき(立ち聞き)をして いぬのくそを ふみ
やすもので はなが おちたり
ふるまいもの(もらいもの)で はらをくだし
天王さまの さいせんを ひらおうとして ふみたおされ
六十八文の 手ぬぐいをかって ほうかむりができず
人のふところを あてにして いのこりにおかれ
はりかえの からかさをかって えもり(雨漏り?)がして さされず
うえ木のやすものは ね(値)がなし
百八十のかつおで はちまきをするたぐい
これみな しょうりは大そんじゃと しゃぼんをふいて
心の大小をしめしたもう」
利勘さまがしゃぼんの箱を抱え、楽しそうにシャボン玉を飛ばしている。
「かつおで鉢巻き」の意味は不明だ。