薄まる文化-17
私の考える「破」は、親離れに似ている。
特に母親。
自分を産んでくれた親が存命中は、こちらがいくら歳を取ろうが
親に依存し、甘えていた子供時代のなごりが心の中にある。
確かにこの母の体内から産まれてきたのだ、という安心感は大きい。
ところが、母親を亡くすとその依りどころがなくなる。
これからは自力で生きなければいけない。
第二のへその緒を切られて、娑婆に放り出されたようなもの。
そして仕方なく一人で生きる術を見つけ始める。
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tea break・海中百景
photo by 和尚
